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三部作のプロローグ

 漱石の作品中、もっとも地味な作品である。

 気弱で優柔不断な主人公が、逃避行する中、周旋屋に出会うことから話が始まる。都会に出てきた三四郎がカルチャーショックを受けるがごとく、鉱山社会に右往左往する。
 結末、虚弱とキャリアが幸いし、自らの新しい活路が開けた。さらに、鉱山社会おけるすべてを清算して、娑婆に帰れることになった。芸が身を助けたのである。
 「坑夫」、漱石は脆弱な高等遊民を戒める三部作(三四郎、それから、門)の準備として記したのでしょう。(Amazon書評に加筆)

かわせみ💎

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