学生時代のリーダー経験がスタートアップ経営時にもたらす罠について。
起業を志す、起業した方であれば、学生時代からなんらかの形でリーダーシップを発揮した事も多いのではないでしょうか。
そういう僕も学生時代は軽音楽部長や生徒会役員、各種委員長、応援団長まで率先して務めてきました。
そのため、経営者という役割に就くことに特に抵抗も思い入れもなかったのですが、学生時代のリーダーシップ経験はプラスになるどころか逆に枷となってしまうケースがあると考えるため、本稿ではそちらについて書いていきます。
※過去記事のカテゴリ別まとめはこちら。
なぜリーダーシップ経験が罠になるのか
結論から書くと、学生時代と経営においては必要なリーダーシップが異なるからです。
より具体的に書くと、学生時代においてのそれは人間関係の最適化が重要になる事が多く、経営時のそれは事業拡大が主目的となるからです。
その違いを認識しきれないことにより弊害が生じていると考えているので、以下ではより詳しく書いていきます。
学生時代とスタートアップ経営におけるリーダーシップの違い
まず学生時代において求められるリーダーシップについてですが、それは「人間関係を円滑にする」ということではないでしょうか。
たとえば部活動についてですが、各人は誰かによって採用されるわけではなく、各々の希望によって入部します。
それぞれのモチベーションや能力なども大きく異なるため、「全国制覇を目指す」などの強豪校でない限りは、全員の最優先事項が揃うケースは少ないと考えます。
そのため、「他の部員に抵抗されても部長が(早朝練習などの)なんらかの行動を単独で強制する」ということは難しいです。
(逆に言えば、僕は経験がないですが全国レベルの運動部などにおいては異なるのかなと思います。)
また、これは学生時代に限らずですが例えば複数人で旅行をしよう、という時にも1人がみんなの意見を無視してコースを全て決めるとというケースは稀で、プラン作りはみんなの意見を取り入れながら進める、という状況が多いと考えられます。
理由としては、旅行の目的は誰かが考える最高のコースをこなすことではなく、参加者達がそれぞれ楽しむだからです。
経営者のリーダーシップはどうあるべきか
経営において、事業拡大のための選択肢が必ずしも働いているスタッフの幸福に結びつくとは限りません。
例えば、皆で取り組んできた事業をストップすることになるかもしれませんし、場合によってはリストラを行う必要が生じることもあります。
こういった判断を行うにあたり「皆がどう思うか」という軸で検討すると、正しい選択を行うことは難しいです。
つまり、スタッフからの反発があったとしても、経営者は自身が信じる正しい行動をやり切る必要があるのです。
もちろん、仲間を軽視しろであったり自分以外の意見は無視して良いだったりなんてことを書きたいわけではありません。
スタートアップ経営において優先すべきはそれぞれの時間軸における事業の拡大であり、その優先順位を下げてはいけないということです。
まとめ
リーダーとしての経験がある人ほど、"求められるリーダーシップの違い"という罠にハマりがちだなと感じるため書いてみました。
言葉は同じですがそれぞれが異なることをはっきりと認識し、その上で行動する必要があると考えています。
世の中には"なんとなく正しいと思われてるけど実際は全く異なる"というものが多くあると思っているため、他山の石としてこの投稿が誰かのお役に立てば嬉しいです。
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ITベンチャーに新卒入社後2012年創業 複数回エクイティ・デッドでの資金調達を行い各種事業を行う 2015年に既存事業譲渡と訪日旅行者向けWebメディア立ち上げを並行しつつ、 2016年にフジメディアホールディングスグループに数億円でバイアウト 2019年から福岡で2度目の創業