<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第二章/ふたつの葛藤‐ 第40話
ナジムの回想 -1
〝マギラ〟推進の側にいたハン王子とその一派に長期遠征を告げるまえの日の晩――、
ハン王子とゼムラは、複数の家臣をしたがえて王の寝室に忍び入りました。
ゼムラの計画は――、
寝込んでいる王様に秘薬を打ち、数ヶ月のあいだ眠らせておいて、その間に王の実権をハン王子にひきつがせ、〝マギラ〟開発を国の政策にして進めてしまおう。
というものでした。
サム王様に打つ薬とは、ハン王子とともに世界中をめぐりながら、
とある国の市場のかたすみで、怪しげな商人から手に