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『ユーカリプロジェクト』。「神戸市立王子動物園」がユーカリの葉で作るアロマスプレー!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
私はこれまで、自社メディアで1本と、このnoteで1本、コアラの記事を書いてきました。

自社メディアでは、オーストラリアにいるコアラが山火事の多発で、多くのコアラがやけどを負うなどして命を落としていること、noteではコアラがユーカリの葉に好き嫌いがあるのは、お母さんのパップが影響していると書きました。

特にパップはお母さんがした盲腸糞で、それが消化や解毒に役に立つ、人の子どもで言えば、離乳食の様なものだといい、あの記事を書いた時、私も大変驚きました。

この記事でもユーカリが出て来て、好き嫌いが激しいコアラが食べないユーカリの葉を再利用して、アロマスプレーにしている動物園の話となります。

可愛いコアラの主食といえばユーカリの葉ですが、柔らかい新芽や若い葉が大好物で、成長した葉は好まないほどのグルメだといいます。6頭を飼育する、兵庫県神戸市灘区にある「神戸市立王子動物園」では長年、ユーカリを自前で栽培してきましたが、エサにできるのは全体の2割程度で、それ以外のユーカリの葉の使い道が悩みの種でした。この度、ユーカリの葉を再利用に向けた『ユーカリプロジェクト』をスタートさせ、アロマスプレーの商品化に漕ぎ着けました。

今回は、『ユーカリプロジェクト』を始めた、「神戸市立王子動物園」の取り組みを発信します。

「神戸市立王子動物園」が、『ユーカリプロジェクト』を思い付いたわけとは?

コアラの飼育に欠かせないユーカリですが、ユーカリの栽培には広大な畑が必要で、その輸送のための費用や管理費用もかかり、高級品だといいます。動物園で飼育する動物の中で、最も食費がかかるのがコアラと言われています。

飼育を断念する動物園も少なくなく、日本でコアラに会えるのは「神戸市立王子動物園」を含めて7園のみですが、コアラは人気が非常に高く、「神戸市立王子動物園」では食事の時間になると、むしゃむしゃ食べる姿を一目見るために、コアラ舎が来園者で埋まります。

神戸市は、ユーカリの確保を市公園緑化協会に委託しています。1年間を通じて、安定してユーカリを供給するには畑を分散させる必要があり、岡山県や鹿児島県などの5ヵ所の畑と栽培契約を結んでいます。

およそ30年前からは、輸送費などのコストを減らすため、神戸市西区にユーカリ畑を設け、市公園緑化協会がユーカリの栽培をスタートしました。およそ9千平方mにおよそ10種類のユーカリを育てていて、収穫ができる6~12月は、取れたてを「神戸市立王子動物園」に運搬しています。

コアラがグルメ家なのは、ここでも悩みの種になりました。柔らかい葉や新芽しか好まないため、エサとして使えるのはユーカリの木の2割ほど。何とか残りの部分を再利用できないかと、2024年4月から始動したのが『ユーカリプロジェクト』でした。

市公園緑化協会が活用方法として最初に目を付けたのは「香り」。ユーカリは、ハーブ特有の鼻を抜ける爽快な香りでアロマとしての人気が高く、抗菌・消臭効果にも優れています。その特性を活かしたアロマスプレーの商品化を思い付きました。

オリジナルハーブオイルなどを販売する、兵庫県神戸市兵庫区にある専門店「ハーブショップ」に協力を仰ぎ、試行錯誤を繰り返して商品にしていきました。アロマに適したユーカリの品種「ビミナリス」と「カマルドレンシス」に、香草のレモングラスなどを調合し、リラックス効果をもたらすスプレーにしました。

2024年10月25日(コアラの日)に販売すると10日間ほどで当初作った100個が完売しました。

参考:コアラの好物、王子動物園には「悩みの種」だった 餌にできないユーカリを再利用、アロマスプレーに 神戸新聞NEXT(2024年)

市公園緑化協会職員の男性は、
「長年、ユーカリの活用方法を模索してきたので、アロマスプレーの売れ行きには大変驚いています。このまま好調なら継続して、商品として販売していきたいです」
と説明しました。

ユーカリの葉をフラワーアレンジメントなどの観賞用としての活用も模索中といいます。

ユーカリスプレー(100ミリリットル)は1100円(税込み)で、「神戸市立王子動物園」内の土産店と「ハーブショップ」で購入可能です。

コアラを抱いてみたい

コアラって、イメージ的にモフモフしている感じがするのですが、実際にはどうなんでしょうか?

よくオーストラリアに行くと、コアラを抱いている人の写真を観たことがあります。動物園ではなく、野生動物のコアラなので、少し恐怖心がありますが、一度コアラを抱いてみたいと思うこともあります。

この記事の本題で驚いたのが、この記事ではどの動物よりも1番食費がかかるためですが、コアラは日本各地で、7ヵ所の動物園にしかいないということ。

それで思い出したのが、ラッコです。私が子どもの頃、ラッコは水族館の人気者でした。ラッコが、貝を割って食べるために、プカプカ浮かびながら、貝を割っていたのを、よく覚えています。

ラッコは、乱獲によって、2000年には国際自然保護連合(IUCN)がラッコを絶滅危惧種に指定し、日本へ輸出することができなくなってしまいました。

そのため、ラッコは今三重県と福岡県の水族館に、3頭しかいません。

コアラも、よく頻発するオーストラリアの山火事のため、個体数を減らし、絶滅危惧種に指定されています。

よく動物が、絶滅危惧種に指定されたので、国外から輸出が厳しく制限され、何とか動物園が、繁殖しようとして、輸出することができなくなっても、懸命に取り組んでいます。

動物たちが繁殖のために、違う動物園にお引越しという話もよく聞くと思います。

コアラが全国7ヵ所の動物園にしかいない話はショックでしたが、『ユーカリプロジェクト』などを介して、コアラから得られる豊かさなどを感じて欲しいと思います。

参考サイト


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