a_sasaki 2401

物理、電気工学、コンピュータサイエンスを研究してきました。「洋楽ファン」歴2年で、フィリピン、インドネシアなどのAsia popの情報を集めています

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マガジン

  • 大坂夏の戦い

    ある日、AIと話をしていたら、徳川と豊臣の戦いは本当はこうだったと言い始めました。このような戦いだった世界があるかも知れないと思いました

最近の記事

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"Leave The Door Open"のカバーにIdgitafの新しい魅了が現れている

Indonesian Popsの良いところはAmerican Popsのcoverに表れているように思うことがあります。グラミー賞を何回も取っているBruno Mars + Anderson Paakの"Leave the door open"は、Anderson Paakの歌詞がコミカルで親しみやすく、Bruno MarsのChorus(サビ)が美しい曲だと思いますが、Idgitafはその二人分を一人で歌っています。Indonesian Popsのリズムは新鮮で、高音のChorusは本家に劣らないと思います。女性ヴォーカルの有利なところを生かしていると言えばそうですが、Idgitafはこれまでハスキーな声が魅力だと言われていて、新しい曲のために新しい能力を開拓するアグレッシブさはIndonesian Popsの強みだと思います

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      インドネシアpopsでイスラム教の戒律が生み出している表現の自由

      女性の服装がだんだん自由になって、それで女性は自由になったと言われることがありますが、欧米、日本でも、音楽産業が、女性シンガーに対して、audienceが求めているという理由で、露出度の高い衣装、性的な魅力のアピールを求めることは多いと思います。それで歌やダンスがそれに合わせたものになることもあると思います インドネシアはイスラム教の国なので、女性の服装の決まりは厳格で、肌の露出度を競うことは禁止です。ところがその結果、女性シンガーは自分の好きな衣装を選ぶことができて、自分の主張したいことを歌やダンスで自由に表現できるように見えることがあります。自己主張するだけでなくて、周りに対する思いやりを表現するような演奏もよくあります。イスラム教の戒律があるために、逆により「表現の自由」が得られるというパラドックスがあるみたいです

      • 序章 関ヶ原の奇蹟

        修道院は、関ヶ原の風景の中で控えめながらも清らかに佇んでいた。石と木材で作られた建物はまだ新しく、壁はしっかりとした灰色の石で構築され、屋根には木材がふんだんに使われていた。小さな中庭には整然と花やハーブが植えられ、周囲の山の緑と調和して美しい景観を作り出していた。 小高い丘のような場所から、一帯が一望できた。広がる野原には低い草が風に揺れ、谷間にある村々が点在し、人々の生活の息づかいが感じられた。関ヶ原は東西を結ぶ重要な道筋の上にあり、 しばしば戦いの舞台になっていた。修

        • 終章 江戸の最後の炎

          荒廃と外国の影響に形作られたこの世界で、日本は絶望に包まれていた。都市は空となり、田畑は放棄され、かつて活気に満ちていた日本の文化は、一片ずつ外国の手に渡っていった。時は1635年、最初のヨーロッパ人が日本の地に到達してから100年が経ち、世界は一変していた。 徳川家康の最後の子孫、徳川魁人は、往時の栄光を失った今や影だけが残る江戸城の暗い部屋で、一人座っていた。城にはわずかな侍が残るのみで、周囲の江戸の街には、彼がほとんど理解できない言語が飛び交っていた。オランダ語、スペ

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        • 大坂夏の戦い
          7本

        記事

          第5章 江戸、死の都

          オランダによる天皇陛下の誘拐、そして徳川と豊臣の疲弊した戦いが続く中、江戸にさらなる災厄が忍び寄っていた。ある日、メキシコから来たスペイン船が仙台に入港し、乗っていた一人の船員が体調を崩していることに誰も気づかなかった。彼が罹っていたのは、メキシコで流行していた伝染病であった。病は瞬く間に広がり、次々と人々が倒れていった。 魁人の帰還 天皇陛下を連れ去られた後、魁人は無念の思いを抱えながらも、江戸へと帰還した。彼は、天皇陛下を奪われた罪悪感と新たな決意を胸に秘め、祖父であ

          第5章 江戸、死の都

          第4章 オランダの策略

          京都の南、伏見の地で豊臣軍と徳川軍の激しい戦闘が繰り広げられ、両軍ともに甚大な被害を受け続けていた。豊臣はオランダの支援を受けて新式の火器で攻勢をかける一方、徳川もこれに果敢に応戦し、伏見一帯は文字通りの血戦の地となった。しかし、この戦争は予想以上に長期化し、豊臣・徳川両陣営ともに大きく消耗していた。 天皇の権威を頼る苦渋の選択 戦いが激化するにつれ、双方の士気が次第に下がり始めたこともあり、豊臣の陣営では「この戦いを終わらせるには、天皇陛下の権威による仲介が必要ではない

          第4章 オランダの策略

          第3章 豊臣、進軍の決断

          徳川家康が発した鎖国の命令は、国内の全大名に対し異国との関わりを断ち切り、日本の独立と秩序を守るための策であった。豊臣家もまた、この命令に従うように通告を受けていたが、オランダとの密かな取引を通じて新たな武器を得ていた豊臣家にとって、この命令はその勢力拡大の道を閉ざされる意味を持っていた。 オランダの使者との密談 豊臣秀頼は、この徳川の命令を前に苦悩していたが、ある日、大坂城にオランダの総督ヤン・ファン・デル・ハーグの使者を名乗る者が訪れ、秀頼に秘密裏に会うよう申し出てき

          第3章 豊臣、進軍の決断

          第2章 徳川の焦燥

          徳川家康は、大坂で豊臣の強力な武器に屈し、敗北の苦渋を味わった。江戸に戻った彼は、重臣たちを集めて緊急会議を開き、この新しい武器に対抗する方法の討議を始めた。会議では重臣たちが「豊臣がどのようにこれほどの力を得たのか」を議論したが、状況は不透明であり、情報も限られていた。 長崎での交渉と疑念 幕府はまず、長崎の出島にいるオランダ商人との交渉を試みることにした。家康は使者に対し、「強力な武器を提供してほしい」との意向を伝え、長崎へと送り出した。だが、オランダ商人たちは「すで

          第2章 徳川の焦燥

          第1章 未知の敵

          1615年、大坂夏の陣。豊臣を打倒し、天下統一を成し遂げるべく、徳川家康は大坂城に向けて進軍していた。しかし、初陣を迎えた家康の孫・徳川魁人(かいと)は、城に翻る赤、白、青の見慣れない旗に不穏な気配を感じ取っていた。それは未知の力が秘められた旗であったが、徳川軍にはその意味がわからなかった。 異国の砲撃 突如として大坂城から轟音が響き渡り、徳川軍の前線が粉砕される。豊臣が密かに入手した最新式の大砲が徳川の兵士たちを次々となぎ倒していくのを目の当たりにし、魁人はその強烈な威

          第1章 未知の敵

          白いキャンパスのようなZiva MagnolyaのKaleb J "It's only me"のカバー

          音楽をみんなでshareしようという考えの強いインドネシアでは、時々、プロ、アマチュアを問わずカバーがたくさん作られる曲が現れます。その気配をすぐに察するのは難しいのですが、3年前のKaleb Jの"It's only me"はそのような曲でした。親しい人に尽くす気持ちを表す歌詞は、音楽をshareしようという考えによく合っていて、K-popやオランダの人のカバーもあります Kaleb Jのオリジナル Ziva Magnolyaはこのカバーでも光っています。本来のテクニッ

          白いキャンパスのようなZiva MagnolyaのKaleb J "It's only me"のカバー

          Chaka Khanのパワーと表現力がZiva Mangolygaに受け継がれている

          2023年6月、インドネシア、セラウェシ島マカッサルで女性ヴォーカルのライブがありました。マカッサルは新首都ボネネオ島ヌサンタラの海峡を挟んで向かい合っていて、新首都の建設のためにとても活気があるそうです インドネシアでは2,000人くらいの小さいライブに特徴があると思います。audienceとアーティストが互いに表情が見え、アイコンタクトがあって、うまくするとインタールード(間奏)の間に握手できたりします audienceとアーティストが一緒に歌うのも、アーティストがメ

          Chaka Khanのパワーと表現力がZiva Mangolygaに受け継がれている

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          インドネシアPop、BCL(Bunga Citra Lestari)のカラヴォーカルライブ

          コンサートやライブができなかったコロナの間は、いろんなリモートセッションが考えられました。画面が分割されてそれぞれでアーティストが演奏している、というMVは良くありましたが、インドネシアPop、Bunga Citra Lestariの"Karena Kucinta Kau"は、バックコーラスも含む6人のバンドがリアルで演奏しているのに、ヴォーカルだけリモートという作品です Bunga Citra LestariはBCLと呼ばれるトップアーティストの一人です。リアルタイムで歌っているのか、audienceはいないようですが、BCLとバンドの間でやりとりがあるのか、録画に合わせてバンドが演奏しているのかわかりません。しかし日本の大きなコンサートでは、ステージのアーティストの表情は見えないので、既にこれになっているのかもしれないと思います。コンサートでアーティストの歌を聴いていると思っているが、それはかなりの部分で仮想現実だと思います。インドネシアの人たちは感動するステージを作るための技術に強い興味があるようです

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          Ziva Magnolyaの印象に残ったIndonesian Idle 2020でのパフォーマンス

          Indonesian Idle 2020でのZiva Magnolyaを多くの人にとって印象的だったそうです。最初のオーディションでTori Kerryの"Dear No One"を歌いましたが、1分間のパフォーマンスが審査員に深い印象を与えたそうです 五人の審査員と言ってもどんな人かわからないのでchatGPTに聞くと、 男性がAri Lasso、Anang Hermansyah、Judika 女性がMaia Estianty、BCL(Bunga Citra Lestari) だと言いました。YouTubeを検索してそれぞれキャリアのあるアーティストということがわかりました インドネシア語の会話の内容は全くわからないので聞くと、Ari Lassoは「この人は私たちが待っていた人だ」、Maiaは「これからデビューする人とは思えない」、BCLは<涙をこらえる>素振りで「とても綺麗な声に感動した」、Judikaは「テクニックが素晴らしい」などと答えました このうちAri Lassoは長髪でライブと同じなのでわかるが、他の人が見分けられないと言うと、MaiaとBCLとではBCLの方が若く、Maiaはショートカットの時が多く、BCLは丸顔、ロングヘアで目の化粧に特徴があると答えました それでもAnang HermansyahとJudikaがわからないので、中央で一瞬<のけぞって天を仰ぐ>ようにするのがAnangかと聞くと、確かにそうで、口数は少ないが発言は思慮深く、よくボディーランゲージで感情を表現すると言いました すぐに検証できるのは、YouTubeまでで、<涙をこらえる><のけぞって天を仰ぐ>はこちらが投入したプロンプトなので、それに適当な人を当てはめれば答えは成立します。また、コメントが全く間違っていても、人物が全く違う人でも答えらしく見えると思います。プロンプトに情報をたくさん入れるとそれに釣られて間違える傾向があると思います この音楽が評価に足るかどうかは結局自分の判断にかかるでしょう そのオリジナルMVは期限が来て削除されて、今あるものはオリジナルのギターの弾き語りキーボードの伴奏を付けた二次創作物で、インドネシアの人の音楽に対する熱意が現れているようです

          Ziva Magnolyaの印象に残ったIndonesian Idle 2020でのパフォーマンス

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          インドネシアpops”Tak Sanggup Melupa”には3種類のMV(Lyodra、Tiara、Ziva)がある

          インドネシアpopsで、同じ歌を何人かのアーティストが歌うことはよくあって、"Tak Sanggup Melupa"は、MVもTiara Andini、Lyodra、Ziva Magnolyaの三つのバージョンがあるのですが、Tiara AndiniとLyodraはハッピーエンディングのストーリーなのに、Ziva Magnolyaな悲しい別れのストーリーになっています。それぞれ数千万ダウンロードされて支持されています 三つのバージョンがある理由をGPT4oに聞くと、まず「忘

          インドネシアpops”Tak Sanggup Melupa”には3種類のMV(Lyodra、Tiara、Ziva)がある

          スターZiva Magnolyaが学生オーケストラの伴奏で歌うインドネシアの音楽文化

          Ziva Magnolyaが学生のオーケストラの伴奏で歌う動画です。オーボエの独奏からティンパニーの連打があってファンファーレがあるイントロから始まります。オーケストラのPopsの演奏によくあるパターンですが、多分複数の金管が失敗して、音楽が崩壊しそうになります。でも、Zivaが動じることなく歌い始めると、だんだんとオーケストラが復活し、それぞれの楽器が役割を果たし、弦楽器のハーモニーの上に木管が穏やかなコーラスを、トランペットと低音の金管(チューバ)が華やかさと迫力を出し、

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          9月19日発表の"abadi"はZiva Magnolya自身が作曲した自由で繊細な作品です

          Ziva Magnolyaの"abadi"が昨日オンラインになりました。これまでの歌の多くはYovie Widiantoなどの先輩たちの作曲、プロデュースで、構成がきっちりまとまっていましたが、この曲ではZiva本人がsong writerとしてクレジットされていて、自由に作られています。前半は、日本語訳で「永遠」というタイトルの通りゆったりとした流れがフィリピンpopみたいに続きます。転調前後から細かな変化が次々と起こり、繊細な気持ちの変化を表すようです。前作の"menanti"でZiva本人のデュエットがあると良いと思ったのですが、本当にそんな曲が作られました。それに驚いていると急に静かになりフィナーレになります

          9月19日発表の"abadi"はZiva Magnolya自身が作曲した自由で繊細な作品です

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