中1男子と5歳児のやる気を引き出す教育法
以前の投稿、子供のコツコツ習慣の作り方でも触れたが、やる気を作り出すものは内部から出る内発的動機づけと、外部から刺激を受けて出る外発的動機付けという2つのやる気があるという事だ。
内発的動機づけとは
内発的動機づけとは興味や好奇心など、本人が進んで取り組むような事柄に働くやる気だ。
勉強でこの内発的動機づけがある子供というのは、誰から言われたわけでもなく図鑑をずっと読んでいたりするようなイメージで良いのだと思う。
外発的動機づけとは
外発的動機付けとは外部からの刺激によって作り出されるやる気を指すようだ。例えば叱られない、報酬がもらえるなどは外発的動機付けとなるようだ。
勉強において考えれば、外発的動機付けで勉強をするとなると、例えば宿題をするのは「先生に怒られない為」、「学校で恥を書かない為」などをイメージすれば良いのだと思う。
子供のやる気を上手に引き出したければ外発的動機付けを増幅させていくことだ!
子供が能動的に取り組む事柄において親は苦労しない。例えば勉強好きな子供に勉強を強いる事を親はしないだろう。野球やサッカー、バレーやピアノなど、習い事で教わることに大きな喜びを感じ自ら自主練に取り組むような子供に対しては、親は子供を練習するように仕向ける努力をする必要はないだろう。親が苦労するのは子供が能動的に動いてくれない内容の事柄だ。
という事はだ、子供がもっとやる気を出してくれればと感じている事柄というのは子供にとっては自らやる気が働くような作業ではなく、外部からの刺激が働いてやっている事なのでは無いだろうか?
だとすれば、この外発的動機付けを増幅させてあげれば子供のやる気を上手に引き出せるということにはならないだろうか?
お小遣いを「稼がせる」という外発的動機づけの成功
昨年4月より我が家では子供にお小遣いを「稼がせる」という事を実験してきた。金融教育のサービスを作る上で取り組んできたことである。
このお小遣いを「稼いでもらう」為には、自宅内で子供がお小遣いを手に入れる作業タスクを設定する必要があるわけだが、ここで面白かったのはタスク設定が成功と失敗に分かれたことだ。
成功するタスクと失敗するタスク
失敗したタスク設定というのは子供が「お小遣いをもらってもやりたくない」と言ってしまうようなタスク設定を指すことが分かった。親が子供に「やらせたいこと」をリスト化したものともいえる。この失敗に陥ってしまうのは親が「お金が強いモチベーションとなる」と考え、「お金をあげればなんでもやる」と考えてしまっている場合だ。理屈的に考えればお金は刺激であり報酬であるため外発的動機付けとなることには間違いない。ただし、その報酬自体が行動を生み出すだけのやる気を生み出すものでなければならないのである。
次に、成功するタスクとは次のようなものであることも傾向的に分かってきた。成功するタスクとは「やらなければならないこと、でも能動的にやろうとしないこと」をタスク化した例だ。例えば、我が家の場合、長男に対しては学校の宿題の他、スマイルゼミをやるという事をタスク化した。そして最近はスマイルゼミに加え、暗記もタスク化している。さらには学校から帰宅したら、片付け、明日の用意、そして水筒を洗うという作業もタスク化しお小遣いが稼げるようになっている。そして5歳児の娘に関して言えば、朝起きたら時間内に「ご飯を食べる、着替える、歯を磨く(親が)」とお風呂から出たら5分以内にパジャマを着る」という事がタスク化されている。
我が家の子供たちはタスク化されるまでは「ほんとうにほんとうに」動かなかった。長男は勉強はせず、水筒を自分で洗うなんて考えられるような子供では無かった。また娘に関しては時間ギリギリまでご飯をだらだら食べ、結果出たい時間を過ぎて慌ただしく家を出る毎日だった。お風呂から上がってもまったく着替えをせず、体が冷えるころにパジャマを着ることの毎日だった。
しかしタスク化がうまく機能し、「外発的動機付け」が得られやる気が増幅したことにより、行動が伴うようになったのである。
また我々の調査に協力してくれたモニターさん家族の中3の長男は朝ご飯を食べてくれず、成長期の息子の食生活を気にするお母さんは何とか朝食を食べてもらいたいと願っていた。
そんな彼に朝ご飯を食べることをタスク化したところ、全く朝食を食べなかった中3男子が週3回くらいは朝食を食べるようになったということだ。
子供のやる気を引き出すコツは「外発的動機付け」を上手に働かせることだ
子供のやる気を引き出す為には家庭内で上手に子供のやる気を増幅させる「外発的動機付け」を探してあげることから始めればよいのではないだろうか?
色々なサイトで子供のやる気を引き出す方法は「頑張りを認めてあげる」という事であると書かれているが、タスク化しお小遣いを稼がせるという事はこのことの大いに関係している。
すなわち親が子供の頑張りを管理することがタスク化することになる為、子供が取り組むことに必然と目が言っている状態になる。さらにタスクが完了したら親は当然子供が取り組んだことを確認し、お小遣いを与えることになり「子供の頑張りを認めた上で更に報酬を与える」格好になる。
こう考えれば、タスク化しお小遣いを稼がせるという事が外発的動機付けとして子供のやる気を増幅することになるのは当然と言えば当然のことになるのだと思う。
家庭で取り組む金融教育の「稼ぐ」体験が子供のやる気を増幅させる
我が家の場合、子供のやる気を作り出すとか、やる気を増幅させるとか、そういう事に取り組むために金融教育に着手したわけではなかった。我が家の動機は純粋に私の会社の新しいサービスの開発における調査であり、海外のサービスを日本に取り入れることが出来るかどうかという実験であった。
しかし金融教育によって子供が成長することや、中1男子でも金融商品に興味を持ち始めるなど、手に入れた成果はたくさんあった。
その一つがやる気を増幅させるということになっている。
子供のやる気は親が根拠となっているやる気は多い。子育てに関する情報において「褒めて伸ばす」などは親がやる気を作り出している証拠だと思う。
金融教育のおまけで手に入れることになった子供のやる気スイッチだが、当面子供を尊重しつつ、外発的動機付けを家庭内で上手に働かせていくことが出来ればと思っている。
また、この投稿を読んでいるご家庭で我が家の体験が参考になるのであればそれほど嬉しいことはない。
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