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記事一覧
なんなる24🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第⓫回の所感🇮🇹 私の登りたい山
第10回の所感はこちら。
イタリアと日本は、違う山を登っている。「医療と福祉と教育の連携」という視点から、このレポートを読み解く。
イタリアに残されている特別学校は、そのほとんどが小規模の学校であり、それに加えて医療施設やリハビリセンターが併設されているケースが多いとのこと。そして、様々なセラピー(言語療法士や理学療法士など)や心理士が教育の場に入っていること。服薬の補助をはじめとする医行為は
なんなる21🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❿回の所感🇮🇹羽根と少年
第9回の所感はこちら。
大内氏の今回のイタリアからのレポートでは、フランチェスコ・カヴァッツァ盲人施設(Istituto dei ciechi Francesco Cavazza)に通う少年Cさんのエピソードで、昔、私が大学生のときに会った少年との思い出を呼び起さずにはいられなかった。私が出会ったあの少年も「聡明で笑みが絶えることのない明朗快活な少年」だったから。
ある夏の全国盲ろう者大会にて
なんなる20🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❾回の所感🇮🇹重なる想い
第8回の所感はこちら。
私の稀有な体験と、フルインクルーシブ教育のイタリアが重なってくる昔の古傷。「耳が聞こえない子は聾学校へ」と大人がいうことを素直に信じたばかりに、分離された閉鎖的な環境で味わった悔しさは、未だ古傷として残っている。
そんな聾学校時代のお友だちとは卒業してから会うことはめっきりなくなったが、思い出すたび懐かしい気持ちになる。分離された閉鎖的な環境で「耳の聞こえない子たち」とひ
なんなる19🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❽回の所感🇮🇹 友達と友達の関係をつなぐために
第7回の所感はこちら。
「イタリアの『学校群』制度」を知って大内氏のレポートを読むと、フルインクルーシブ教育のイタリアは、子どもたちを地域単位で包摂していることがとてもよく伝わってくる。
日本はどうだろう。
日本の学校教育に関わる様々な法律や規則は、明治維新以降、誰もが平等に教育を受けられるように先人たちが工夫し努力されてきた証でもある。
2024年の今。
次の時代に向けて、法律や規則の中身
なんなる17🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❼回の所感🇮🇹 地域社会の中で包摂するとは
第6回の所感はこちら。
2022年11月23日に行われた『オンライン・セミナー「イタリアのフルインクルーシブ教育の現状と課題」イタリア国立カリアリ大学教授アントネッロ・ムーラ氏をお招きして』の様子はyoutubeで視聴できる。こちらの動画には、大内進先生も登壇されている。視覚障がいの方のための「触る教材」は重度重複障がいのある子どもたちにとっても大変良い教材でもあるので、美術館の作品に触ってもい
なんなる16🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❻回の所感🇮🇹これがありふれた日常
第5回の所感はこちら。
きょうだいの立場でもある私は、「(障がいのある)Mとは、もうかれこれ20年以上の付き合いなんだ。これはボランティアじゃなくて人間同士の付き合いなんだ。」と言ってくれる人がいることに驚いた。日本で、家族以外に「もうかれこれ20年以上の付き合いなんだ。」と言ってくれる人はいるのだろうか…と考え込んでしまった。
少数派(ここでは、イタリアのサマーキャンプに参加した日本人ゲスト
なんなる15🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❺回の所感🇮🇹学校と家庭と地域社会のつながり
第4回の所感はこちら。
陽気な国イタリアの長い夏休み!まず、文化の違いに驚く。イタリアの子どもたちは、夏休みが約3か月もあるのだ。イタリア人は個性的で陽気な国民性で、日本人はまじめな国民性だとよく言われるが、思わず納得する。
このように、「Centro Estivo(サマーセンター)」は様々な団体によって運営されている。大内氏は「そのなかの代表的な機関」として「Cooperativa soci
なんなる13🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❹回の所感🇮🇹 一緒に学び成長する
第3回の所感はこちら。
幼少のころの、とある記憶今回の記事を読んでて、私の幼少のころの、とある記憶を呼び覚まされずにはすまなかった。
それは近所の友だちとたくさん遊んだ、懐かしい思い出。
3歳直前に聞こえなくなった私は「聞こえない子は聾学校へ」と言われるがままに聾学校に通い始めたが、放課後やお休みの日はいつも近所の友だちと遊んでいた。
田んぼのどぶに落ちちゃったり、ありんこを追いかけたり、原っぱ
なんなる10🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❸回の所感🇮🇹社会の映し鏡
第2回の所感はこちら。
私はイタリア語はわからない。
しかし、大内先生のレポートによって、世界最古の大学でもあるボローニャ大学に集う学生さんたちの生き生きとした日常に私も混じり、一緒に「支援教師」養成の集中講座(計2日)を受けているような気分にだんだんなってゆく。
担当教授のアリーチェ・イモラ先生の経歴を調べてみたら、とてもお綺麗な方で、思わずうっとりと写真に見入ってしまった。
1日目はイタリ
なんなる09🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❷回の所感🇮🇹3つの推しポイント
第1回の所感はこちら
推しポイント①
存在の認識〜共に生きるを学ぶ〜
「学校では、子どもたちが、お互いの存在を認識しあい、それぞれの間で関係性を築きながら、共に生きることを学ぶことが、もっとも大切である」
イタリア・リミニのイタリア-スイス教育学園の学園長さんはそう語られたそうだ。
自分の稀有な経験(古傷)を振り返りながら、「うんうん」「そうそう」と力強くうなずく。
私はたまたまお友達の
なんなる08🇮🇹伊・ボローニャ滞在記第❶回の所感🇮🇹制度の外側へ
イタリア映画「むかしMattoの町があった」「人生ここにあり!」を鑑賞したのは10年くらい前だろうか。前頭葉損傷後遺症のため在宅生活を送る兄に関わってくれている支援者らが有志で上映会のチラシを配っていて、それで観に行ったことは覚えてる。映画をとおして、バザーリア法により精神病院が廃止されたことを知った。しかし、イタリアでは、この精神保健改革と同時期に、教育改革も行われていたことを知ったのは、不覚に
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