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ラン x ローライ実践編⑥ ローライフレックスをランニングや登山に持っていくには

ローライのビンテージカメラをランニングに持ち出す『ラン x ローライ』のポイントを少しずつ書いています。これまではコンパクトなローライ35Sについてでしたが、今回は二眼レフのローライフレックス2.8Cのことを書きます。ラン x ローライ実践編の全体像については、こちらをご覧ください。

ローライ35Sとともに長く使ってきた、ローライフレックス2.8C。大好きなカメラですが、ローライ35Sと比べると大きくて重い分、ランニングや山登りに持って行くのはなかなか苦労します。

ローライフレックス2.8Cは、大まかなサイズが幅10cm、高さ15cm、奥行き10cm、重さは1150gほどです。私のものは35mmフィルムを使えるよう「ローライキン」というアダプターを入れているので、1400gほどの重量になっています。

10cm x 6cm x 3.5cm(レンズ沈胴時)、重さ370gほどのローライ35Sと比べると、まさにヘビー級です。でもこのカメラで写真を撮るのは本当に楽しいのです。

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ローライフレックス2.8Cは、後続の2.8Fや3.5Fなどと比べてランニングや登山に持っていくのに向いています。露出計がついていないからです。フォーカシングノブからさらに横へ張り出している後続モデルの露出計は、覗き込む上部がプラスチック製ということもあり、付いている場所という点でも強度という点でも、取り扱いに注意が必要です。私が2.8Cを手に入れたときは山歩きのことは意識していなかったのですが、露出計なしというのは自分にとっていい選択でした。今回書くことは、露出計が付いていないモデルのローライフレックスには当てはまることも多いのではないかと思います。

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ローライフレックス2.8C x ランニング

このローライフレックス2.8Cをランニングや山歩きに持ち出そうという場合、これまで書いてきた「ローライ35S用のケースやウエストバッグ」はサイズの違いから使うことができません。ランニングに持っていくとき、うちにあるリュックでは、8リットルのトレイルラン用のもの(いまは廃盤)がいちばんサイズが合います。6リットルほどのリュックでも、メインの収納がしっかりしていれば入ると思います。クッション性のある柔らかいバッグに入れてからリュックに納めます。

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実際にランニングに行くときは、汗対策が必要なのでクッションバッグを大きめのジップロックなどの袋で包んでからリュック に入れます。出し入れには余分な時間がかかりますが、このカメラを持っていくときは速写性だとかは言ってられません。

先日、この形でローライフレックス2.8Cをリュック に入れ、海辺と低山を30kmほど走りました。上りの累計が500mほどのコースです。写真に収めたい景色に出会ったら立ち止まってリュック からカメラを取り出し、ピントを合わせてシャッターを押します。速さを求めるのではなく、楽しみながら進む3時間ほどのランでした。フィルムを撮り終えていないので、現像はまだしばらく先です。

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前半はカメラの重さは気になりませんでしたが、後半疲れてくると、ジワジワと肩の負担が増してきました。そうすると、リュックを下ろしてカメラを取り出し写真を撮るのが億劫になります。このカメラを持って30kmというのは、私にはちょっと長かったようです。

リュックよりもう少し手軽にという場合は、パタゴニアのアトムスリングを使います。容量8リットル、片方の肩にかける形のボディバッグです。

ローライフレックス2.8Cをクッションバッグに収めてこのスリングに入れると、こんな感じ。多少の余裕があります。

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作りがしっかりしていて、体に当たる面はクッション性もあるので使っていて安心感があります。メイン収納の他にもうひとつジッパーつきの収納があるのもいいですね。

あえて難を言えば、メイン収納のジッパーがあまり大きく開くようにはなっていないところでしょうか。ローライフレックスのように厚みのあるものを取り出すときには、もう少しガバッと口が開くとうれしいです。あと、このスリングは右肩にかける作りになっていて、左肩にはかけられません。片方の肩で1.5kgほどのものを支え続けると疲れが出るので、どちらの肩でも使えたらいいのに!とはよく感じます。

同じ容量でどちらの肩にもかけられる、グレゴリーのスケッチ8というスリングがあります。私は使ったことがないので評価はできませんが、もしかするとこうしたものの方がローライフレックスを入れて長めのランニングをするときは向いているのかもしれません。

ローライフレックス2.8C x 登山

ときどき、ローライフレックス2.8Cを山歩きに持っていきます。大抵は距離が15-20km、獲得標高が1000-1500m、自分の脚力で5-7時間ほどの日帰り登山です。

山を歩く場合、大きめの水筒や弁当、雨具、重ね着用の服などを持っていくので普段のランニングよりもずっと荷物が多くなります。私は30リットル程度のリュックに、ほかの荷物と一緒にローライフレックスを入れます。ランニングに持ち出すときと同様、クッション性のあるソフトバッグの中に入れてリュック に収めることが多いです。

1.5kgほどの重さが増えるのはそれなりの負担ですが、山登りはところどころで休憩を挟むので「持ってこなければよかった」と思うほど疲れたことはありません。

山を歩いていると、「ここからしばらくは写真を撮りたくなる場所がいくつもありそうだな」と感じることがあります。そうしたときは、何度もカメラをリュックから出し入れするよりも、当分首から吊り下げたままにしておけると便利です。そこで役立ちそうなのが、クッション付きで首からさげることもできるカメラバッグです。私はノースフェイスのエクスプローラーカメラバッグを使っています。

容量4リットルで、カメラ収納部の内寸がH19×W17.5×D11.5cm。ローライフレックス2.8Cを入れるのに十分な大きさです。

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ノースフェイスには、MLカメラバッグというひと回り小ぶりな製品もあります。こちらはかなり小型なのですが、内寸がH16×W14.5×D8cmと書かれています。奥行きが約10cmあるローライフレックス2.8Cを収めることができるのか、微妙なところかもしれません(私はこちらを使ったことがないので、詳しいことは分かりません)。

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これらを使えば、ローライフレックスを首から下げたまま、保護機能も持たせることができます。尾根筋を歩きながら気に入った場所でシャッターを押すといった使い方にはとても便利でしょう。ただ、1.5kgほどのカメラを首から前に下げたまま歩いていると、首や肩が結構疲れます(リュックを背負うのとは別の筋肉を使うようです)。また、エクスプローラーカメラバッグはそれなりの大きさがあるので、リュックに入れると結構かさばります。こうしたバッグを使うか、クッション性だけを持つ(首からは下げられない)インナーバッグ的なものを使ってコンパクトさを重視するかは、好みのスタイルによるのではないかと思います。


もともと写真を撮るために山に行く人は、一眼レフカメラに交換レンズ、三脚と、ローライフレックス程度では済まない重量とボリュームの装備を持っていくことも多いかと思います。でも、私のようにランニングやなるべく身軽な山登りがしたい者にとっては、約1.5kgのカメラを持っていくというのはなかなかに大きなことです。ここに書いてきたような方法で、どうにかやりくりしています。

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Sampo(山帆)
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