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【中学生の本棚】 「ガラスの動物園」テネシー・ウィリアムズ
中学生の本棚とは?
実家を掃除していたら、中学生の頃に書いた読書記録カードが出てきた。読んだ本の簡単なあらすじと感想を書いたプリントである。思春期らしい青臭い文章。けれど、なんだか惹き込まれる。今の自分にないものを持っているからかもしれない。
せっかくなので、noteの記事にしてみようと思う。中学生の読書記録をリライトしたもの、それが「中学生の本棚」だ。大人が「あぁ、こんな青臭い時代もあったなぁ」と懐かしい気持ちで読むのもよし、中高生が本を選ぶ参考にするのもよし。それぞれの楽しみ方で、この本棚を楽しんでいただけたら、と思う。
※中学生の頃の文章をもとにしているので、読みづらいところがあると思いますが、ご了承ください。
「ガラスの動物園」 テネシー・ウィリアムズ
あらすじ
セント・ルイス市のある裏通りに住んでいるアマンダという夫人には、ローラという足の不自由な娘がいた。ローラは、外の世界に出ようとせず、ガラス細工の動物を集めてばかり。母は、それらを「ガラスの動物園」と呼んでいた。
そんな内向的な娘のために、息子トムに頼んで、仕事仲間であるジムを家に招いた。偶然にもジムは、ローラの学生時代の同級生であり、憧れていた人だった。ジムに惹かれていくローラ。しかし、ジムには婚約者がいたのだ。そのことを知ったローラはまた「ガラスの動物園」の世界へと戻っていく。
感想
現実との闘いに敗れ、「ガラスの動物園」の世界に逃げ込んだローラ。古いレコードをかけ、蝋燭の光を頼りに暮らしている。
現代に生きる私たちも、近いところがあるかもしれない。現実を直視できずに、「ガラスの動物」のような壊れやすい理想を追い求めている。結局、理想を手に入れられず、ただ立ちつくすだけの存在。
理想というのは、待ち焦がれても、なかなか訪れてはくれないものである。だからこそ、待っているだけではいけない。これからの社会を担う10代である私たちは、壊れやすいと分かっていても、理想を追い求めていかなければならないのだ。
ローラは、「ガラスの動物園」の世界に入り、現実を見ることをやめてしまった。私は、どんなに落胆することがあっても、現実と向き合っていきたいと思う。
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