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20歳の独立日記

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就職率99%の専門学校で就職せずに、フリーランスデザイナーとして独立した20歳の毎日。嬉しかったことも、悲しかったことも全部書きます。
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20歳の独立日記〜25日目〜

6月4日(月曜日) 朝からバタバタしていた。音楽スタジオの店長の紹介で、塾のチラシのデザインをやらせて頂けることになった。 話を頂いたのが、2日前。納期は一週間後の6月9日。「できますか?」「もちろんです!」前にも書いたが、音楽スタジオの店長とは長い付き合いだ。税務のこと、仕事の相談にもたくさんのってもらっている。多少スケジュール的に厳しかったが、その人の紹介だから、受けるしかなかった。 僕は焦ることが嫌いだった。高校生のとき、食べ放題の焼肉屋のキッチンをしていた。地獄

20歳の独立日記〜26日目〜

6月5日(火曜日) 歩くことが好きだ。 街の生活音に包まれることも好きだし、ミッシェル・ガン・エレファントを聴きながら歩く夜道も好きだ。 好きになったきっかけは自転車がパンクしたこと。家から自転車屋さんまで20分。自転車を押しながら修理に行くのがめんどくさかった。 「あんた、修理いつ行くん?」 「明日部活やし今週中には行くわ」 半年以上放置した。うちのマンションは、4月に駐輪代を1年分まとめて払う。母は半年放置された自転車を処分した。移動手段は歩きしかなくなった。

20歳の独立日記〜27日目〜

6月6日(水曜日) 大好きな名言がある。 NHKで放送中の「プロフェッショナル仕事の流儀」。毎週、ある分野の最先端を走るプロに密着して、プロとは何なのかを探る番組だ。毎回毎回、胸にグサッと刺さる名言が生まれる。その中でもダウンタウンの松本人志の会が印象に残っている。 僕の生まれる前に、「ごっつええ感じ」という番組が放送されていた。 ダウンタウン、今田耕司、板尾創路などが出演する伝説のコント番組だ。 特に「キャシィ塚本」というコントが特に好きだった。お料理番組の講師とし

20歳の独立日記〜29日目〜

6月8日(金曜日) 結局、人だと思う。 「バクマン。」という漫画がある。2人の高校生が、脚本と作画に分かれて漫画を作る話。いわば、漫画家の漫画。 友情・努力・勝利の要素が全て詰め込まれた大好きな漫画。 漫画という舞台設定場、肉体を交えたバトルは存在しない。漫画の面白い方が勝利だ。 七峰透という漫画家が登場する。 七峰は50人のネットユーザー、漫画好きな一般の人達と団体で一緒に漫画を作る。編集者の意見は無視し、自分が面白いと思う作品を、漫画有識者の意見を聞きなが

20歳の独立日記〜30日目〜

6月9日(土曜日) 月が綺麗ですね。 夏目漱石は「アイラブユー」をこう訳したらしい。僕の大好きなチャットモンチーというバンドの「8cmのピンヒール」という曲の中にこんな歌詞がある。 「月を見て綺麗だね、と言ったけど あなたしか見えてなかった。」 愛してる、あなたしか見えないの。これを知ったとき、胸がキュンキュンした。まだ聴いたことのない方は是非。 今、あるガールズバンドのCDジャケットを作っている。 愛がテーマらしい。 ライブハウスでの愛、日常で感じる愛。CDジ

20歳の独立日記〜31日目〜

6月10日(日曜日) 今日は人の家に泊まった。 よすだくんという面白い人がいる。よすだくんは無料で泊まれる宿を経営している。彼を知るきっかけはTwitterだった。何とも現代的な出会い。 会いたいと思ったときにはDMを送っていた。「よすだくんのとこ、泊まって良いですか?」「あ、全然良いすよ〜」 そして今日。 どんな人が来るか不安だった。 「あ、どもー、モリクラさん〜」 無料で泊まれる宿のオーナーは、とても気さくで、話し上手な方だった。色んな話が聞けた。お金2.0

20歳の独立日記〜38日目〜

6月17日(日曜日) 7月から20年間住んだ大阪を離れて、 茨城県に住む。 なんのこっちゃという話だ。 6月の13日にこんなツイートをした。 たくさんの人に拡散してもらって、色んな地方のシェアハウスから「うちに来ますか?」というお声がけを頂いた。その中から茨城を選んだのは、実家から一番遠かったから。ただそれだけ。 住むところはここ 僕の中で0円で泊まれるシェアハウス「京橋URA」は、自分の価値観をぶち壊してくれた。 お金はガソリンだと思う。ガソリンが無くちゃ走れ

20歳の独立日記〜43日目〜

6月22日(金曜日) フリーランスでやっていくために一点突破型になる必要は無いと思う。天才じゃない限りは。 僕みたいな凡人は、1に努力、2に努力なわけで。上を見ればデザインスキル、ソフトの熟練度が僕の100倍以上あるフリーランスデザイナーがゴロゴロいる。 僕は一点突破型になると、まず勝てない。だからサブスキルを育てることを行っている。サブスキルは肩書きを増やすことにも繋がるかもしれない。 以下は今現在の僕の肩書き一覧。 フリーランス グラフィックデザイナー 音楽系ラ

20歳の独立日記〜46日目〜

6月25日(月曜日) 「朝だよぅ〜起きてぇ〜!」もうすぐ4歳になる妹が、僕の部屋をがばっと開けてどたどたと入って来る。朝は8時。眠い。だから僕はまぶたを閉じてウンウン唸る。わかったよと。 妹はそれが気にくわないのか、首をばちばち叩いてくる。それでも僕は身体を起こさたかった。妹は諦めたのか、リビングへと戻る。 「ママ、にぃにがね!起きないの!」とってもプンプンしている。小さいママみたいで可愛いなぁと思いながら、よっこらしょとメガネをかけた。 7月3日で4歳になる。誕生日

20歳の独立日記〜49日目〜

6月28日(木曜日) 午前中に仕事を終わらせて、近くの喫茶店に向かう。写真は散歩の途中に見つけた公園。なぜか写真を撮っていた。 マンションの中にある小さな公園が好きで、なぜか、見てしまう。そこに声が聞こえるような気がする。昔住んでいた家の近くにも、最低限の遊具だけがある公園があった。母とよくボール遊びをした思い出がうっすら残っている。 母は1週間のうち、6日間働いていた。だから遊べるのは日曜日の1日だけだった。お昼まで寝ている母を起こすこともせず、僕は一人、笑ってい

20歳の独立日記〜55日目〜

7月4日(水曜日) 最近とても早起き。7時に起きるなんて、大阪時代には考えられない。リビングで寝ることが多くて、住居人の出勤のタイミングで起きる。とても良い。 シェアハウスアトリエには"ぽけ"がいる。ぽけはパグだ。(ぽけーってしてるから、名前がぽけなのかも)朝起きてぽけを撫でた。 屋上に行ってギターを弾いた。全然弾けなくて笑ってしまった。スピッツのチェリーを練習した。きみを忘れないー。 今日は「茨城県近代美術館」に行った。美術館ってとても涼しい。中には彫刻、絵画、版画

20歳の独立日記〜61日目〜

7月10日(火曜日) POPEYEという雑誌の「二十歳のとき、君は何をしていたか」という特集がある。大好きな企画だ。 第一線で活躍するクリエイターや俳優、スポーツ選手が自分の人生を振り返り、20歳のとき何をして何を考えていたのかを語る。 細野晴臣、長谷川穂積、瑛太、葛西薫に安藤サクラなど約30人以上の年代、年齢も別々の人達。 それぞれの分野で成功した人達(この言葉はあんまり好きじゃない)には、20歳の過ごし方に共通点が3つあった。 1.ブレない行動指針がある。 2.

20歳の独立日記〜62日目〜

7月11日(水曜日) 努力は要らないと思う。 力の出せることに時間を使った方がいいと思う。僕は、頑張りたいときに頑張れない人だ。「学校に毎日行くぞ!」と張り切っても、次の日の朝には布団から出れなかったり。 ダメだなだって思って、ちょっとした自己嫌悪に陥って、誰にも会いたくなくなった。母親にも責められ、先生からも責められた。そして、また、学校に行きたくなくなるというスパイラル。 頑張れること、力を出せることに全力になればいい。 自分の現状に満足できていなくても、ダ