もうひとつのその2 観えてきたもの
事務処理等に私は全く関与していない。その全てはある人が一人で進めていた。彼はそれにずいぶん時間がかかっていたが、何かを一つ仕上げるたびに現状報告をしてくれていた。勿論、彼には自分の仕事もあった。そちらの方となんとか並行して進めている。
忘れてはいないが忘れそうになるほど時間が経ってから届く報告を毎回確認し、了解の文字を送る。送る。送る……。
いや、期限が無いものならもう少し楽だったろう。けれどまるで夏休みの宿題に追われる小学生の親のように、はらはらしながら少し離れて彼の様子