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■ CV for Creator #001 / ZUAN UNION Business Card
“CREATIVE VIZION(クリエイティブ ヴィジョン)”のシリーズ投稿は、主にクリエイターに向けてクリエイティブの考え方を共有する“クリエイティブ オープンソース”です。
#001は、弊団体 一般社団法人 ZUAN UNION / 図案連合の名刺について。
名刺は、その企業の理念を基に考えをプロットするので、今回の考え方は、常に他ケースと同じメソッドとは限りません。
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<レイアウト>
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一般社団法人 ZUAN UNION / 図案連合は、屋号の通り、“ZUAN”という日本発の団体であり日本のアイデンティティを名前に残しています。
そのため、日本語名のメンバーに関しては、日本語の並びとして自然で美しいという考えを基に、縦書きの表記にしています。
同様に英字は横の流れを大切にしています。
また、人の目線は左から右に流れるので、左から、“ZUAN UNION”の“誰々”で“スキル”という順番で文字を配置しています。
名前をセンターに置くことで、堂々とした印象と、形状としてのリズムが全体に感じられ、団体の考えとしては理想のレイアウトになりました。
面を返すと、
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シンボルマークである“Z”のフラッグを大きく配置しました。堂々と旗印を掲げるイメージです。このサイズ感は、インパクトを狙ったものです。
名刺をお渡しする際に、相手によって面を変えています、実はこの面を向けて、少しキャッチーな効果を狙ってお渡しするケースが多いのです。特殊な印刷加工もあってか、最初は名刺についての話題になることも。
下部に情報をまとめ、最小限の表記にしています。数字が“090”や“080”で始まり、3・4・4の群の11桁であれば、連絡先の携帯番号であるという認識ができ、“Tell”や“Mobile”、“M”の表記すら要らないのかもしれません。
細かな話ですが、例えばメールアドレスは、各メンバーが同じ文字数になるように元々設定しました。個人の名前をそのまま使用するケースが多いと思いますが、レイアウトを先に想定すると文字数をコントロールすることができ、とても有益です。あくまでもデザイン観点を重視する団体の考えで、個人を3文字で表す仕組みにしています。
海外では“Design”という言葉の定義は、仕組みや考え方もその範囲に入ります。日本語では少し狭義な意味が多いように思いますが、仕組みもデザインと私も考えています。
<サイズ>
サイズは、定型(w 91mm × h 55mm)よりも上下をほんの少しカットしたh 53mmにして、シャープなトーンのデザインにマッチさせました。
名刺の形状はもちろん自由ですが、お渡しする相手の名刺ケースやフォルダに収納が難しいと考えられる定型よりも大きなサイズや抜け落ちそうなくらい小さいサイズは、基本的に避けたいと思っています。
<印刷>
近年は、世の中的に直接お会いして名刺交換するケースも以前より減っています。名刺の考え方も以前とは変えてもいいでしょう。今は、リアルで会って名刺をお渡しする場合、特別な方ではないかと想像します。連絡先の情報交換は、名刺でなくとも様々なツールがある中、名刺の扱いは少しスペシャルでも良いと思っています。
我々はクリエイティブの団体なので、面白い印刷加工にしました。
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オモテ面、ウラ面ともに、スミ箔(黒色の箔)を印刷部分の全てに使用しています。
また、大きく配置した“フラッグ”(弊団体シンボルマーク)には、“Z”の部分にあたるエッジ(黒い印刷部分のキワ)に実はもう一色、先程述べていたスミ箔とは異なる、強い光を当てるとキラッと輝くスミ箔を配しています。
細かいですが、箔の目と言いましょうか、向きも指定しています。
一見すると、一色のスミ箔に見えるようにしています。奥ゆかしさが前述の日本のアイデンティティと考えたためです。
紙は、弊団体の意義より、環境ペーパーをセレクトしています。しっかりとした厚みで風合いのあるとても良い紙です。白色度も高く、ロゴマークとのコントラストも良いです。
国内では考えられない程、高価な仕様ですが、台湾の印刷所に制作依頼することで、コストを抑えています。そして、台湾の印刷技術はとても高いです。
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コンパクトである名刺一つでも多くの可能性を持っていますし、その企業や個人の表現が十分にできると思います。
そして、名刺はやはり“顔”の役割を果たすものですので、第一印象として大切にしたいものです。
CREATIVE VIZION #001
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