111-66=温かみ
おはようございます、といです。
先日、簡易郵便局なる場所へ行ってきました。
小さな支店よりもさらに小規模な、勤務体制2人の郵便局です。
家から1番近く、お散歩の範囲内にあるので、
会社への書類や個人的な手紙などを送る際、
私にとってうってつけの場所なのです。
「66円分の不足です。」と、
小さな窓にビニールカーテンを付けた奥から、
いつもの担当の方が私に告げます。
私は狭い隙間から出てきた緑のトレーに、111円を載せました。
(111円から56円を引くから50円返ってくるね!)
今思い返しただけでも、私の頭の中はヒッチャカメッチャカでした。
少なくとも5円の端数が出ることすら、予期していなかったのです。
勿論、返ってきたのは45円。
111-66=45なのですから。
それでも私の頭のなかはプチパニック状態。
(あれ?50円じゃない。)
(不足額を聞き間違えたのかな。)
…まだ理解できていない私です。
固まったまま動かない私を、
不思議そうに見つめる気配をつむじに感じます。
私は勇気を出して、矢継ぎ早に
「あの、不足額っていくらでしたっけ?」
「お釣りは、50円なはずじゃなかったです?」
待て待て、落ち着けあのときの私。
お金がいくら返ってくるか、よりも、
3桁引く2桁の計算が出来ないことに焦っていました。
その焦りはビニールカーテンの向こう側にも伝染し、
電卓でぽちぽちと再計算され、
再び出てきたトレーの上には55円。
(え!なんか増えた!50円より5円増えた!)
このタイミングで、次のお客さんがみえました。
感染拡大防止と、頭の整理の為、
「ご迷惑おかけしました」とすごすごと退散する私。
でも、内側ではまだ納得がいかない私。
3桁引く2桁よ!
(5円よ、あなたはどこから出てきたの。)
もうなりふり構わず、郵便局ドア先でスマホを取り出し、111-66 を計算。
弾き出されるは、勿論45の数字。
(まずい!10円返さなきゃ!)
スタコラと戻り、ペコペコと頭を下げて
「45円でした。すみません。私が間違えました。すみません。10円お返しします!」
窓口の方もその勢いに驚いていたようでした。
以来、何回か利用していますが、もう窓口の方に全権を委ねて「それでお願いします!」と伝えている。
もう、恥ずかしいとかよりも、
(え、これも出来なかったっけ?)
(退化?退化なの?)の気持ちでいっぱい。
その話を知人にしたら、笑われた。
「あるある、そういう時あるよ!笑っちゃうよね!」
「そうなの?ある?本当?」
笑い合ったら、ふっと気が抜けた気がした。
(あ、そうなんだ。そういう時、他の人にもあ?んだ。私なんかその後落ち込んで買い物もろくに出来ずに沈んでたけど、笑い飛ばしていいんだ。)
私が3桁引く2桁から得たものは、
かけがえのない温かみだと感じる今日この頃です。
とい。