太極拳の前に【基本の基本】その4
3.連続して前に進むときの足の形
足を連続して前に進むときの、足の出し方を説明します。説明は、左足を前に出した形から始めます。これは「その3-2」に書いた、両足を揃えたところから、一歩前に左足を出したときの形を右に45度傾けた形です。つまり、前に出した足が、正面を向いているということです。(下図1参照)
「その3-2」では右足を前に出してましたが、太極拳は、左足を前に出すことから始まります(が、多いという意味)。次に、この形から右足を前に出して、塘路(とうろ=型)は、続いていきます。だから、この左足を前に出したところから、次の1歩である右足をだすところまでを説明します。これが、太極拳の歩きの基本となります。
実は、体重移動や足の膝の形とか、上半身の動きや両手の動きと連動していて(もちろん、動きの始動はインナーマッスル=丹田からですが)大変難しいことなのです。
しかし、とりあえず足の先がこのように動くことを理解することは、正しい太極拳の形を整えていく上で切なことだと考えています。太極拳でよく膝を痛めるのも、ここを間違うからです。
①左足つま先を軽く上げて、踵を軸にして45度左開く
つま先は,上げすぎては行けない。
上げたのが、分からないくらいでないといけない。
(相手に動きがバレる)
②右つま先を、進行方向に向けながら真っ直ぐ出す。(重心は全体重が
左に乗る。それをバレないように注意する)
右足をついたら、左足をやや踏ん張って。その力を右足に伝えながら
右膝を前に出して、体重を徐々に右足に移していく。
左対右の体重比は、やっている太極拳によって違います。
24式 7対3
陳式 6対4
総合 5対5
楊家式 鶴 6対4
楊家式 猿 10対0
このとき、膝を甲の真ん中より出してはいけない。これは、初期は
上から見て確認していてもよいが、最終的には膝の感覚で覚えるよう
にする。
③右足を前に出した基本の形(その3-2の両足を揃えたところから、一歩前
に右足を出したときの形を左に45度傾けた形)に図3になります。
④次は、右足つま先を軽く上げて、踵を軸にして45度右開く……
というように、同じことを対象的に繰り返しながら前に進んでいきま
す。