sun-birth

修行中の身の上です。描いて書いて掻いて、これが精神安定剤と気づいたんです。

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最近の記事

ちゃんとしなきゃ!

『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』 この本、あんまり期待していなかったんだけど、タイトルに引っかかって入手してみたんですよ。だっておかしいじゃありませんか。ちゃんとしなきゃ、と思ってるから部屋が片づくのでしょう。なんでちゃんとしなきゃをやめたら二度と散らからないって、なにそれ。って、謎解き、ミステリーかよ。著者もしくは編集者の手の内に転がされてるなと思いつつも、その謎を確かめずにはいられないという気分にさせられたのでした。 読んでてね、

    • すごい凡人

      私の音楽の趣味は―― なんて、すらすらこういうところで書く気がしなくなってしまった。 何というかね、細分化されすぎてるというのもあるし、すごく、誰かが誰かのこと、嫌い、というのが目に入って来る時代になったからというのもあるかもね。昔は知識ひけらかすのとか得意になってやってたけど、もう、それ、イタイかなとか。余計なところで敵を作りたくないというか。好きっていうんだったらそのくらい知っとけよ、みたいな、圧も、怖くなって。 臆病な人間になってしまったということなのか。 まあそ

      • 15分で27個

        尊敬できる人たちと一緒にいる。というのは、とてもメンタルによいことだ。 インターネット時代、それは、ある意味、可能になったと思います。素敵な人にくっついて、その人が、何をやって、どう考えてるかをじっと、観察できて、何なら会話も交わせる。これは、とても気持ちのいいことで、こちらも頑張ろうという気にさせられる。 そんな素敵なことができる時代だというのに、わざわざヤフコメに貼りついて、あー、この芸能人のやってることってどうも変と思ったら、みんなもおかしいって思ってるんだわー、うん

        • すてるぞ

          今の暮らしがイヤ。 イヤ、というかイヤやと自覚できてる時間はまだいい方で。ぼうっとぬるま湯の中で、麻痺して、考えなくなって、感じなくなって、イヤだか何だか、わけがわからなくなってる。 世間的には、何もしてない。なのに毎日忙しい。仕事が忙しくて、とかじゃなくて、ゲームしてて、楽しくて、とかでもなくて、やりたくないことで忙しい。 いつも、着たくないものを着て、読みたくない本を読んで、作りたくないものを作って、食べたくないものを食べて、太りたくないのに太って、知りたくないこと

        ちゃんとしなきゃ!

          そのために

          夢から覚めないまま しがみついて私は こんな年になってしまった みんな私を笑ってる おかしいでしょう ほかのこと何もできないで 結局なれなかったんだ できないんだって早く気づけば 幸せになれてたかな 散らかった部屋 埃まみれのギター 滑稽だよね 彼は私のことなんて好きじゃない 私も私のことなんて好きじゃない ひとりになると流れる涙 パーティーは退屈 何でもないふりをして笑って 楽しげな顔をつくって寂しい みんな本当にうれしげで楽しげ 面白くないところで笑う私 嘘つき

          そのために

          声がします

           Zのファンだ。  Zの歌う曲は心地よい。最先端の音のようで、懐かしい要素がどこかに込められている。アイデアマンのプロデューサーが指揮をとって創られているというPVは毎回、少し謎めいていて、少し怖いところもあって、しかしそれぞれキュートだったりクールだったりゴシックだったりとテイストはめまぐるしく変わって、目が離せない。  ZのPVを動画サイトで再生するとき、コメント欄を眺めるのも私の楽しみだ。世界中にファンがいるから、Zのコメント欄は多様な言語であふれかえっている。とい

          声がします

          「文學界2018年9月号 」東出昌大インタビューに考えさせられる

          ちょっとした機会があって「文學界2018年9月号 」を読み直しているところだけれど、これを最初に読んだ時には気づかなかった発見の嵐でひとつメモがてら。 初めてこの号を読んだときは古市の芥川賞候補作、「平成くん、さようなら」が目当てだった。そしてこのとき私は東出昌大をちゃんと認識していなかった。不倫騒動から名前を知って、これこれこういう人だと把握することになったが、なんでこんなに騒がれるのか、正直言ってよくわからなくって、なんでなんで、不倫してる人って昔からいっぱいいたじゃな

          「文學界2018年9月号 」東出昌大インタビューに考えさせられる

          「AIアリス」第一話

          ▼あらすじ 井出麻美はアイドルグループのリードボーカル兼ダンサーだった。事務所社長の愛人だった事が表ざたになり芸能界を引退するがオフィスワークになじめず、著名な慈善活動家である山本隆の建てたフィリピンの孤児院、タカシハウスで働いていた。隆が孤児院を利用し違法取引や人身売買で稼いでいたことが明るみに出ると寄付が集まらなくなり資金も底をついてタカシハウスの存続が危ぶまれる。AI技術に強くなった作曲家の剛から提案され、孤児院のトモミを歌わせアリスの映像をつけた動画がバズる。後ろ暗

          「AIアリス」第一話

          「AIアリス」第三話

          シーン1 剛の事務所 剛:アリスのビジュアルに使うのは、この子  剛、モニター上にアリスの写真とプロフィールを映し出す。アリス 身長162㎝ 体重45kg メン強 剛:実はもう、オーディションという名目で、フィリピンから招いているんだ。(マイクに向かって)アリス、入りなさい。 入室するアリス。 剛:名前と、年齢と、身長と、体重を言って。 アリス:アリスです。16才です。身長は162㎝、体重は42キロです。 剛:(麻美に向かって)訊いてみたいこと、ある? 麻美:日本語御上手な

          「AIアリス」第三話

          「AIアリス」第二話

          シーン1 オフィス―夕方 麻美のスマートフォンの画面「君にアイドルをやってほしい」 麻美(心の声):私はもう40歳。アイドルなんてできる年じゃないし。引退してずいぶん経つのに。剛は、ドラッグで逮捕されて、謹慎してる間に、頭がどうかしてしまったんだろうか。TYS事務所? 麻美、剛からのメッセージに描かれていたTYSを検索する。 麻美(心の声):えっ? この曲も、この曲もTYS作曲ってなってる。めっちゃ活躍してるすっごい売れっ子作曲家ってこと? まさか、剛がTYSってこと? とり

          「AIアリス」第二話

          わたしだけのNewJeans:推し活の恐怖を経て

          (写真もとにしたAI自画像です。実物と違い過ぎて流行るかもねこれ) NewJeansとハッシュタグに入れてる。 が、私はリアルな推し仲間を作ることは諦めている。 世間一般で言われているような「推し活」をする気はハナから持ち合わせていないのだ。 なんでかというと、まあだいたいこんな感じ。 ・はまりやすいので自主規制 ・リアルで推し友にあわせすぎてしまう ・「好き」の箇所が一般と違う ハマりやすいのである、私。 もうすでに痛い思いはさんざしてきた。 亀の甲より年の功。

          わたしだけのNewJeans:推し活の恐怖を経て

          NewJeansになりたい

          NewJeansめちゃくちゃかわいい! ちょびっとだけ、かするだけでも、いい。 人間として、NewJeansに近づきたい。 と思って、年甲斐もなく、真似て踊ってみようとするけど、ぜんぜん踊れなくて、うぎゃーーーーーーー。 いやあんな速いダンス踊れるわけないんだけど。 見てると皆軽々やってるから、ひょっとしてと思ってしまったのである。 でもでも。 何度か「OMG」リピートして、ミンジに焦点定めてやってるうち、ほんの少し、同じ動きをできた、って思えた箇所があっても、鏡を

          NewJeansになりたい

          熱地球

          ■あらすじ 地球温暖化の進んだ世界。池近くで生きる人間集団、シータ、ナカマー、エリトたち。 生きるためになんでもする貧困層シータ1割。金でなんでも解決しようとする富裕層エリト1割。両者を軽蔑する中流層ナカマ―が人類の8割を占める。 シータを教育しようとするナカマーの教師。自分達の生き方を恥ずかしいと思うようになったシータは池で集団自殺する。 シータ、エリトを敵視していたナカマーの青年が皮膚病の感染症テンネをまき散らす。温暖化、紛争、感染症を経て協力し合いワクチンを開発。が、

          熱地球

           地球温暖化が進行し、多くの海は干上がっていった。海よりも、陸の面積が多くなり、川は枯れ、湖も枯れていった。西暦3000年、陸地の7割以上が砂漠と化し、とうとう地球上には巨大な池がひとつ残るだけになってしまった。  他の多くの生物種と同様、人類は池に近い場所に競い合うようにして住んでいる。最初のうち、温暖化の原因について、人々は議論し、研究室を続けていた。温室効果ガスを増加させないための様々な研究もおこなわれたが、暑さ対策の研究に優先順位が切り替えられ、温暖化の研究をする余

          「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の後藤正文かっこいい

          傷ついている人のことを寄ってたかってみんなでさらに傷つける。 落ち込んでる人のことを批判してさらに落ち込ませる。 って、見ててつらいな、いじめそのものじゃん。 と思うんだけど、これは、もしかして、本能なのかな。 鳥とか獣とか虫とか群れで、怪我したのが一匹出たら、どうするんだろう。 もっと傷だらけにして殺しちゃうのかな。 人間は、傷ついた人や、困った人がいたら、助ける生きものかなあと思っていたのだけれど、そうでもないのかね。 それとも私が勝手に、彼は傷ついているだろうと

          「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の後藤正文かっこいい

          過疎の災害

          田舎で田畑や山や家を持ってる、それもそこそこ広かったり大きかったりする人って、みんな、どうしているのかな。それも、先祖代々、守り抜いてきた、みたいなシチュエーションの人。 と、いうのは実は、自分のことです。上京以前の。 周囲からは羨ましがられるのだけれどまったくうれしくなかった。 まったく、困ったものだ、何とかしなくてはまずいぞこれは、と、かなり幼い頃から思っていました。 大農場のやり手農家ってのはどのくらいあるんでしょうか。 うちはぜんぜんそうでなかった。なので、祖父と

          過疎の災害