レポート:嘉村賢州がギリシャとスイスで学び・探求してきたことを分かち合う報告会【第2回 ティール組織ラボ ゆるトーーーク】
今回は、特定非営利活動法人場とつながりラボhome's viの嘉村賢州さんによる、ギリシャ・スイスでの学び・探求に関する報告会に伺った際のまとめです。
フレデリック・ラルー『ティール組織(原題:Reinventing Organizations)』解説者であり、トム・ニクソン『すべては1人から始まる(原題:Work with Source)』翻訳・監修を務められている嘉村賢州さん。
『すべては1人から始まる』は日本の人事部「HRアワード2023」に入賞するなど、本書中で取り上げられた『ソース原理(Source Principle)』も少しずつ国内での認知が広がりつつあります。
今回の報告会は、ソース原理(Source Principle)提唱者であるピーター・カーニック氏(Peter Koenig)および、彼からソース原理を学んだ海外の実践者たちとの交流・探求について賢州さんから伺うという趣旨で開催されたものです。
当日の参加者の中には6月のギリシャ、7月のスイスでの体験を共にしていた日本人の仲間たちも同席されていました。
そのため、彼らの学びや体験も飛び入りでシェアしていただくといった、アットホームな雰囲気の中で報告会が進められました。
ソース原理(Source Principle)とは?
『ソース原理(Source Principle)』とは、イギリス人経営コンサルタント、コーチであるピーター・カーニック氏(Peter Koenig)によって提唱された、人の創造性の源泉、創造性の源泉に伴う権威と影響力、創造的なコラボレーションに関する洞察を体系化した知見です。
不動産業界で成功したビジネスマンとしてキャリアを進んでいたピーター・カーニック氏は、クライアントたちとの交渉の中で相手側が不合理な判断・意思決定を行う場面を目にしてきたといいます。
このことをさらに突き詰めていくと、「お金と人の関係」がビジネスにおける成功、人生の充実に大きく影響していることに気づき、ピーターによる「お金と人の関係」の調査が始まりました。
その後、お金に対する価値観・投影ついて診断・介入できるシステムであるマネーワーク('moneywork')が体系化され、その過程でソースワーク(Source Work)が副産物的に生まれてきたとのことです。
マネーワーク('moneywork')は自身の内面を扱うインナーワークに比重が置かれており、ソースワーク(Source Work)はアイデアを実現するためのアウターワークに比重が置かれていると言います。
ピーターの「お金と人の関係」の研究及びマネーワーク('moneywork')については、以下のインタビュー記事もご覧ください。
ソース原理(Source Principle)の広がり
日本においてのソース(source)の概念の広がりは、『ティール組織(原題:Reinventing Otganizations)』著者のフレデリック・ラルー氏(Frederic Laloux)によって初めて組織、経営、リーダーシップの分野で紹介されたことが契機となっています。
2019年の来日時、『ティール組織』著者フレデリック・ラルー氏によって組織、経営、リーダーシップの分野で紹介されたことが契機となって初めて知られることとなったソース原理(Source Principle)。
フレデリック・ラルー氏もまた、ピーター・カーニック氏との出会い、学びを通じて、2016年出版のイラスト解説版『Reinventing Organizations』の注釈部分で記載している他、『新しい組織におけるリーダーの役割』と題した動画内で、このソース原理(Source Principle)について言及したということもあり、国内で注目が集まりつつありました。
その注目度の高さは、本邦初のソース原理に関する書籍の出版前、昨年8月にトム・ニクソン氏の来日が実現する、といったことからも見てとれます。(オンラインでのウェビナーの他、北海道・美瑛町、東京、京都、三重、屋久島など全国各地でトムを招いての催しが開催されました)
2022年10月、ピーター・カーニック氏に学んだトム・ニクソン氏による『すべては1人から始まる―ビッグアイデアに向かって人と組織が動き出す「ソース原理」の力』が出版されて以降も、ソース原理(Source Principle)に関連したさまざまな取り組みが国内で展開されています。
今年4月にはソース原理提唱者であるピーター・カーニック氏の来日企画が実現し、システム思考・学習する組織の第一人者である小田理一郎さんや、インテグラル理論・成人発達理論の研究者である鈴木規夫さんとの対談、企画の参加者との交流が活発に行われました。
日本での流れに先立ち、ソース原理(Source Principle)が世界で初めて書籍化されたのは、2019年にステファン・メルケルバッハ(Stefan Merckelbach)『A little red book about source』のフランス語版が出版された時でした。
その後、この『A little red book about source』は2020年に英訳出版され、2021年3月に『すべては1人から始まる』の原著であるトム・ニクソン著『Work with Source』が出版され、本書が『すべては1人から始まる』として日本語訳され、英治出版から出版されました。
『すべては1人から始まる』は日本の人事部「HRアワード2023」の入賞も果たし、ビジネスの領域においての注目も高まっていることが見て取れます。
このような背景と経緯の中、ソース原理(Source Principle)の知見は少しずつ世の中に広まりつつあります。
ソース(Source)とは?
トム・ニクソン『Work with Source(邦題:すべては1人から始まる)』を参照すると、ソース(Source)とは、あるアイデアを実現するために、最初の個人がリスクを取り、最初の無防備な一歩を踏み出したときに自然に生まれる役割を意味しています。
また、本書中の用語解説では、『脆弱なリスクを取って、ビジョンの実現に向けて自らを投資することで、率先して行動する個人のこと』と説明されています。
ステファン・メルケルバッハ氏の書籍においては、この役割を担うことになった人について、特に「ソース・パーソン(source person)」と呼んでいます。
トム、ステファンの両者が著している様に、ソース(Source)は特別な人だけがなれる役割ではなく、誰もがソース(Source)である、というものです。
アイデアを実現するために一歩踏み出すことは、社会を変えるような大きなプロジェクトの立ち上げに限りません。
友人関係や恋人関係、夫婦関係などにも、誘ったり、告白したり、プロポーズしたりと主体的に関係を結ぼうと一歩踏み出したソース(Source)が存在し、時に主導的な役割が入れ替わりながらも関係を続けていく様子は、動的なイニシアチブと見ることができます。
さらに、自身の研究課題を決めること、就職を思い立つこと、ランチを作ること、休暇の予定を立てること、パートナーシップを築いていくこと等、日常生活の様々な場で誰しもが何かのソース(Source)として生きていることをトム、ステファンの両者は強調しており、日常生活全般にソース原理(Source Principle)の知見を活かしていくことができます。
ギリシャ、スイスで出会った実践者たち
ソース原理提唱者であるピーター・カーニック氏には、世界に何人ものサブソース、スペシフィックソースが存在します。
ソース原理においては、ソースが活動を始めると、サブソース(sub source)またはスペシフィック・ソース(specific source)という役割を担う人が現れます。
サブソース(sub source)またはスペシフィック・ソース(specific source)とは、あるソースのビジョンや価値観に共鳴し、あるソースの活動の特定の部分において、ソースへの深いリスペクトをしつつ、創造的に取り組むようになったパートナーと言える存在です。
今回の報告会では、ソース原理提唱者のピーター・カーニック氏に加え、ギリシャ編ではアレクサンダー・インチボルト氏(Alexander Inchbald)、スイス編ではステファン・メルケルバッハ氏(Stefan Merckelbach)の名前が上がりました。
以下、アレクサンダー・インチボルト氏、ステファン・メルケルバッハ氏の両名について紹介します。
アレクサンダー・インチボルト氏(Alexander Inchbald)
アレクサンダー・インチボルト氏は、ソース原理を自身の活動の中に取り入れながら活動しているエクストリーム・アーティストであり、創造と革新を専門としたリーダーシップ・コーチである人物です。
アレクサンダーもまた、ピーターの人生の目的である活動Create love in business等において彼のサブソース(sub source/specific source)として活動する傍ら、アレクサンダー自身が立ち上げたイニシアティブである #Masterpiece等においては、ピーターが逆に彼のサブソースとなる形で共同し、コラボレーションしています。
2020年以降、アレクサンダーはオンラインまたはリアルで日本と縁を持つようになり、一度は富士山の絵を描いたこともあるとのことです。
今年2023年3月には、彼の提唱する #Masterpiece について学ぶ招聘企画が『すべては1人から始まる』翻訳・監修のお一人である青野英明さん主催で実施されました。(その際のイベントについては、以下の記録もご覧ください)
ステファン・メルケルバッハ氏(Stefan Merckelbach)
『A little red book about source』の著者であるステファン・メルケルバッハ氏は、スイスに拠点を置くオーディナータ社(Ordinata)を2001年に起業したソース原理(Source Principle)の実践者です。
オランダに生まれ、スイスのフリブールで育ったステファンはフリブール大学、ジュネーブ大学で哲学を研究しており、このことは現在の彼の肩書きである「哲学する経営者(philosopher-manager)」にも通じています。
現在、ステファンはコーチング、コンサルティングを行うオーディナータ社(Ordinata)において、ソシオクラシー(Sociocracy)をルーツに持つ組織運営体系『参加型ダイナミックス(participatory dynamics)』の提供を企業やチームに行うとともに、トム・ニクソン氏の立ち上げた情報ポータルサイトworkwithsource.comにも名前を連ねています。
また、上記の活動に並行して小学校の設立に携わり、校長としても活動していた教育者としての顔も持っています。
ステファンがソース原理、ピーター・カーニック氏に初めて出会ったのは、2013年のことでした。
"The Source Person" training dayと題されたその日のトレーニングでの出会いをきっかけに、自社の提供する企業を対象としたトレーニングやプログラムにおいてソースの概念は欠かせないものになったと、ステファンは書籍の中で述べています。
嘉村賢州がギリシャとスイスで学び・探求してきたことを分かち合う報告会
以下、報告会で語られた内容についてまとめています。
報告会にはアレクサンダーの話が中心となるギリシャ編、ステファンの話が中心となるスイス編があり、ギリシャ編・スイス編それぞれに、実現にこぎつけたソースである日本人と、参加者の存在がありました。
報告会:🇬🇷ギリシャ編
賢州さんがギリシャに赴くきっかけとなったのは、2023年6月に開催されたJ.Creationというプログラムです。
かねてからアレクサンダーと交流のあった宇敷珠美さんが本プログラムに日本人を呼ぶソースとなって実現されたもので、アレクサンダー・ピーターの2人がメイン講師、吉原史郎さん・賢州さんのお二人がゲスト講師として参加されていました。
報告会の場では、ギリシャでのプログラムに参加されていた杉本匡章さん(マサキさん)が、賢州さんに不意に話を振られたところから飛び入り的に学び・体験をシェアしてくださりました。
マサキさんの話を詳しく伺っていくと、アレクサンダーとはその人となりや、彼のキーワードである「レインメーカー(rain maker)」にとてもシンパシーを感じていたとのことで、『これは何かあるぞ』と参加を決められ、実際にプログラム内で深い内省を通じて人生のパーパスを再発見されたとのことでした。
アレクサンダーの価値観・世界観
アレクサンダーことアレクは、先述のようにアーティストです。
そのため、一人ひとりの中に本当に大事にすべき、聴くべき声があると考え、プログラムの参加者に対しても自らのアーティスト性をフルに発揮していくことを望んでいます。
プログラムの構成としては、
というもの。
アレク自身は、一人ひとりが自分自身の全体性を取り戻し、本当にこの世界に生み出したいものを実現しあい、愛を基につながる世界・状態……コミュニオン(Communion)をめざして自身の活動に身を捧げているとのことでした。
「全体性を取り戻す」というとき、賢州さんが「赤ちゃんの頃の無敵モードに戻る」「あの頃のような純粋な好奇心から、リスクを感じずやりたいことへ飛び込んでいくような状態になること」と表されているのも印象的でした。
取り戻しワーク(マネーワーク)
取り戻しワーク(Reclaiming Work)とは、ピーターの生み出したマネーワークのまた異なる表現です。
ピーターは自身のビジネスでの経験から、「人とお金の関係」「人がお金に対して投影(projection)しているもの」を扱うことが、最も迅速に内面の抑圧や影(shadow)に向き合うことを可能にする、と発見しました。
人は、ある時の経験やその時感じた感情的なショックなどから、「お金は汚い」「自分は誠実でなければならない」などの価値観を形成します。
そして、取り戻しワーク(マネーワーク)では、そのように形成された価値観に対し、「お金は汚い。それでもいいじゃないか」「自分は不誠実。それでもいいじゃないか」「なんなら、それがいい。それが最高なんだ」と、それまでの価値観の反対の極を扱い、価値観の均衡や中庸なあり方を取り戻していきます。
この取り戻しを行わない場合、人は恐れ、焦りの衝動を元に行動し、しかしその結果、自身の取り組みが行き詰まってしまうことがあります。
現在、この取り戻しワーク(マネーワーク)の一端はトム・ニクソン『すべては1人から始まる』でも紹介されていますが、この、ある価値観や考え方の両極を扱うことは、ソース原理の探求・実践において重要な要素です。
アレクサンダーのフレームワーク
報告会ではまた、アレクが生み出した渾身のフレームワークについても紹介されました。
それは、アレクの書籍である#Masterpiece でも紹介されている、∞によく似たフレームワークです。
∞の左側の円が女性性(feminine)・愛(Love)、右側の円が男性性(masculine)・パワー(Power)を象徴するフレームワークであり、この図は人類の文明史、組織形態の歴史的な変遷、人の一生などが入れ子構造のように同じ図式で説明される、というものです。
人、組織、文明は左側の円からスタートし、円弧をなぞりながら右側へ移行。その都度、高さのピークやボトムを体験します。その後、再び左側の円へ戻っていき……と、このようなプロセスを辿っているというのです。(フレームワークは、以下の図の右下の動画でも紹介されています)
このフレームワークの紹介時でも、男性性・女性性のどちらかへの偏重ではなく、遠ざけてしまっている側面・蓋をしてしまったものを扱い、時に取り戻し、時に癒すことの重要性が語られました。
また、ピーターやアレクの言では、
という指摘がなされていたとのことです。
#Masterpiece (最高傑作)とは?
アレクは自身の活動の中で、Purpose、Mission、Masterpieceといったさまざまな用語を活用します。
報告会の中でそれぞれの語彙の意味について深めることはせず、アレクとしての定義・活用の仕方について紹介されました。
賢州さん曰く、
といった意味合いで説明されていました。
報告会:🇨🇭スイス編
続いて、スイス編です。賢州さんがスイスに赴くきっかけとなったのは、トム・ニクソン『すべては1人から始まる』翻訳・監修を務めた仲間である青野英明さんの存在がありました。
先述した『A little red book about source』の著者であるステファン・メルケルバッハ氏と日本人の交流について思いを馳せていた2人でしたが、青野さんの類まれな熱量によって今年2023年に実現されることとなりました。
スイスのプログラムではステファンに加えてピーターも参加し、2人にとっては初めての共同プログラムとなったとのことです。
プログラム中は賢州さんのかねてからの仲間であり、現在はドイツ・ボン在住の相川千絵さんに通訳を務めていただきながら進められました。
報告会の場では、スイスでのプログラムに参加されていた廣瀬信太郎さん(RELATIONS株式会社)が、賢州さんに不意に話を振られたところから飛び入り的に学び・体験をシェアしてくださりました。
廣瀬さんの所属するRELATIONS株式会社からは、代表の長谷川博章さん以下4名+パートナー2名でスイスのプログラムに参加しており、青野さん主催の別日程の報告会が実施されていた、という文脈もあります。(別日程の報告会の動画もYouTubeで公開されています)
「英雄の旅」になぞらえたソースの旅
『英雄の旅(ヒーローズ・ジャーニー:The hero's journey)』とは、アメリカの神話学者ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell)が見出した、世界の物語や神話に共通して見られる冒険譚の原型です。
旅立ちへの誘いに始まり、師や仲間との出会い、危機との直面、そして帰還という物語の構造は、映画スターウォーズ・シリーズの監督であるジョージ・ルーカスにも影響を与えたといいます。
スイスのプログラムにおいて、ステファンはこの『英雄の旅』になぞらえた『ソースの旅(The Source Journey)』というフレームワークを参加者に紹介しました。
そして参加者の皆さんはプログラムの中で、ソースとしての自分は、これまでの体験の中で何を感じ、どのような判断や行動をしてきたか?を扱うこととなりました。
ソース・マッピング
人は常になんらかの情報(information)やアイデア(idea)、直感(intuition)を受け取っており、いざそれらを実行に移すとなったときに無防備な状態(vulnerability)に晒されます。
そして、勇気を持って一歩踏み出した時にインフォーム(inform:形を取るのを待っている情報、アイデア)は、イニシアチブとなり、一歩踏み出した人はそのソースとなり得ます。
また、イニシアチブ(アイデアを実現するプロセスであり、活動)は、時にサブソースを迎え入れ、トム・ニクソンの本で言うところの創造性を基点とした階層構造……クリエイティブ・ヒエラルキー(creative hierarchy)を形作ることもあります。
さらに、人はまず自分の人生のソースである一方、ある会社に参加する中ではサブソースである、ということも起こり得ます。
このような、ソースの創造性に伴う階層構造をマッピングすることについても、ステファンはシェアしてくれたとのことです。
なお、このマッピングについて、独自開発したツールをトム・ニクソンもまた本で紹介しているほか、トム本人が可視化ウェブツールMaptioを紹介してくれたイベントも先日開催されました。こちらのレポートも参考までにご覧ください。
ソースの病理と統合
ステファンの書籍『A little red book about source』では、ソースが時として陥ってしまう病理(disease、malady、pathology、etc…)というものが紹介されています。
この病理には、ソース否定者(The source denier)、暴君(The tyrant)、怠け者(The slacker)という3つに加え、ソース乗っ取り病(the source-usurper's disease)という暴君の派生系が存在します。
スイスのプログラム中に扱われたものは、特に暴君(The tyrant)、怠け者(The slacker)の2つ。
ソースが自身の役割を果たしすぎている暴君(The tyrant)と、自身の役割から離れすぎている怠け者(The slacker)。この2つの病理は、ソースのイニシアチブへの関わり方の両極に位置します。
ステファンはそれら2つの病理について否定したり、どちらかへ陥った自分を責めることで分離・分断を生むのではなく、それらを許し、両極の中央付近でバランスを取ることの重要さを説いたと言います。
ソースがリスクを取ることについて
同じくステファンの書籍『A little red book about source』では、ソースには3つの役割が存在すると言います。
リスクを負いながらも一歩踏み出す起業家(entrepreneur)、実現したいビジョンに向かうためにイニシアチブの皆をガイドする案内人(guide)、そして、イニシアチブの境界を守る守護者(guardian)としての役割です。
報告会の中で賢州さんが特に印象的に語られていたのは、一歩勇気を踏み出してイニシアチブを始めるだけではなく、その後もリスクを取り続けることの重要性でした。
報告会:全体を通しての気づき・学び
海外の実践者3名のあり方
最後、この報告会の中で賢州さん、杉本匡章さん(マサキさん)、廣瀬信太郎さんが三者三様に仰られていた、ピーターやアレクサンダー、ステファンのあり方について語られていた印象的な場面があったので、以下、記しておきたいと思います。(読みやすいよう、筆者によって再構成した部分があります)
海外のソース原理の生態系の豊かさ
また、ソース原理について探求をするとなった時、既に見てきたようにさまざまな実践者がいます。
このさまざまな実践者が切磋琢磨している様子を評して、賢州さんが語られていた言葉も印象的だったので、以下に残しておきたいと思います。(読みやすいよう、筆者によって再構成した部分があります)
既に、嘉村賢州さんをはじめとして、一部の日本人実践者は海外のソース原理の実践者へと交流を始め、深めつつあります。
今回の報告会で主に取り上げられたピーター、ステファン、アレクサンダーやトム以外にも、
マネーワークをベースに実践を発展させているナジェシュダ・タランチェフスキ氏:Nadjeschda Taranczewski(ナーディア:Nadja)、
トムの本にてVery Clear Ideaの生みの親として紹介されているチャールズ・デイビス氏(Charles Davies)など、
今まさに、海外と日本の実践者が点と点から面と面へと、つながりを深めつつあります。
ギリシャやスイスでの日本人との出会いは、海外の実践者のみなさんにとっても印象的であったようで、今年の年末から来年、再来年以降にかけてもまた来日やプログラムの実施が継続的に行われていく予定とのお話もありました。
今後、ソース原理という知見がどのように国内で広がっていくのか、今から楽しみです。