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文章というのは、収まりが良くて、読んでて心地いい長さのものが美しくて正解だと思っていた。でもそうではないらしい。句読点で幾つにもつながった言葉でも、表現が豊かな人が綴れば、それはどんな形であれ、美しい表現で、美しい作品で、一つの形となるのだと知った。
私の醜さも全部まとめて愛してくれ。受け止めてくれ。許してくれ。お願いだから。嫌いにならないで。離れていかないで。私を見つけてくれ。お願いだから。
私の指が作る言葉を。
私の唇が吐き出す音を。
私の脳が生む言葉を。
私の心臓からの感情を。
波が打ち寄せるかのように、寄せては引く、引いては寄せる、そんな風な暗い感覚をどうか、どうか、攫ってくれ。私が溺れてしまう前に。空気が奪われる前に。
私たちの愛なんてものは軽薄で、吹いたら飛んでいくよ。本の一ページよりも薄くて、ひとつまみの砂糖よりも軽い。海水よりも塩っぱくて、珈琲よりも苦い。蜂蜜よりも甘くて、その涙ほど暖かい。手から零れ落ちていった愛は、地面が吸い込んで、花に。
なるわけがないさ。溢れた愛は何にもならない。