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#短編
中間試験は後ろ男の靴の中
私の後ろ
自動ドア
片栗粉まみれの
若者
土と側溝のまじった
香ばしい香りが
ドアの前に列を作る
ぶつかり合う肉体の音と
じゃぶじゃぶと掻き分けるような音
ドアが揺れだす
次第に熱帯びて
わたしの背中が
まぶたが
手のひらが
もくもくと煙を出し始める
(かかとまでいかないように かかとまでいかないように )
力強く軽い
馬に似た
リズムのある足音
振り向く
2m近い男
190ぐら
目と目がくっつきそうな印刷屋
あごが疲れはてた
30日目の昼
もうすぐ目と目がくっつきそうな
印刷屋が
頭から離れなくなった
その男に夢の中で
会うために
いつになく
筋肉強化をひたすらした
疲れはてて
眠るためだ
あごが私を横目で
笑っていた
私は皮肉を買うように
めしを眠りにつくまで
食わなかった