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マイクロプラスチックがサンゴの骨格にまで蓄積し、白化、死滅が加速!九州大学発表。

こんにちは、翼祈(たすき)です。
プラスチックごみが増えたことで、生態系を始め、人の健康への影響が指摘されています。

2022年の国連環境総会で決議されたのが、環境汚染を阻止すべく法的拘束力のある国際条約を総括することでした。

2024年11月25日から韓国・プサンで開催されている政府間交渉委員会で、条文案の合意を掲げています。

2024年12月1日まで会議は開催される予定ですが、各国の意見の隔たりが大きい中で厳しい交渉が予想されます。

また、会議では、
▽プラスチックに使われ発がん性など健康への影響が指摘される、使い捨て食器などの製品や化学物質ほかを規制するか否か、

▽環境中への流出防止策の各国への義務付け、
▽適切な処分やリサイクルのための国際的な製品設計の基準

などに関して
議論が実施される見通しです。

参考:プラスチック環境汚染防止へ 初の国際条約案の交渉始まる NHK NEWS WEB(2024年)

この様にプラスチックにおける世界的な基準が変わろうとしています。その中で、プラスチックがサンゴに悪影響を与えているとの記事を読みました。

プラスチックごみが砕かれて最小になったマイクロプラスチックが、海中のサンゴの骨格に至るまで蓄積し続けていることが九州大学とタイのチュラロンコン大学の共同研究で明らかになりました。確認されたのは、世界初のことでした。

サンゴの骨格にまで奥深く入り込むと体外に排出されづらいので、マイクロプラスチックは、サンゴが死滅した後も1000年単位で、分解されず、残り続ける恐れもあると懸念しています。

これまでのプラスチックは石油が主原料で、海中で分解されず、半永久的に残存します。その中でマイクロプラスチックは、大きさ5mm以下の微細なプラスチックの粒子を指し、プラスチック素材のごみが海に流出し、波や紫外線の力の影響で細かく砕けて生成し、海の生態系や人の健康への影響が危惧されています。

今回は、九州大学などが発見したマイクロプラスチックが与えるサンゴへの影響と、最近できた海を破壊しないプラスチックについて特集します。

九州大学などが明らかにした、サンゴにも悪影響を与えるマイクロプラスチックの恐ろしさ

九州大学とタイのチュラロンコン大学の研究グループは、タイの沖合で2022年に4種類のサンゴの一部を採取して、JICA(国際協力機構)が供与した最新の装置を用いて、赤外線を照射して物質の構造を調査するなどの分析を進めてきました。

その結果、肉眼では見えない程度のマイクロプラスチック片が、サンゴの表面粘液だけでなく石灰質でできた骨格全体から検出されました。

サンゴは魚などを育む海の生態系を支える存在ですが、地球沸騰化での海水温の上昇に合わせて、マイクロプラスチックの影響が拡大していることが明らかとなりました。

参考:”マイクロプラスチック サンゴの骨格に蓄積” 九州大学など NHK NEWS WEB(2024年)

共同研究を実施したチュラロンコン大学水圏生物資源研究所の教授の女性は、
侵入するマイクロプラスチックの分量が大きければ大きいほどサンゴは白化し、死滅する可能性があります。マイクロプラスチックと温暖化の2つの要素がかけ合わされば、サンゴへの影響はもっと深刻になるでしょう
と危惧しています。

最近開発された、環境に優しいプラスチックとは?

理化学研究所の相田卓三グループディレクターなどの研究グループは塩水につけると分解し、原料に戻る新しいプラスチックを開発したと明らかにしました。

原料は海水中の微生物の働きによってもっと細かく分解されることで影響を与え続ける、マイクロプラスチックによる環境負荷を抑制することに貢献する技術です。

この研究成果は、アメリカの科学誌[サイエンス]に掲載されました。

研究グループは化石燃料由来のプラスチックとしての代替材料の開発に励み、その原料として、農業用途や食品添加物などに活用されている2種類の分子のかけ合わせに注目しました。

そして、これらの分子が電気的に強く結合して立体的な構造を生成する性質を用いると、無色透明で、ポリプロピレンなどと同程度の強度と耐熱性を持つ、新しいプラスチックの開発に成功しました。

その上、このプラスチックは塩水につけておくと、分子同士の結合が解けて2種類の原料まで分解され、特徴を表し、その後でマイクロプラスチックを生み出しませんでした。

相田グループディレクターは、
「原料が安く、今までのプラスチックよりも再資源化しやすいです。燃えないため、温室効果ガスを出さないメリットも持っています」
と説明しました。

参考:“塩水で分解”プラスチック開発 環境負荷抑制に貢献へ 理研 NHK NEWS WEB(2024年)

高分子材料が専門の、東京大学の特別教授の男性は、
「理化学研究所が開発したプラスチックは、画期的な研究成果です。将来的には、感染症対策の透明なコップや遮蔽板など今まで再資源化が困難だったプラスチックの代替として活用できる可能性を秘めています」
と説明しました。

その壊れにくさゆえに、多くのものに使われ、重宝されてきたプラスチックは、今は環境破壊を促すものとして、削減が求められています。

何十年にも渡り、便利なものとして製造されてきた分、この社会問題は引き返せないほど、大きな問題ですが、サンゴのことにしかり、新しいプラスチックが出て来たりなど、どうにかしか1つしかない、この地球という環境を守っていけねば、と思いました。


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