「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている ~アニメ「ぶっちぎり?!」の場合
◆概要
【「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「ぶっちぎり?!」(第1話)
▶1
本作の主人公は、荒仁(「あらじん」と読む)。
カノジョがほしくてほしくてたまらない男子高校生である。
なお、荒仁の実家は中華料理屋を営んでいる。
物語冒頭、
・Step1:不良だらけの学校に転校してきた荒仁。
・Step2:クラスメイトもまた不良ばかりである。荒仁はげっそりする。うぇ~。
だが間もなく、
・Step3:彼は気がついた――窓際の席に美少女が座っているではないか!荒仁は衝撃を受ける。ううっ!なんてかわいいんだ!!
・Step4:かくして荒仁は心の中で叫んだ「彼女こそまさに……混沌とした八宝菜の中で光り輝くウズラ!」。
・Step5:彼女の名はまほろと言うらしい。荒仁はあっという間に恋に落ちた。
その後、
・Step6:授業などを経て、荒仁は帰宅。
・Step7:荒仁の母が訊いた「どうだった?かわいい子いた?」。
・Step8:荒仁は思わず頬を染める。
・Step9:そんな荒仁を見て、母は目を輝かせる「いたんだ!どんな子、どんな子?」。
・Step10:荒仁は言った「まるで……ウズラみてぇな……」。
▶2
転校後、不良だらけのクラスにうんざりする荒仁。だが彼はそこでまほろと出会った。そして心の中で叫んだ「彼女こそまさに……混沌とした八宝菜の中で光り輝くウズラ!」。
さらに帰宅後にも「まるで……ウズラみてぇな……」。
「いくら実家が中華料理屋だからって、『混沌とした八宝菜の中で光り輝くウズラ』ってその比喩はどうなのよ(笑)」「ウズラみたいな美少女かぁ……わかるようなわからないような……(笑)」「ウズラみたいって、それ褒め言葉なのかよ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。
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