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#407 ワクワクが詰まった「情報Ⅱ」。自分ならこんな授業を設計する
いかがお過ごしでしょうか。林でございます。
以下で書いた記事でデジタル化の本質は「抽象化から始めること」、「ヨコ割りのミルフィーユ思考」であることをすっと理解できるようになってから、いかにしてそのような思考法を定着できるのか、ということばかり考えています。
デジタル思考を活用した新規事業の考え方については、また別途記事でまとめますが、今日は、教育の世界にいかにして真のデジタル思考を普及させて、デジタルマインドが一般的になるのか考えます。
先日、ニュージーランドのここ40年の学校教育の変化を取り上げた際に、「文理横断型の授業」と「それを応用する実践的なプロジェクトベースの学びが重要」というところまで言及しましたが、その辺りを具体的に深掘りします。
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2022年度の高校向け学習指導実施要領の改訂で「情報Ⅰ」が必修化され、「情報Ⅱ」も選択科目として新設されました。
「情報Ⅱ」は、「情報Ⅰ」の履修の後が推奨されていることから、実質的には2023年度スタート、そして2025年度の大学入試からは「情報」も大学入試共通テストに追加されるということで、ますますデジタル社会を前提として活躍できる若い世代を増やそうとしている国の意向も感じます。
そこで「情報Ⅱ」の教員研修用教材に一通り目を通してみたところ、IT業界に勤めていることもあるせいか、なかなかワクワクな教材なのです。
IT企業の新入社員研修で使われるようなものもありそうな、実践的なものも多く含まれていました。
ただ、これを学校の先生だけで教えるのは、かなり難しいはずです。「情報Ⅱ」を教えられる先生を学校に一人用意するだけでも、地域によっては難しいのではないでしょうか。
システム開発におけるウォーターフォールの「V字モデル」の話なんかも出てきて、私の職種では当たり前の概念ではありますが、私も会社に入ってから知りましたからね。これを実務経験なく教えるには、最初は一定のガイドがないと難しいでしょう。
一方で、本教材にも「学習活動の所要時間については記載していない。教員によって展開の仕方や重点の置き方が異なることを考慮」と記載があるように、最低履修時間などは定められていない自由度が高い教科でもあります。
そこで、IT業界に約15年間身を置き、新興国向けのIT人材育成の仕事にも数年間従事した経験がある私なら、具体的にどのような授業を設計するか、考えてみました。
ここ数ヶ月で書いてきた記事が一気に一本の線になった感覚があります。ぜひ、少しでもご興味持たれた方は、手に取られてみてください!
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