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「やりとり」がうまく行かないと、どうして発達は偏るのか?➪平均タイプと凸凹タイプの学び方の違い

 平均的タイプは発達が偏らないのに、凸凹タイプは発達が偏って凸凹になる原理を説明します。 

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 平均タイプは「大好きな大人から何でも学ぼう」と「やりとり」するから発達の栄養がまんべなく溜まり、発達が平均的になるです。
 凸凹タイプは、認知《見る・聞く》の凸凹のせいで「やりとり」がうまくいかなかったり、実行機能の抑制の弱さから自分の興味のあることだけしか「やりとり」しないので、発達の栄養が偏り発達が凸凹になっていくのです。

 これの分かりやすい例を、かつて書きました。再録しておきます。

 平均タイプと凸凹タイプの発達の栄養の学び方の違いを、『シジミチョウを見つけた親子』の会話で具体的に書きます。

平均タイプの場合

子「アッ、茶色い蝶々がいる。」
母「それはね、シジミチョウと言うのよ。」
子「変な名前。どうして?」
母「しじみという貝にそっくりだからよ。」
子「触ったら、手に何かついた。」
母「その茶色いのはね、鱗粉と言うのよ。」
子「リ・ン・プ・ン」
母「そう、鱗粉はね、蝶々が飛ぶために必要なの。鳥に捕まったときにも、
  すべってうまく逃げられるらしいよ。」
子「ママ、何でも知っているね、大好き。」
母「色々聞いてくれるあなたも大好きよ。」
 
 このようにして、シジミチョウの知識が正しく全部溜まってまっていくのです。もちろん、愛情もたくさん溜まっていきます。

凸凹タイプの場合

子「アッ、茶色い蝶々がいる。」
母「それはね、しじみ…。」
子「シーっ、黙って。蝶々が逃げちゃうでしょう。アッ、触ったら手になん
  かついた。」
母「それはね、りんぷ…。」
子「ほっといてよ。ママ、向こうに行って。何だろうこの茶色いの。気持ち
  悪い~。」
母「こっちの言うこと何も聞いてくれない、あなたなんか大嫌い。」
子「ああ、大きな声を出すから蝶々が逃げてしまったでしょう。ママなんか
  大嫌い。」

  こうして、茶色い気持ち悪い蝶々を見たとしか学ばず、シジミチョウの知識を学びそこねてしまうのです。残念ながら、愛情はたまらず逆に漏れてしまうこともあります。

 凸凹タイプの子どもは、このような学び方を0歳からずっとやり続けているのです。だから、できるだけ早く「やりとり」する力をつけないといけないのです。
 できたら0歳から3歳の内に「やりとり」の力をつけて欲しいと思い、『元発達相談員の育て直し日記 《0歳から3歳編》』書きました。是非、マガジンを買って読んでみてください。



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やまと たける
本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。