【日本一周 北関東編4】 旅先でチェーンへ行く自由
・メンバー
明石、尾道、釧路、宮島
・食べ放題っていいよね! 筆者:明石
尾道のひやっとする運転への宮島の無遠慮な苦言で、30%くらい空気が悪くなったところでしゃぶ葉に到着した。となりのイタリアンレストランの閑散具合には常軌を逸したものがあったが、しゃぶ葉の繁盛っぷりを見て納得した。客が完全にこちらへ流れている。
待ち時間も40分と空腹のスパイスの効能が臨界点を越えるには充分なものであった。5月の夜は思いの外寒く、店先で過ごした時間は体感としては1時間を超えていた。
それでいて席に通されたときには40分しか経っていないと、「八十日間世界一周」的幸か、明けない夜的な不幸か本当に分からなくなる。分からないものは置いておいて肉を喰らう。
1年前に釧路と宮島と3人で地元のしゃぶ葉に行ったときには80皿食べたため、今回は4人で100皿の大台に乗れるのでは?という話題が中盤になって現れた。
しかし、その頃には満腹中枢は程よく刺激され、その目標にあっては外道となる寿司も幾分かお腹に入れてしまっていた。
腹八分の黄金率を打破しての挑戦となると、達成感にたいして失うものが大きすぎる。賢明な我々は100皿の夢を打ち捨て、デザートのワッフルへと移行した。
追記
そもそも、旅行中にチェーン店たるしゃぶ葉に足を運ぶという考えに至ったのには訳がある。
旅行前に訪れたガストにて、バイトしていた同級生がすかいらーくの飲食店で使える25%OFFクーポンを譲渡してくれたのだ。今回はその恩恵に預かり、休日のディナーという経済的に人を選ぶ時間帯に1,800円で食べることができた。
Special Thanks 旧友.
・肉を喰らう若人 筆者:尾道
明石が、ガストで働く友人からすかいらーくグループのクーポンを貰ったとのことで、今夜の夕食はしゃぶ葉つくば店になった。旅程を立てる段階で、しゃぶ葉のどの店舗に行こうかまで決めていたのはなかなかだと思う。
到着したのは、丁度夕飯時。週末であることも相まって、席に案内されるまでに40分ほど待つことになった。
こんなに待つとなれば、普段だったら、私か宮島あたりが痺れを切らして、「別のところ行こう」とか言い出すはずだが、25%オフの恩恵が受けられると知っているので、店先に4人身を寄せて、おとなしく待った。この時間を使って大学の英作文の課題を片付けた。
明石、釧路、宮島は、以前しゃぶ葉の食べ放題で、肉を何皿食べれるかチャレンジをしていて、結果は80枚だったらしい。今回は4人プレイだから1100枚を目標に食べ放題に臨んだ。
最初の肉が到着するまでの間に取ってきたアイスが、課題を終えヘトヘトになった頭に沁みる。
他の3人はこれから腹がちぎれるほど肉を喰らうというのに、のんきに寿司まで取ってきた。が、味のほうは酷かったみたい。イカのまずさを訴える明石や、美味しくないとぼやきながら寿司を口に運ぶ釧路&宮島を尻目に、小食な私は臨戦態勢へと気持ちを持っていった。
肉第1号、着弾。
満腹に気づくとその時点で詰んでしまうので、黙々と淡々と粛々と食べ進める。何枚か食べ終えるころには、「私が皿を持ち上げ、明石が肉をガサっと救い上げて鍋にぶっこむ」というフローが自ずと形成され、オートマチックに枚数を重ねていった。
50枚くらいまでは難なく到達したが、このあたりで寿司を欲張った宮島が胃袋の限界を訴え始めた。その後も、時に仲間を鼓舞し、時に肉を押し付け、時に戦犯を探し、限界まで駆け抜けた。
結果は88枚。肉以外に目がくらんだ結果、中途半端な枚数に終わったが、「末広がりだし…」と明石がそれっぽいまとめをしてくれたので、悔しさなんか微塵も感じずに退店した。