すぐに使える料理の豆知識 #実は面白い【旨味成分のお話】
お世話になっております。食×ITの複合作家・内田です。今回語りたいのは、旨味成分のお話です。
こういう話って一見難しそうに思えますが、身近な物に置き換えて考えてみると、そんなに難しくありませんし、結構面白い話なんです。このお話は実際に料理を作るときに試してみると面白いので、ぜひ読んでみてください!
味を感じる成分
まずこちら、既にご存じの方も多いかもしれませんが、人間は以下5つの味覚を感じる事ができます。
味覚は成分によって感じ方が変わります。例えば果物にふくまれる「果糖」という成分を食べた場合は、舌が「甘い」と感じるわけです。
三種類の旨味成分
味覚の1つ「旨味」を感じるのは、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸という三種類の成分で、この成分は以下の食材に含まれています。
グルタミン酸、主に昆布、野菜、発行食品などに含まれていて、味の素など旨味調味料の主成分は大体グルタミン酸です。
イノシン酸、主に海産物や肉類など、海産物の中でも、とくにマグロ節、カツオ節、煮干しは、イノシン酸がたくさん含まれています。
グアニル酸、生の椎茸には、グアニル酸は含まれていませんが、干し椎茸にすると成分がグアニル酸になるだけではなく、もともと含んでいた「グルタミン酸」も増加するそうです。
干し椎茸の方が生よりも旨味があるなんて、実に面白い🤔
旨味成分の相乗効果
そして旨味成分の面白いポイントは、異なる旨味成分を掛け合わせると、相乗効果により、約8倍近く旨味が増加するという事😮
掛け合わせて倍率があがるなんて、まるで何かの必殺技みたいですね!
例えば、昆布とカツオ節を合わせて、出汁を作る技が和食にはあるのですが、これはグルタミン酸を含む昆布と、イノシン酸を含むカツオ節の旨味成分を掛け合わせて、美味しくする技なんです。
旨味成分を掛け合わせた料理
和食以外の料理でも、以下のようにイノシン酸とグルタミン酸を組み合わせたものが多かったりします。
この辺の料理って、なんとなく後引く美味しさがありますよね。そのように感じるのは、もしかしたら掛け合わせた旨味の力かもしれません。
手軽にできる掛け合わせ
ここまで旨味成分の相乗効果についてお話させていただきましたが、ホントに相乗効果がでるのか、ちょっと試してみたくないですか?
こんなときは、味の素と鰹節の使い切りパックを使う方法がおすすめです。※味の素がグルタミン酸で、鰹節がイノシン酸です。
以前、以下の記事を書いたのですが、この方法は料理研究家のリュウジさんが、よく使っているやり方で、色々な料理に応用が効くので、私もよく使わせてもらっています。
例えば3~4人前のみそ汁、2合分の炊き込みご飯になどに、出汁の代わりに「味の素8振り」と「かつおぶしの少量パック」をレンジで温めて、手ですりつぶしたものを入れれば、いつもとは違う旨味成分の効果を感じる事ができると思います。
※詳細はこちらの記事を読んでみてください🙋♂️
最後に
最後に余談なのですが、海外での食生活が続いたとき、日本食が恋しくなるなんて話を聞いた事ありませんでしょうか?
もしかしたら、これって、日本食でよく使われている出汁による「旨味成分」を体が欲しているのでは?・・なんて仮説を私は妄想してます🤔
最近では海外でも「干し椎茸」の旨味が認知されはじめていて、すごく売れてるんだとか。
旨味を意識して、味付け、隠し味などに応用できると、さらに料理が楽しくなると思いますし、覚えておくときっとどこかで役に立つと思います🙋♂️
以上、お料理の豆知識でした!
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