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ハーレムをいかにして築くか?|『ありふれた職業で世界最強』に学ぶテクニック
アニメを研究して、創作に活かそう!
本記事では、「ありふれた職業で世界最強」に【ハーレムの作り方】を学びます。
※「ありふれた職業で世界最強」については、別記事でも研究しています。詳細は、記事末尾の「関連記事」欄をご参照ください。
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ハーレムを築きたい!!
本作は、いわゆる「ハーレムもの」。主人公・ハジメは、ユエ、シア、ティオ、ミュウ、香織といった美少女・美女に囲まれています。
いやぁ、「ハーレムもの」っていいですよね!
そもそも……複数の美少女・美女に囲まれ、「もう!私にも構ってよね♥」「今度は私の番よ♥」なんてせがまれるのは、男の夢だと言えるでしょう。
また、ヒロインが1人しか登場しない場合、例えばそれがロリキャラなら、ロリ好きの鑑賞者・読者にしか興味を持ってもらえない危険がある。
それに対して「ハーレムもの」では、ロリ、残念系、ドM、幼女、正統派などなど、幅広く取り揃えることができる。つまり、より多くの鑑賞者・読者の「好み」に応えられるというメリットがあります。
「ハーレムもの」の難しさ
しかし、「ハーレムもの」を描くのはそう容易いことではありません。
なぜか?
ズバリ、「ハーレムを築くキャラ」は鑑賞者・読者からヘイトを集めやすいからです。
もちろん、「オレは女が大好きだ!ハーレムを築くぜ!酒池肉林だ!!」という豪快なキャラがいてもいいのですが……まぁ、この令和の世では一般受けするとは考えづらい。
かといって、「複数の女性から愛を告白される → 『どの子もかわいいから困っちゃうな♥』と態度を保留して、結果的にハーレムを築くキャラ」も、どうでしょうね。
おそらく多くの鑑賞者・読者は、「ダメならダメで、早く断ってやれよ!女の子がかわいそうだろ!」「そもそもヒロインらは、なぜこんなクソ野郎に惚れているんだ?訳がわからないよ!」と不満を感じることでしょう。
しかも、ですよ。
本作の主人公・ハジメは、クールキャラ。さらに彼には、ユエという心に決めた女性がいる。
※ユエ:吸血鬼。見た目は美しい幼女。本作のヒロインの1人(属性:ロリ、クール)。物語冒頭で主人公と出会い、間もなく2人は恋人同士になる。
要するに、ハジメはハーレムと相性が悪いのです。
しかし……ハーレムを築きたい!かわいい女の子をたくさん登場させたい!
はて、一体どうすればいいのか?
以下、本作の「ハーレム事情」を詳しくご紹介しましょう。
①シアの場合
まずは、「シアが、ハジメらの仲間になるシーン = ハーレムの一員になるシーン」を見てみましょう(第6話)。
※シア:兎人族。見た目は美少女。本作のヒロインの1人(属性:残念系、若々しいエロ)。
シアはハジメ、ユエと出会い……間もなくハジメに惚れた。そして「2人についていきたいです!」と同行を希望しました。
しかし、ハジメは拒否。彼はいま、「ユエと共に元の世界に戻ること」にしか関心がありません。余計なお荷物を背負い込みたくないのです。
だが、シアは諦めない。
その後いろいろあって……ユエが、シアに言った「私に攻撃を当てられたら、ハジメを説得してあげる」。もちろんユエは、「どうせ当たるわけがない」と高をくくっています。
ところが、シアは猛特訓。そして急激にパワーアップ。やがて、ユエにかすり傷を負わせることに成功した。
ユエは後悔する。しかしもう遅い。約束は約束です。ユエはハジメに言った「シアも連れて行こう……無念だけど」。
ハジメは嘆息。
彼は不愛想で非情な男です……が、殊、愛するユエの言葉には弱い。かくして、ユエは同行することを許されたのでした。
また、それからしばらく後のこと。こんな場面があります(第11話)。
シアが、ハジメに言った「私、敵との戦いで頑張りましたよ!ご褒美にデートしてください♥」。
ハジメは無視します。しかし、ユエが「デートしてあげて」とハジメを説得。
かくして、ハジメとシアは2人きりで水族館などに出かけることになります。
この時の心情を、ユエは以下のように語っています。
・1:シアと出会ったばかりの頃、私は彼女を嫌っていた。ハジメに恋して、ベタベタするだなんて許せない!しかし共に過ごす内に、私はシアを好きになっていた。よくも悪くもまっすぐなシアは、かわいい。彼女には幸せになってほしい。
・2:いま、ハジメの心はささくれ立っている。こちらの世界に来てから、あまりにも辛い目に遭ったためだろう。ハジメにはもっと「大切な人」「大切なもの」を持ち、幸せになってほしい。
・3:シアがどれほどハジメにアプローチしようとも、ハジメがなびくことはない。その点、一切心配していない。何しろ、私とハジメの愛は深いのだから。
……ゆえに彼女は、ハジメとシアのデートを後押ししたのでした。
②ティオの場合
続いて、「ティオが、ハジメらの仲間になるシーン = ハーレムの一員になるシーン」を見てみましょう(第9-10話)。
※ティオ:竜人族。見た目は20~30代頃の女性。本作のヒロインの1人(属性:和装、ドM)。
当初、ティオは敵としてハジメらの前に立ちはだかりました。
じつはこの時、彼女は洗脳されていた。しかし間もなく、ハジメらの活躍によって洗脳が解ける。ティオは謝罪し、「償いの機会を与えてほしい」と懇願します。
ところがハジメは、必要とあらば人を殺めることすら厭わぬ男。「洗脳されていたと言えども、一度は敵対した相手。見逃すことはできぬ」と言って、始末しようとする。
その時、ユエが言いました「殺しちゃうの?」。
ハジメの手が止まる。彼は口ごもる「そりゃ殺し合いをしたわけだし……」。
ユエが続ける「でも敵じゃない。意思を奪われていただけ」。
上述の通り、ハジメはユエの言葉に弱い。かくしてティオは一命をとりとめたのでした。
さらにその後、ティオはハジメに惚れ込み、同行を申し出ます。ハジメは、「冗談じゃないよ!」と断固拒否。
しかしユエは、「ティオは戦力になる」と彼女の肩を持った……。
こうしてティオは、ハジメらと行動を共にするようになったのでした。
③香織の場合
最後に、「香織が、ハジメらの仲間になるシーン = ハーレムの一員になるシーン」を見てみましょう(第13話)。
※香織:ハジメと共に異世界に召喚されたクラスメイトの1人。美少女でクラスの人気者。召喚される前から、ハジメに好意を抱いていた。本作のヒロインの1人(属性:正統派)。
ある日、香織は魔獣・魔人に襲われた。絶体絶命のピンチです。
しかし、そこにハジメらが駆けつけてきた。
彼らは圧倒的なパワーで敵をぶちのめし、かくして香織は命を救われたのでした。
その後、香織はハジメに愛を告白。「同行させてほしい」と申し出た。
それに対してハジメは、「オレにはユエがいる。香織の気持ちには応えられない」。
ところが香織は諦めません。「ハジメ君を想う気持ちは誰にも負けない!」「必ず振り向かせてみせる!」と食い下がります。
ハジメは困惑する。
とその時、ふいにユエが言った「ついてくるといい」。
ハジメは仰天「ん!?」。
ユエは不敵な笑みを浮かべて、「私と香織の差を教えてあげよう」「香織の挑戦、受けて立つ!」。
こうして、香織も同行することになったのでした。
まとめ:ポイントはユエ
既にお気づきかと思いますが……そう、ポイントはユエです。
1:ハジメはユエ一筋で、ハーレムになぞ興味はない。
2:しかし、愛するユエが「あの子も連れていこう」「あの子とデートしてあげて」と言うのだから仕方がない。ハジメはその言葉に従う。
3:その結果、自然発生的にハーレムが築かれる。
……というステップを踏むことで、「鑑賞者・読者のヘイト(「なんだこの主人公は!」)を回避しつつ、ハーレムを築くこと」に成功しているのです。
例えるならば、「『お願い!浮気して!』と妻に乞われて、仕方がなく浮気をする夫」とでも言いましょうか……。
確かにこれなら、ハジメに対するヘイトは少なくなりそうですよね。上手いやり方です!
補足
しかし、この世には完璧なものなぞ存在しません。
本作のやり方に対しては、以下のような不満の声があがっています。
▶ 不満①:ユエは「男にとって都合のいい女」だ!こんな女、いるはずがない!
▶ 不満②:ハジメは、クールぶって「やれやれ。面倒なことになったもんだぜ」なんて顔をしているけれど、心の中では「超ラッキー♡」とウハウハなのでは?本当にユエを愛しているなら、他の女とデートなぞするな!
つまり、「本作のやり方を見習ってハーレムを正当化する時には、こうした不満の声が上がる可能性を考慮して、上手い具合に対処する必要がある(「ユエ = 都合のいい女」に見えぬよう配慮する etc.)」……と言えるでしょう。
参考にしてみてくださいねー!
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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