マガジンのカバー画像

洋風おうちごはん

163
フレンチ中心に、洋っぽいおうちごはんのまとめ
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

フレンチバスクの美しき夏の思い出〜万能系付け合わせ、ピペラード

2018年の夏、あれはまだトーキョーで会社勤めをしていた頃。 お盆休みの前後に有給休暇をくっつけて、日本のサラリーマン的にはかなり大胆な2週間の夏季休暇をとり、Otto氏とともにフレンチバスクで休暇を過ごした。 バスク地方とは、フランスとスペインとの大西洋側の国境地帯。下の図のオレンジ囲みらへん。2国にまたがっているので、フレンチバスクとスペインバスクが存在する。この地方は大好きなので訪れるのは彼此3、4回目じゃないか? 近年コンビニスイーツで日本中を席巻していた「バス

継続記録更新記念〜30kg以上のじゃがいもとの対話でうまれた、我が家のフリット

7月頭からnoteを始めて、昨日で56日。 それはすなわち、56日の間、毎日何かしらクリエイションをするor過去のクリエイションを振り返ってきたことになる。1日だけどうしても力尽きて、肉汁滴る赤身肉の写真だけで済ませたが、まあそんな日もあるさ。 特別な数字、「56」 実はこの56日という数字、私がnoteを始めた当初から意識していた数字だ。 何かというと、Covid-19がフランスで最も猛威をふるっていた時期にあたる2020年3月17日〜5月11日、Confineme

リヨン美食紀行の思い出〜余りものに福は宿る、キッシュ風グラタン

我が家の週末は、Otto氏の定休日が日・月なこともあり、月曜日まで続く。 翌日火曜の買い出しに向けて、消費しなくてはならない、先週のマルシェで仕入れた野菜たち。 先週は、北から帰ってきたばかりで冷蔵庫が空っぽだったせいか、反動でいろいろな野菜を大量購入してしまった。夏の5大野菜、トマトにきゅうりにナス、ズッキーニ、パプリカ。果物はメロンにネクタリンに桃。あんなに飽き飽きしていたのに、じゃがいも3kg…。 冷蔵室では、平日に使いきれなかった野菜たちが、いまかいまかと出番を

ひとめぼれの絶景、プローチダ島を想う〜とろとろブラータのカプレーゼ

今日は何の日、フッフー これを口ずさめる方は、今の時代あまりいないのかな… と想像しつつ、今日も思いッきりいってみよう。 さてここ数日、毎日のように「今日は何の日?」機能が私に迫ってくる。 IphoneのPhotosアプリも、Google Photosも、各種SNSのお知らせも、夏休みの楽しくうつくしく美味しい思い出写真ばかりをあげてくるのだ。 くやしいくらい充実していた、ここ数年の夏休みの思い出。 バルセロナのマテ貝、トルティージャ、天才ガウディの作品たち サントロ

涼を、あじわう〜トマトと桃の冷製カッペリーニ、きらきらジュレとともに

冒頭から「きらきらジュレ」なんて、柄にもない単語を使ってしまった。 正直、ちょっと恥ずかしい。 振り返れば、おそらく一度も「きらきら」とか「キャピキャピ」とかそういう単語が当てはまらない感じの私の人生。 そういえば、新入社員のとき。 姉御的先輩に、「あんた、年ごまかしてるでしょう?32歳くらいに思える」なんて言われたものだ。 その調子で精神年齢を重ねたら、既に還暦くらいに到達していそうだけど。 そんなわけで、きらきらジュレは自分で命名しておきながら正直ちょっと居心地が

圧倒的に映えないのは、郷土料理の宿命なのか〜フラムクッシュ、またの名をタルト・フランベ

パリを離れてOtto氏の故郷、フランスは北部、ノール地方で過ごすお盆期間。 何もしていないのに謎の疲れがどっと出て、クリエイティブなことができなかったここ数日。数時間前、まどろみの中かろうじて書いた赤身肉の記事がその限界を物語っている。 そんなお疲れモードではあるが、夜風が気持ちよくなってきた頃、ふと、むくむくと元気が湧いてきた。こんなときこそ、しばらくおやすみしていた創作活動にとりかかることにしよう。 ということで、今日は、最終日にしてようやくその地方の郷土料理をつく

生きる活力が欲しいときに見る用の永久保存版のイメージ〜フランス式BBQの骨付き肉

肉派か魚派かと問われれば、そこは三陸生まれ。魚と答えるのだけど、赤身肉は別。 大好きだったカルビの油はほとんど受け付けなくなってしまったが、血も滴るきれいな色の赤身肉の、焼き加減抜群なお姿からは、生きるための活力を得られる。 何がいいたいかというと、今日はまともに文章をかける気力がない。昨日いただいた御馳走を思い出し反芻しながら生きる活力を得て、愛犬とともにまどろみに入ろうと思うZzz ぼーんと炭を投入して、かなりゴーカイなBBQ ちなみにムッシューOtto氏は、ウェ

「具が大きい」〜3色ズッキーニといろいろ野菜のキッシュ風トゥルト

実は今、私は愛犬とOtto氏とともに先週末からパリを離れて、1ヶ月ぶりにOtto氏の故郷、フランスの北部はノール地方にきている。 本来なら8月のお盆期間は、日本に帰るかベトナムか・・・のはずだった。 けれど、今の状況での犬連れ日本帰国は限りなくリスクでしかないので、諦めた。 ここ数年の夏休み、イタリアの島々〜スペイン〜南仏〜マルタ〜フランス大西洋岸〜信州の輝かしい思い出を、facebookの今日は何の日?的なもので思い返しては、どっぷり感傷に浸る日々を送っている。 ここ

フランス家庭料理のド定番〜ブランネージュのふわふわキッシュロレーヌ

昨日投稿した、想像上のエスニック料理、ガパオライス風の豚そぼろバジルライス。 文字数にすると3500字くらいなのだけど、実は、書き上げた下書きが一度半分以上ふっとんでしまった。 あああああ・・・これはこの世の終わりだ。完全に、戦意喪失。 これで連続も終わりかな…と諦めかけたそのとき、天から聞ゆる仏の声。 「書くことをやめてしまったらそこで試合終了だよ」 ・・・。 ・・・・・・。 保存をこまめにしなかった自分を呪いながら、くやしさをバネに爆速で再度書き上げたのだ。

週末のはじまりは、1リットルのビールとともに〜ズッキーニと生ハムの週末アペロール

発端は、土曜の朝のOtto氏の発言。 「今後土曜日は、chefと交渉した結果、午後イチで仕事終われることになったから」と。 言ってることがよくわからないので思わず聞き返したら、多分夏のみの期間限定らしいけど、土曜日は14時くらいには帰ってくるらしい。さすがハードネゴシエーター。 ちなみに我がOtto氏の定休日は毎週日・月曜日。 それに加え、フランス労働法で定められた年間5週間の有給休暇プラスRTTという時間調整休暇が入る。それらの休暇を、フランス人のプライドにかけてって