イイネとスキから始まる、これからーやわらかい気持ちのつくりかた
自己否定と他者否定。否定というよりは、良いところ・できたことを簡単に認めることが得意ではなかった。幼少期から、「もっと、頑張らなきゃ」「ちゃんとしないと」「しっかりやらなきゃ」このフレーズが体に染みついていた。自分でも面倒くさいと感じる完璧主義者。
マネジメントでも、コントロールでもなく
社会人になり、自分に厳しいだけでなく、周りにも厳しく、できていない所ばかり見てしまっていた。自分、そして人を褒めることが苦手。ただ、敏感なアンテナを持っているが故に、人の長所、素晴らしさを発見することは得意。でも、言葉を発することがなかなかできなかった。受け入れたり、認めたりするのに時間がかかった。
厳しさが怒りに発展することも、しばしば。自分の出来の悪さに苛立ち、言われたこをやらない、時間とお金にルーズな人に苛立ち、大事な時間がどうしようもない感情で奪われていった。解決すべく、アンガーマネジメントや感情コントロールの本を読み漁り、セミナーにも参加したが、改善はされず以前と何も変わらいイライラした感情が募る毎日を過ごしていた。トゲトゲしていた。それに比例して、“変わりたい”という想いは、ますます強くなる一方。
小さな成果を大きく喜ぶ
なかなか変われなかった私が、一瞬で、今の自分にOKー!、人にイイネー!ができるようになったのは、身近に、人を褒めるのが物凄く上手な人が居てくれたお蔭だった。その方は、自分に対しても、いいねー!すごーい!と言える人。
初めのうちは、何でこの程度のことでイチイチ、自画自賛するのだろうと思った。そのくらいのことで、喜べるなんて…と。
職場では、私のデスクまで来て「みてみて、こんな凄い資料できたよー!どうかなー?結構いいよねー。でしょでしょ!」と、物凄い嬉しそうに、楽しそうに、わざわざ、自分の成果を教えてくれる。その人の話を聞いているうちに、だんだん本当に凄いのではないか!と思えるくらい、まるで洗脳されたかのうように、錯覚を起こしたかのように、本当に素晴らしいと思い始めていた。
小さな成果を、大きく喜ぶ。
小さいことだから、毎時毎時、喜んでいる姿を目にしていた。報告の頻度も人よりも多い。会社のSNSを使って、直ぐに周知させる。自然と、沢山の小さな成果を聞く回数が増えると、大きな成果を生み出している人に見えてきた。
それに対して私は、“こんなことで報告?相手の時間が勿体ないから、次回の会議でまとめて報告しよう”という風に考えていた。報告した後の反応を気にしていたのだった。
そんな自分が変われたのは、その人が、私の小さな成果を見つけて、褒めてくれたことがきっかけである。自分だけでなく、周りの人を褒め称えるのがとっても上手な人。
“こんなことで!?”、“こんなの全然大したことないのに”というのが本音だった。でも、でも、褒められると素直に嬉しい。こんなに小さなことを自分の事のように喜んでくれる人がいてくれて、嬉しいと感じた。
人から褒められて気づいたこと
褒められて気づいた。
褒められた事・成果のレベルはどうでもいい。
気持ちが高まって、前向きになって、物事が前に進むのであれば、理由なんて、何だってOK。こんなちっぽけなことで?と思うかもしれないけど、勝手に否定して憂鬱になるより、何倍もいい。
小さなことを丁寧に有難みを感じることで、嬉しい気持ちになる。こんな簡単にハッピーになるのであれば、周りの人にもどんどん伝えていこう!と思い、直ぐに行動を変えた。
もう、アンガーマネジメントの本を開くことはなくなった。
Facebookやインスタのイイネ!も沢山押せるようになった。
いつの間にか、トゲトゲはなくなり、柔らかみのある自分に変化した。
今まで否定してきた時間が長い分、それを取り戻し、過去を遥かに超えられるように、イイネ!イイネ!しながら、前進しながら、生きていく。決して、上辺だけの表面上の「わー!すご~い!」って持ち上げる感じではなく、優しく丁寧にイイネ!ってしながら。
私がある人に褒められた事、いいね!って認められたこと、をきっかけに変われたように、嬉しい気持ちが他の人にも連鎖し、倍、倍になることを願って。
これまで私の事を褒めてくれた人、肯定してくれた人に、沢山の力を頂いた分、それを還元できる人になりたい。誰かの力を借りなければ自分を肯定できなかったからこそ、誰かに大きなハナマルを贈りたい。届けたい。
最後に、今週も頑張ってくれた自分に、沢山のご褒美と感謝を。
イイネ!で始まるこれからの人生がとっても楽しみである。
koko.