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日本一周 北関東編

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日本一細かい北関東旅行の記録。
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記事一覧

【日本一周 北関東編1】そうだ 茨城、行こう。

・まえがき  今回の北関東編はスケジュールの都合により、1度に北関東すべてを回るのではなく、茨城編、群馬・栃木編と2回に分けて訪れた。  それでは、茨城編からどうぞ! ・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・旅立ちの朝に  筆者:明石  8時の貸し出しに合わせてレンタカー屋を訪れたのだが、予約に関して店側と齟齬があったらしく、それを修正するためにえらい時間がかかった。  その間に眼鏡を忘れたことに気づいた僕は、いま家にとりに行って戻ってこられるか、それとも手続きが

【日本一周 北関東編2】 茨城の秘境!袋田の滝

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・三名瀑をすんなり制覇  筆者:明石 *三名瀑とは  日本の代表的な滝である袋田の滝(茨城)、華厳の滝(栃木)、那智の滝(和歌山)を合わせて日本三名瀑という。  袋田の滝は観光地とあって、例の如くおじさんおばさんが車道に飛び出しながら、派手な団扇を片手に駐車場の呼び込みをしていた。  彼らに従って駐車するのはなんだか負けた気がしてしまうから(高いことも多いし)、つきあたりのロータリーで引き返し、少し歩くけど安い駐車場に停めた。雲

【日本一周 北関東編3】 偕楽園に溺れたかった、、

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・旅行者のポテンシャルが試される庭園  筆者:明石  袋田の滝は茨城県と言いつつも福島県のほど近くにあるため、つくば方面へ戻ってくるにはかなり時間がかかった。  宮島が戯れに調べた心霊スポットに行くか行かないかで議論したり、再度しりとり合戦にあけくれたりしながら道中をやり過ごした。日も暮れて人々の帰巣本能が刺激される頃になって、ようやく偕楽園に辿りついた。  日本三大庭園の名を背負うわりに、最寄り駅は西武秩父線の秘境駅みたいにこ

【日本一周 北関東編4】 旅先でチェーンへ行く自由

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・食べ放題っていいよね!  筆者:明石  尾道のひやっとする運転への宮島の無遠慮な苦言で、30%くらい空気が悪くなったところでしゃぶ葉に到着した。となりのイタリアンレストランの閑散具合には常軌を逸したものがあったが、しゃぶ葉の繁盛っぷりを見て納得した。客が完全にこちらへ流れている。  待ち時間も40分と空腹のスパイスの効能が臨界点を越えるには充分なものであった。5月の夜は思いの外寒く、店先で過ごした時間は体感としては1時間を超えて

【日本一周 北関東編5】 旅費節約と岡本太郎

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・アパ社長カレーはいつももらえるわけじゃない  筆者:明石  となりのスーパー・カスミで晩酌セットを吟味してから、アパホテルの近くの駐車場に車を停めた。後ろのトランクから荷物を取り出していると、闇をつんざくような尾道の悲鳴が!  駆け寄ってみると、晩酌用に買った缶チューハイを地面に落とし、その衝撃でお酒が溢れ出していた。袋から漏れるアルコールを必死に飲む尾道。  その姿は哀愁とユーモアをまとい、場末の駐車場にメランコリーの滴を垂

【日本一周 北関東編6】 植物園は熱帯にかぎる

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・熱帯植物の誘惑  筆者:明石  上野の国立科学博物館が有する筑波実験植物園は、キャンパスメンバーズの存在と一緒に「ここも無料で行けるんだ」と知って以来気になっていた。 *キャンパスメンバーズとは  大学が国等にお金を納めることにより、生徒が一部の国立博物館の常設展等を無料で観覧できる仕組みのこと。  国の運営する植物園と聞いて、どんな素晴らしいものがあるのだろうと期待して入園したが、屋外で育てられている植物は関東の気候だけあっ

【日本一周 北関東編7】 JAXA潜入レポ

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・夢が生きている場所  筆者:明石  入り口がわからないままぐるぐるあたりを彷徨い、やっとのことでJAXAに入り込む。この時点で予約時間は10分ほど過ぎていて、でもそこまで気にしないで入場受付へ進むと警備員のおじさんに「あと少ししかないよ!」とせき立てられた。  どうやら見学時間は30分厳守のようで、すでに10分を消化してしまった僕たちには20分しか残されていないらしい。  あ、やばいな。おじさんの焦りが感染したように今更になって

【日本一周 北関東編8】 霞ヶ浦で旅愁にひたる

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・水辺へ行くたびに釣り道具があればと考えてしまうのです  筆者:明石  なんやかんや時間が余ったから、日本三大湖に数えられる霞ヶ浦をじかに見ようと歩崎公園へやってきた。  湖に突きでた緩やかな岬の突端にある公園のため、車から降りると見渡す限り霞ヶ浦であった。水平線が霞むほどの広さである。  これだけ広くて同じ関東地方で近い割には、湖としての認知度は低い気がする、なんて言ったら茨城県民に怒られるだろうか。霞ヶ“浦”という名前のせい

【日本一周 北関東編9】 自分史上最高の和食屋さん

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・推せる和食処 九助のPR  筆者:明石  元は霞ヶ浦周辺のレストランを探していたが適当な店がなく、するとコスパが良くてうまい店はどこだという話で「九助」が挙げられ、そういえば尾道は行ったことがないんだなぁ。だったら紹介も兼ねて行きますか、というノリで下道を延々と進み、はるか埼玉まで帰ってきた。  「和食処 九助」というのが正式名称であり、高校生の時分に演劇部の先輩と電車で一緒になったとき、800円で美味しい穴子天重が食べられる店と

【日本一周 北関東編10】 そうだ 群馬・栃木、行こう。

・まえがき  今回の北関東編はスケジュールの都合により、1度に北関東すべてを回るのではなく、茨城編、群馬・栃木編と2回に分けて訪れた。  それでは、群馬・栃木編をどうぞ! ・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・釧路寝坊ス  筆者:明石  8時のレンタカーの貸し出しに合わせて、7時50分に最寄り駅の改札前集合にしたのだが、釧路が来ない。  LINEしても既読がつかない。  電話しても応答はない。  これはもしかすると、もしかするぞ。僕たちはとりあえずレンタカー

【日本一周 北関東編11】 富岡製糸場で生死を思う

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・絹100%の服の意味  筆者:明石  富岡製糸場へと続く道沿い、木枠のガラス戸の古い八百屋で驚きの値札を目にした。  山盛り5キロ入った新玉の網袋がひとつ500円。  安すぎる、、、。  観光地に限ってこういうのがあるんだよなぁ。でも、持って帰るの大変だし、諦め、、、ん?  レンタカーは地元で返すし、いけなくもないのか?  富岡製糸場を観光した帰りに、大量に新玉の入った袋を携えて車へ戻ったのは言うまでもない。  少し話が

【日本一周 北関東編12】 尾道の破局と世界遺産

・メンバー 明石、尾道、釧路、宮島 ・嘆きの車内 to 富岡  筆者:明石  富岡製糸場に向かう車内は、私の嘆きで満ち満ちていた。というのも、この旅行のつい1週間前に彼女と別れてしまったのだ。  この2週間、人生でも1、2を争うほどの傷心に陥っていたので、個人的には最高のタイミングで旅行が来てくれた。「なんで別れに至ってしまったのだろう…」とかを一人で考えていると気が滅入るし、なにより、そんなことでクヨクヨする自分が嫌になってくる。  早くこんな状態から脱却すべく、