【詩】あたりまえ
社会の中で、心と体が馴染まない時間を調合しながら、きみは幸福の香りを探している。上げておきたい頭を下げながら、喉に落ちてきた言葉を噛みちぎって、口を固結びにする。吸いたくない物質が、足の踏み場もないほど暴力的に散らかっていて、その空気から遠いところで、ぎりぎりの気持ちを浄化する。赤い苺が点滅していることに気づかないまま、ケーキを食べる。意識を天国に近づけながら、お風呂に浸かる。文字に隠れながら、読書をする。ごきげんの香りの行方。当たり前の理不尽な空気。浄化する楽観的な対象、やっと見つけました。
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