一人旅・飛鳥で古代史を学び直す『奈良県立万葉文化館』
奈良の神社仏閣を訪れるたび、古代史について何も知らない、をつきつけられている気がしていました。
奈良は歴史が古いので、試験のための暗記科目でしかなかった歴史について、何もわかっていなかったことを再認識させられてしまうようです。
もともと聖徳太子から空海さんの時代に興味があったので、この際ちゃんと学び直そうと思い立ち、ひとりで飛鳥へ向かいました。
真夏の37℃を超える、晴天の日。
広大で高い建物がない奈良は日陰もなく、徒歩もレンタサイクルも厳しそう。(まず、歩いている人はめったにいない。)
今までの記事の流れで次は飛鳥、という思いだけで来てみましたが、電車を降りて1時間に1本の明日香周遊バスを待つ時点で、既に汗だく。
飛鳥はレンタサイクルが便利なようですが、この暑さでは無理そう。
行きたい場所は決めてきたものの制覇できそうにないので、涼しい車内で汗を拭きながら、どこで降りようか?と考えていました。
橿原神宮駅前の観光案内所でもらった地図とにらめっこ。
他のお客さんが降りる場所は、どこも暑そうで・・。
(もうこれは、直感で決めるしかない。)
とりあえず涼しそうな『奈良県立万葉文化館』から飛鳥観光をスタートすることに決め、「万葉文化館西口」で降車ボタンを押す。
予期せずここで、今までの奈良についての疑問や、天皇の歴史も学べることになってすっきり!
私の学び直しには、ぴったりの場所でした。
バスを降りて博物館に向かう手前に、酒船石があるということで、見に行ってみました。
気持ちの良い風が吹く竹林に入ってすぐ、(ここでバスを降りて正解!)と感じてひと安心。
竹林を戻り、万葉文化館へ。
2001年に開館したという館内は、もっと新しく見えました。
入館料を払おうとすると、特別展示のない時期は無料展示のみとのこと。
無料で入館できることに感動していると、さらに『予約不要で館内を無料案内』の表示が。(HPを確認してみると、ボランティアの方が常駐しているようです。)
古文は苦手科目、万葉集についても全然知らないのに大丈夫かな、と思いましたが、女性が声をかけてくださったので案内をお願いすることにしました。
「先日談山神社に行って『大化の改新』を調べたことから、これから歴史を学び直すところです。」とお伝えすると、万葉集だけでなく飛鳥の歴史についても、詳しく教えていただけました。
まずは館内下に見えている『飛鳥池工房遺跡』のレプリカから。
文化館の地下に遺跡があり、天武天皇のガラス工房があったことがわかったそうです。
色彩豊かなガラス細工やビーズなども、遷都の際に地中に埋めたことから近年に出土したそう。
20代にガラス工芸やトンボ玉を習った時期があったので、とても興味深く拝見しました。
※写真を撮り忘れたので、こちらの記事から参照ください。
またここで、日本最古のお金と習った和同開珎の前の通貨・富本銭(ふほんせん)が発見されていたそうです。(現在の教科書では、既に富本銭が最古のお金の表記に変わっています。)
万葉集では、天皇から字が書けない平民まで、平等に歌が選ばれているそうです。
教科書で習った人の筆跡を見ると、本当に存在していたことを実感できます。
この系図にある歴代天皇の中では、数えてみると女性天皇は計7回存在していました。(表以前の推古天皇を入れれば計8回。)
女性天皇は古代には、普通にいらっしゃったんですね。
館内をまわりながら説明をしていただき、こちらも夢中になって質問したりしているうちに、ふと腕時計を見ると14時をすぎていてびっくり。
2時間以上も案内をしていただいたようです。
(本当に長時間のおつきあい、ありがとうございました!)
文化館内にはその他にも、万葉時代の星空や自然音を再現した『さやけしルーム』や、劇場空間などもあり、見どころがいっぱい。
次回は講座や特別展示のイベントを調べて、また伺いたいと思います。
過去の特別展示の記録がYouTubeにあったので、参考までに。
《おまけ》
飛鳥に一泊し、帰りは近鉄・飛鳥駅から電車に乗ったのですが、この周辺にはおいしいものがたくさんあるようで、とても好きな場所になりました。
駅前にある道の駅には、飛鳥の特産品がたくさん。
おいしそうな野菜や果物が良心的な値段で販売されていて、悩んで厳選しても持って帰れる限界の重さ。
電車帰りなのに、野菜をいっぱい買って帰る人はあまりいない?
頑張って持って帰った甲斐があり、とてもおいしい野菜でした。
また道の駅向かいの珈琲店は地元の方に人気らしく、ずっと満席状態。
お昼12時まであるモーニングに感動!
近いうちにまた、行きたいお店です。
このあとに行った岡寺の記事はこちら ↓
飛鳥へ行くきっかけになった記事はこちら ↓