混迷、混乱、そして再びの半沢路線。「VIVANT」8話 感想
一気にビジネスドラマの様相へ。
テントに捕らわれた…というより、投降した乃木(堺雅人)と巻き込まれた黒須(松坂桃李)。
そして、ついに乃木は父・ベキ(役所広司)と対面を果たす。
ベキとノコル(二宮和也)は、乃木に黒須を撃ち殺すよう指示。
若干の躊躇があったものの、乃木はすぐに発砲。
結局外れたものの、明確な殺意があった。
そしてその後、別班メンバーは即死だったことも明らかに。
乃木の裏切りは作戦なんじゃないか、と僅かな望みをかけていた視聴者の心を積極的に折っていくスタイル。
嘘発見器を使った尋問も乗り換え、DNA鑑定でようやくベキの息子と認められた乃木。
かくして、彼はテントという組織の裏事情を知っていくことになります。
今回は、テントの説明にかなり多くの時間を費やしたので物語としての進展はほとんどなかったですね。このドラマにして珍しい。
ある意味この後始まる最終章への助走というか、タメを作る回だったんだと思いますが。
後半の展開はモロ半沢で笑いました。
しかしながら、ここで手に載せたものの重さが正確にわかるという乃木の不思議な特技が活きてくるとは。
このシーンで、当然視聴者が考えるのはベキやノコルに渡された銃の残弾数を乃木は重さで理解できていたんじゃないか?ということ。
残弾数を感じ取って、乃木が作戦を切り替えているんじゃないかということですね。
乃木は射撃においてもかなり高い能力を有しているので、そもそも他の別班メンバー4人は即死なのに黒須だけ致命傷を避けているというのも疑問点。
しかしながら、嘘発見器のくだりもあったしこれで「全部作戦でしたー」も都合良すぎる気が…
やはり、今回登場しなかった乃木の別人格・Fが裏で糸を引いている、というのが一番納得感あるかもしれません。
さあ、いよいよ次回は第9話。
乃木、ベキ、ノコルの因果関係はどうなるか。
そして、今回出番が少なかった野崎(阿部寛)は乃木の行方を突き止めることができるのか。