絶対に忘れてはいけない国債の話:Vol.85
こんにちは、祐樹です。
起業20年目、年間50冊のビジネス書を読み、ビジネスと投資で億単位を稼いできました。
この記事は、そんな僕が多くの失敗から学んだ「絶対に忘れてはいけない知恵」を端的にまとめたものです。
お金・ビジネス・投資でお役に立てれば幸いです。
🌟国債には様々な種類がある
国債には様々な種類があり、毎日のように発行されている。
「発行目的」による分類は下記になる。
歳入債(普通国債)
様々な歳出需要をまかなうための歳入を調達する目的で発行される国債。
・新規財源債(当該年度の歳出を賄う)
・借換債(国債の償還資金を調達する)
・復興債(東日本大震災の復興のために実施する施策に必要な財源を確保する)
財政投融資特別会計国債(財投債)
財政融資資金において運用の財源を調達するために発行される国債。
財投債の発行収入は、財政投融資特別会計の歳入の一部となる。
繰延債
財政資金の支出に代えて国債を発行することにより、その償還期日まで支出を繰り延べる目的で発行される国債。
交付国債や出資・拠出国債が含まれる。
融通債
短期国債のうち、国庫の日々の資金繰りを賄うための資金を調達する目的で発行される国債。
利払い方式による分類は下記になる。
利付国債
半年毎に利子が支払われ、満期時に元金が償還される国債。
固定利付国債:2年、5年、10年、20年、30年、40年
変動利付国債:15年
物価連動国債:10年(元金額と利子額が物価動向に連動して増減)
個人向け国債:固定3年、固定5年、変動10年
新窓販国債:固定2年、固定5年、固定10年
(一般に買える国債としては「個人向け国債」「新窓販国債」の2つ)
割引国債
利子の支払いがなく、償還期限までの利子相当分をあらかじめ額面金額から差し引いた価格で発行され、満期時に額面金額で償還される国債。
2024年7月現在は国庫短期証券(T-Bill)と呼ばれる短期国債になる。
2か月、3か月、6か月、1年の4種類。
🌟個人向け国債とは
販売価格は額面金額100円につき100円。
発行後1年経過すれば、いつでも国の買取による中途換金が可能。
「変動10,固定5,固定3」の3種類がある。
🌟新窓販国債とは
新窓販国債(読み:しんまどはんこくさい)は、市場でいつでも売却が可能な国債。
個人向け国債よりも買いやすく、取引しやすいメリットがある。
「国債10、国債5,国債2」の3種類がある。
販売価格は入札結果に応じて発行事に財務省で決定する。
金利は固定で、直近の入札により発行した国債と同じ。
🌟個人向け国債の金利の計算方法
変動10の金利:
基準金利× 0.66。
基準金利とは「直近の10年債平均落札利回り」。2024年7月4日から31日の募集分の基準金利は0.72%だった。
変動10年は半年毎に実勢金利に応じて変動する。
7月3日の10年物国債の利回りは1.09%だった。
なので変動10年の基準金利は1.09×0.66=0.72%となる。
固定5の金利:
基準金利 - 0.05%(5年債の想定利回り)。
2024年7月4日から31日の募集分は0.61%。
固定3の金利:
基準金利 - 0.03%(3年債の想定利回り)。
2024年7月4日から31日の募集分は0.38%。
🌟「新窓販国債の国債10」は「新発10年物国債」とは別物
「新窓販国債の国債10」は個人向け。
「新発10年物国債」は金融機関(銀行や証券会社)が購入して保有するもので、個人に回るものではない。
金融機関は新発10年物国債を市場で売買する。
🌟新発10年物国債の利回りは「長期金利」に影響する
長期金利が上がれば住宅需要のみならず、景気回復に水をさす恐れがある。
そのため新発10年物国債の利回りには日本銀行も神経をとがらせている。
しかし新発10年物国債の利回りは市場の需給で決まるため、日本銀行にはこれをコントロールする直接的な手段はなく、見守る以外にない。
🌟短期金利とは
短期金利とは1年未満の金利。
短期金利は「日本銀行の政策金利」で決まる。
短期金利が影響するのは普通預金や1年以内の定期預金の利子。
だから政策が変わらないと普通預金の利子は増えない。
🌟長期金利とは
長期金利とは1年以上の金利。
長期金利は「新発10年国債の利回り」で決まる。
なぜなら新発10年国債は流通量が多く、固定金利であるため。
国債は市場で売買されており、価格は変動するため、利率が同じでも購入したときの価格によって満期までに得られる利回りは違ってくる。
購入価格が高いほど利回りは低くなり、価格が安いほど利回りは高くなる。
よって長期金利は市場の需給によって決まる。
🌟銀行は短期金利で資金調達し、長期金利で資金運用する
銀行は短期金利で資金調達する。
具体的には金融機関同士のお金の貸し借りに使う(無担保コールレート翌日物)。
そして銀行は長期金利で資金を日銀から借りて企業に貸して運用する。
2024年7月時点:
日本の短期金利は年1.457%、長期金利は年1%。
米国の短期金利は年5.25%、長期金利は年4.18%。
🌟不景気の時に政府が新規国債の利率を下げる理由
不景気だと、景気回復のために政府は銀行にもっとお金を企業に貸してもらいたいと考える。
そこで政府は新規国債の利率を下げる。
すると市場では既発国債の価格が上がり、新規国債の価格は下がる。
結果的に新規国債の利回りは下がり、長期金利も下がる。
すると銀行は低金利で資金調達ができるので、企業へ融資しやすくなる。
企業も低金利で資金調達しやすくなる。
個人も住宅購入のための資金を借りやすくなる。
こうして政府は景気対策をしている。
・・・・・・・・・・
お疲れ様でした!
お読みいただきありがとうございました。
お金・ビジネス・投資の知識武装にお役に立てることを祈っています。
もしよろしければスキやフォローをいただけますと嬉しいです!
✅同じテーマの記事一覧
国債の記事一覧|祐樹せつら@ビジネスと投資|note
フォローすると最新記事の通知が届きます。
✅全記事一覧
絶対に忘れてはいけないお金・ビジネス・投資の話|祐樹せつら@ビジネスと投資|note
フォローすると最新記事の通知が届きます。
✅第1回から読む
絶対に忘れてはいけないお金の話:Vol.1|祐樹せつら@ビジネスと投資
✅僕のプロフィール
✅僕のメルマガ
祐樹せつらの「英単語をあきれるほど覚えるメルマガ」
総読者数12万人。英単語力をガッチリつけたい人向け。無料なのでどうぞ。
✅おすすめの本
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
よろしければスキやフォローなどいただけますと嬉しいです!
今後とも応援のほどよろしくお願いします😊
ゆうき
・・・・・・・・・・
本ページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失について一切の責を負いかねますのでご了承ください。また当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または削除する場合があります。当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。