純文学読了7選
こんばんは、TAGABOOK編集部の令です。
本日は純文学読了7選を紹介します。
1. 三島由紀夫/金閣寺
『美』、一体化への憧憬。
独自性に包まれ、虚無とさえ連帯感を持たない僕の精神、それは金閣の美(の構造)と対照的で…。
世を覆う認識に、無力ではない境(狂)地。
永遠・生は、読者の目によって決まるもののように感じました。深く孤高な作品です。
2. 泉鏡花/草迷宮
浮かぶ行燈、初産に世を去った御新祖。
凡ての怪異が今宵、鶴谷様の別宅で起こりそうで
旅僧の心は冴えて、呪い。
明の願いの固さに、秋谷に罷在る悪左…
手鞠は唄、婦【迷宮】
秋谷明神の一文字に、恐ろし激しく燃ゆる『想』。草が如く心靡く望作です。
3. 尾崎紅葉/金色夜叉
想いを寄せる宮を嫁に出すという恩人の欺きに、偽りの承諾
そこに埋められてるのは、宮と自分との玉の如き愛で…
富山銀行の息子が、ダイヤモンドをひけらかそうと、十年の約は軽々しく破るられるはずがない。
苦しみつつも、一途な貫一の姿勢に胸が熱く打たれる作品です。
4. 谷崎潤一郎/春琴抄
技巧を以て天然の風景と徳を争うもの也
居ながらにして幽邃閑寂なる山狭の風趣を忍ぶ天鼓の霊妙な声に劣れりと叱咤される
春琴と主従の上に師弟の契りたる、奉公人佐助
気位の高い春琴のお相手役は苛辣で
然れども恨みすら、相擁として咲く
心の奥底に春水の湧き出ずる作品
5. 川端康成/伊豆の踊子
主人公は湯ヶ野の木賃宿から、大島の旅芸人の一行と旅をすることになる
ー太鼓の音が如く木霊するは、大きい眼が美しい踊子の純な仕草でー
はて、孤児根性で歪む主人公の性格は如何に
はにかむ姿・よそよそしい姿…
無言な踊子との甘い旅情が空虚な空に融け合う作品也
6.夏目漱石/こころ
『恋は罪悪ですよ』
多くを語らない先生の口から零れる発言は、私を惹きつけて、だけど…
(核心に迫ろうとすればするほど、霧のようにぼやけていく事実)
立派な人間に見え隠れする影
『こころ』、その黒い深淵部分に純白の糸が浸されてくがごとく人間色に染められる作品です。
7. 宮沢賢治/銀河鉄道の夜
冷水のような悲しみを抜けると、しらしらと南北にわたる天の川。機関
車音、眼を空に挙げると…
駅員の声に思わず眼を擦ってみても光はとめどなく。
天の野原、永久に立つ十字架、白鳥区、鳥捕り…
銀河の水の如く透き通り、りんどうの花の如く深く煌びやかな作品でした。
いかがでしたでしょうか。
読了ツイート7選好評なら今後も継続しようと思いますのでぜひいいねしていただけると幸いです。
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