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「オトナの体力測定」に行きました。

 掲示板に「オトナの体力測定」という言葉を見つけたときは、これは、少し怪しいものなのだろうか、といった気持ちにも一瞬なったけれど、どうやら、本気の健康促進の企画のようだった。

 昔は、「スポーツの日」の企画で、本当に少しだけボクシングを教わって、すごく楽しかった記憶もあるのだけど、コロナ禍になってから、そういう機会自体を避けるようになっていた。

 ただ、健康診断は受けているけれど、体力や身体がどんな状態なのかを知りたかったのは、一度、入院した時に、血管が動脈硬化気味で、年齢よりも血管が硬いです、と医師に言われたことが気になっていたからだった。

 チラシでは上履き持参、ホームページでは土足で大丈夫、と違う表現があったので、役所に電話をして確認をしたら、どうやら土足でOKのようだった。あとは測定によっては、素足になる必要があるので、その準備がしやすい格好をしてもらえれば、という有意義な情報も教えてくれた。

 当日は雨だった。

 妻と、妻の友人の方と一緒に出かけることになる。

 現地は、公的な建物で、そこのジムには行ったことがあるけれど、それ以外の「体育室」という場所は行ったことがなかった。それでも、掲示板などでひっそりと貼られていたように見えたし、雨も降っているし、かなり空いているのではないか、といった勝手な思いも持っていた。

 雨の中を歩いて、10分ほどで現地に着く。

 建物自体はひっそりとしていて、そして長年、その2階にあったレストランの名前にテープが貼ってあって、そこが営業を終了していたことも知り、随分、長いこと、この施設に来ていないことも改めて分かる。

 階段を降りて、看板があって、そして、その『体育室』は、どちらかというと「体育館」といっていい広さで、同時に、その中には、外側から見ても、かなりの人がいた。

 こんなに人が来るのは、とても勝手なのだけど、誤算だったし、そこで、ちょっとひるむ気持ちになる。

 だけど、せっかく来たし、という思いもあるから、中へ入って、受付をする。

 午前11時前だった。

整理券

 さまざまな測定メニューがあって、広い場所のあちこちに机があって、それぞれ測定をしているけれど、そばに行くまで、そこで何をやっているのか分からない。

 何から測定するのか、相談しながら、イスに座って待っていたけれど、そのうちに整理券がないと、参加できないのを知って、もらった整理券は、まだ20人くらい先だった。

 いつになるか分からないので、他の場所を回ったら、どこも20人や30人、さらには40人くらい待つところもあるのを知って、なんだかちょっとうんざりもして、ちょっと帰りたい気持ちになった。小さい整理券ばかりが、手元に溜まっていって、これをなくしたら、どうしようとか、とにかく面倒くさい気持ちになる。

 もう少しスムーズに測定をできる方法があるのではないか、と思う。

メニュー

「フードモデル」
「インボディー」
「ヘモグロビン」
「ベジチェック」
「歩行システム」
「足指力計」
「長座体前屈」
「握力」
「血管年齢」
「骨密度」
「ロコモ度テスト」
「今すぐ!エクササイズ」

 けっこうメニューがあり、メニュー名だけでは何のことか分からないものもあったけど、いろいろと相談をして回っているうちに、8か所の測定の整理券が手元にたまった。

 あとは、とにかく待って、一つずつ測定していくしかないけれど、気持ちは重く、ここまでで、すでにちょっと疲れていた。

測定

 ここからは、空いていそうな測定場所に行き、あと何人くらい待つかを聞いて回り、なるべく待ち時間を少なくしていく時間が過ぎる。測定によっては、靴下を脱いで裸足になる。

 握力が、いつも使っているハンドグリップの表示よりも、20キロ近く少なくて、日ごろやっていることは何だったのだろう、とがっかりする。

 骨密度は、実年齢よりも10歳も上で、危機感を持ったが、妻は年齢相応なので、食生活以外の何が足りないのだろうと、気持ちが重くなる。あとになって、太陽に当たっていないこと、カフェインの摂取量が多いのかもしれない、という改善点などを考えた。

 足指力、というのは、足の親指と人差し指のはさむ力を計測するもので、おそらくは生まれて初めておこなったけれど、あんまり力が入らないことに焦る。

 ベジチェックは、手のひらを測定器に押し当てるだけで、野菜摂取量がわかるという不思議な機械だったけれど、その摂取量は、だいたい足りていたから、それは、料理をしてくれる妻のおかげだった。

 インボディー、というのは、部位別の筋肉量や体脂肪などがわかる、という、普段は測定できないことだったけれど、自分がまだ脂肪量が多いことと、もう少し体重を落とさなくてはいけないことに、気持ちがちょっと追い込まれる。

 血管年齢は、実年齢よりも3歳上の結果となり、「心配のない状態です」という文字は見えたものの、酒も飲まず、タバコも吸わない生活をしているから、実年齢よりも少し低くならないだろうか、といった、思っても仕方がないことを考える。歩いたり、走ったり、といった有酸素運動が足りないのだろうか、と思う。

 ここまでで全部で7つの項目の測定を行い、シールを貼ってもらった。

 その中で、骨密度は、問題あったし、血管年齢も、普段の努力がまだ足りないし、それは握力もそうだと思ったが、他のことはだいたいが標準で、問題はなかった。ただ、どこかで酒もタバコも摂取していないし、体重も減らしたのに、もう少し改善しないかな、といった欲があることに気がつく。

10センチ

 最後に、「ロコモ度テスト(立ち上がりテスト)」を測定した。

 ダンボールでできたイスに座って、そこから両足と、片足ずつで立ち上がる、というシンプルな測定。最初は50センチの高さから始め、40センチ、30センチ、20センチ、10センチと5段階のイスで行って、どの高さまでできるかを測る。

 20センチまでは、右足も、左足も、わりとスムーズに片足で立ち上がれて、スタッフの方にほめられる。こんなに賞賛を受けたのは、今日初めてだった。

 10センチはやや頑張って、よろけたから怪しいのだけど、一応、記録には「10センチ」とつけてくれた。

 これだけで2時間が経っていた。

 最初に参加しようと思っていたエクササイズは、ずっと声が聞こえていたが、やっぱり整理券がいるので、あきらめた。

アンケート

 あと、まだいくつかのメニューもあったけれど、ここからまた整理券をもらって、待って、の手間を考えたら、気持ちがもたなかった。

 会場を出る時に、アンケートに答えたら、地域のことをいろいろと書いてあるトイレットペーパーをもらった。ありがたかったけれど、アンケートには、このそれぞれの場所でバラバラに整理券を配るシステムは、やたらと面倒臭いので、なんとか考えて欲しい、ということを、欄外に書いて、それをスタッフに伝えた。


 例えば、待ち人数によって、測定場所で、少なければ「青」の紙を掲示し、混んでいるところには「赤」にする。さらには、測定の現場では、番号を読み上げて、いなければ、飛ばして、いま、目の前で待っている人を、どんどん測定するような、そんな柔軟なシステムにしてくれれば、もっと楽しかったのに、とは思った。

 終わったのは、昼をはるかに過ぎていた。

 空腹だったので、外食をしようと思ったが、どこも混んでいて、結局は弁当を買って、家で食べた。

 そのあと、少し落ち着いてから、今日の測定数値の振り返りを妻と二人で行い、これからの生活で改善することを考えた。

 なんだか疲れたけれど、楽しかった。

 少しくらい筋トレをするくらいでは、体力が上がるわけではなく、考えたら、毎日のように練習していても、それだけで優れたアスリート並みの身体能力になるわけではないのだし、だんだん年齢を重ねたら、それは加齢もあるから、ますます困難になっているのだと思う。

 もう少し、なんとかしよう、と測定当日は、思った。



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