虚张声势ーー寂しい人は、強がっている人
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【虚张声势】
ピンイン:xū zhāng shēng shì
意味:実力の無いものが、虚勢を張ること。
『寂しい人は、強がっている人』
人は、弱い。
ただ、今は割と「強がれる」。
そんな時代になったのではないかと思う。
料理が下手でも、外食やお弁当配達サービスを使えば、何時でも熱々のご飯が食べられるし;
歩く体力がなくたって、交通機関を利用すればあっという間に目的地まで運んでもらえる。
面倒くさい買い物は、ネットスーパーが代行してくれる。
欲しい情報も、指一本動かすだけでスマートフォンやパソコンが教えてくれる。
「一人暮らしをしやすい社会になった」と、どこかで聞いた。
強いて言えば、ある程度のお金を持っていて、社会サービスの利用をそつなくこなせれば、別に頼れる人・支え合う相手がいなくても生きていけるのだ。
そういうシステムの中に、我々はいる。
加えて一定の肩書きを持ち、見栄の張り方が分かれば、鶴の一声で大勢の人を動かすことも出来る。
易々と逆らわれることもない。
全て思うままだ。
だから「弱さ」なんて、誰にも見られやしない。
常に強く、完全無欠の姿で、世を渡れるのだ。
ただ、どうだろう。
こういう「強さ」は、虚しいのではないか。
無機質な「手」を借りて、自分を高く見せつける。
こういう生き方は、寂しくないのだろうか。
ネットで読んだ言葉だが、人と人は
・長所で好きになり
・欠点で愛する
のだそう。
「長所」は憧れを生むが、愛着が湧くのは「欠点」だ。
故に、私は人と人は「弱さ」でつながるものだと思っている。
貴方が持っていないものを私が持っていて、
私が持っていないものを貴方が持っていて。
二つの歯車の凸凹が引っかかり合い、補い合いながら一体化し、共に回っていくのと同じだ。
時折、思いが食い違ってぶつかり合うこともあるが、それがまたお互いの絆をより一層深める。
すり合わせた歯車同士ほど、滑らかに動けるように。
だから「弱く」いるのって、温もりある姿なのだ。
適度に「隙」を見せるのって、愛情表現なのだ。
「迷惑をかける」とは、関係を育てる行為なのだ。
寂しい人って、ひょっとしたら必要以上に強がっている人なのかもしれない。
📚強くなくてもいい。自然体が一番
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