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NPS調査やってみたが…

こんにちは、10INC.のPRチームです。
食欲の秋!お芋やカボチャのスイーツがコンビニに勢ぞろいしていて、ついつい手が伸びてしまいます。
ちなみに2021年カボチャの生産量都道府県ランキングは、
1位:北海道、2位:鹿児島、3位:長野県だそうですよ。
(10INC.運営 Poskee地域応援【公式】X(旧Twitter)より)

本日はtoiro通信 「●●やってみたが」シリーズ4回目をお届けします。
お客様からよく聞く「やってみたけどうまくいかない」お悩みを元に、そのリサーチ手法や分析手法がどうしたら有効的に活用できるのか?を10INC.の目線で解説していきます。


今日のお悩み

「好調店舗と不調店舗の差が分からない」

とある店舗サービスを展開しています。
お客様のリピートも多く、おかげ様で会社全体としての売上は向上しているのですが、店舗ごとに見てみると、好調な店舗と不調な店舗があります。その差がどこから生まれるのかを知るために、最近耳にしたNPS調査を実施してみたのですが、好調店舗と不調店舗に差がつく要因をつかむことができず、改善点を把握できませんでした。

解説

NPS調査とは

NPSはNet Promoter Score(ネットプロモータースコア)の略で、
アメリカのベイン・アンドカンパニー社が提唱して、広く使われるようになった指標です。友人や家族などに商品やサービス、あるいは企業そのものをすすめたいと思う度合い(推奨度)を測る調査です。

NPS調査と顧客満足度調査

顧客満足度は、顧客の声を聞く指標として多くの企業が使ってきた概念ですが、NPSはこれまで計測が難しかった企業や商品に対するイメージを数値化したものです。大きな違いは、収益性と連動するか否かという点です。NPSでは、「この商品を知人や友人にすすめたいと思いますか?」という質問の回答からスコアを算出します。「他人に薦める」という未来の行動を数値化でき、中長期的な企業収益と相関性があると言われています。

お悩み解決ポイント

今回のケースでは、「好調」「不調」につながる要素の仮説の洗い出しが十分でなかったと考えられます。NPSでは、考えられる要因や要素(選択項目)を漏れなく設問に盛り込み評価することと、スコアの理由を自由回答で聴取し定性的な分析を仮説をもとに深く分析することが重要です。つまり、事前の準備がとても必要です。仮に要素が不十分と感じる場合は、仮説の洗い出しを目的とした定性調査やワークショップを事前に行うことが有用です。

注意点

NPSは業績との相関は高いといわれてはいるものの、以下のような点から実際に戦略の構築や改善に活かすという目的においては必ずしも適しているとは限らないため、調査結果の活用目的に応じて指標を使い分けることをお薦めしています。

  1. 「日本人に合わない」…海外でうまれたこのNPSの推奨者・批判者の定義が、日本人の「中庸なスコアを選びがち」という性質に合わない。よって、実際に分析をする際には、この分類の定義を調整したほうがよい場合がある。

  2. 「商材によっては合わない」…そもそもお勧めするようなものではない、あるいは万人にお勧めするものではない場合(例:マニアック、センシティブ、ハイプレミアムな商材)など、商材との相性がある。

  3. 「評価されている点≠お勧めする理由」…「(ただ)安いから」、「気軽にお勧めできるから」など、お勧めする理由は、必ずしもその商品の価値とは限らない。

10INC.MEMO

「NPSこそ、定性的な分析」が重要になります。
NPSはあくまでも数字です。確かに収益との相関性は高く、対外的に公表してPRなどに活用できるといった利点はあります。ただし、重要なのはその結果をいかに改善策につなげられるかどうかであり、自社の位置づけの確認で終わっては意味がありません。そのために、業界や商材によるクセを理解することや、事前の仮説出し、活用方法の精査などに加えて、このスコアの背景やコンテキストを定性的に深く分析することが肝要と考えます。弊社ではそのソリューションとして、MROCを活用したNPSインサイト分析サービスをご提供しております。ご興味ある方はぜひお気軽にお問合せください。

10INC.は、定性リサーチャー/モデレーターが多数在籍し、MROCのプラットフォームも保有しており、定性調査に自信があります!さらに、事業会社出身者やグローバル経験の多いコンサルタントも多く、マルチカントリーで幅広く課題解決をしてきております。マーケティングリサーチの企画~実施だけでなく、マーケティング戦略立案、施策提案まで対応可能です。

貴社の課題を丁寧にヒアリングし、課題解決に向けて、ご提案させていただきます。ちょっとしたお悩みでも構いません、お気軽にご相談ください。

News

10INC.独自のMROCプラットフォーム「マインドスクエア」のサービスサイトよりマインドスクエアに関する資料のダウンロードができるようになりました!MROCにご興味がある方はぜひご活用ください。


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