効率化の綻び
年が明けてから、目標に忠実な生活をしてきた。
言ってもまだ2週間ちょっと、そんなに長い期間じゃ全然ない。
1月の獅子座のしいたけ占いは「ストイックモードで乗り越えていく」がテーマだったし、今月は遊ばずに効率よく生きようと計画を立てた。
1年の目標を習慣化に落とし込むところまでやって、保湿や英語に触れる毎日の習慣、英会話やコーチングの練習を目標値として定めた回数行い、空いている時間は極力読書と勉強動画に充てるよう努めた。
もちろん全ての時間じゃないしnoteとかも日に2度はチェックしていたけれど、その結果今週は理由のない仕事に行きたくなさで何度も泣き、これもあれもできなかったという案件が積み重なり、最終的に電話がうまく取り次げなくてデスクで泣いて終わった。
楽団に向かうバスの中、意図的に何もしないで窓の外を眺めてみた。
本来であれば手元に読まなくてはいけない本を持っているのだから、そういう時間は読書に充てるべきと思うけれど、これ以上今やっても消耗するだけだと感じて、やめた。
効率を考えたらこれは時間の無駄遣いかもしれないけれど、それでも効率化でできた綻びはどこかで修復しなければいけないから、これももしかしたら修復すべき穴を小さく留めるという意味では良かったのかもしれない。
特に明確な何かがあるわけではないのに、仕事に行きたくなくて重たい気持ちで過ごした今週は、週が始まる前から恋人に話をしたいと連絡していた。
だけど彼は激務で、間を縫って入れてくれた電話も私は別の予定で取れなかった。
彼と比較して苦しいから充実させるために意味があり必要なタスクを毎日にぎゅうぎゅうに詰め込んでみたものの、なんだかうまくワークしてくれない。
自分の人生の直近の割合を見直した時、足りていないものとして真っ先に出てくるものが遊びになってしまう。
かといって孤独感が強いものの、人と話すことで使うエネルギーの量を考えると、それさえ逃げてしまいたいタスクに思える。
27なのにこんなこともできなくて最低な人間だなと思う金曜日の夜は、心からそう思っているわけではなくて、ただどこまでも自分を貶めて落ち込みたいだけだ。
翌朝回復できないまま運営サイドとして関わるイベントになんとか出席すると、参加者は誰も来なかった。
別の日に苦手だと感じた参加者が運営サイドに入っていて、2時間にわたる雑談が始まる。
話さなくても相手の気持ちが手にとるようにわかってしまうと言って延々と話し続ける彼の話に、なぜだかどんどん苦しくなってしまう。
「こんな話ができる人でいてくれて良かったです」と笑う彼は、私の苦しさに少しは気づいてくれただろうか。
やさしさのはじまりは半径5メートルから。
その中にはきっと自分自身も含まれているのだろう。
やさしくなれるだけの余裕を、今週の私はどれだけつくろうと努力できただろうか。
だけどちょっとだけ数時間でいいから、そういうのから離れて甘やかしてくれる人が、今はどうしても欲しいんだ。