ある日突然、夫が適応障害になりました⑪～蚊取り線香～

夫の日記を紹介します。
適応障害になって苦しんでいる旦那さんだけでなく、家族がおられる方々にも、ぜひ読んでいただければ幸いです。

私は「蚊取り線香の匂い」が好きだ

蚊取り線香の匂いをかぐと、なぜか心が安らぐ

適応障害になってから、自分と向き合う時間ができたので、

自分が「なぜ、蚊取り線香の匂いが好きなのか」を考えてみた

蚊取り線香の匂いをかぐと、いつも幼い頃に過ごした祖父母の家を思い出す

夏になると、私は祖父母の家に１人で泊まりに行っていた

「よく来たね！」といつも笑顔で迎えてくれる祖父母

花火をしたり、スイカを食べたりと楽しいことをいっぱいしてくれた

家では、親から炭酸飲料を飲むことを禁止されていたが、
私が飲みたいというと、こっそり飲ませてくれた

あるがままの私を受け止めてくれる祖父母のことが大好きだった

祖父母は、「蚊にさされるといけないから」と
私のために、いつも蚊取り線香をつけてくれていた

楽しい思い出と共に、その匂いが私の記憶の中に刻まれていたのだ

私が蚊取り線香の匂いが好きなのは、大好きな祖父母との思い出があるからだということが分かった

祖父母は既に他界し、今は会うことができない

仕事をしていた時は、毎日が忙しく、盆に墓参りに行くことさえも
なかなか難しかった

しかし、今年は必ず、大好きな祖父母の墓参りに行くと決めた

「いろいろあるけど、自分なりに生きているよ」と伝えようと思う