【一次切り分けの流れ】サポートでなぜこれが重要なのかを解説!
今回のお話はテクニカルサポートの基本中の基本である一時切り分けのお話です。まず一次切り分けとは何かといいますと。
例えば、お問い合わせのパターンで多いのが「〇〇が出来ない。どうすればいいんだ、できない理由を教えろ」みたいに、できない事実だけを投げてくるときが結構あるんです。
しかし、例えどんなに詳しい人でも、出来ない事実だけ、突然突き付けられても解決策が解りません。
解決するには、最低限、以下の状況や背景を把握しないと、解決策を提案できないのです。
・何をやろうとしていて出来ないのか?
・なぜ出来ないという結論に至ったのか?
・どんな操作をしていて問題がでたのか?
これを解消するための方法が「一次切り分け」と「ヒアリング」
一次切り分けは、調査を進めるための最初の分岐点として、以下を明確にするための絞り込みです。
・「システム」によるエラーなのか?
・勘違いや操作ミスによる「人」の問題なのか?
まずお客様側で起きているのはシステムなのか?人なのか?これを明確にします。
一番最初、ここが明確になっていないと、調べるポイントがとっ散らかってしまうので、混乱が起きたり、遠回りをして調査に時間がかかったりしてしまうのです。
また、例えお客様が「不具合だ!すぐ直せ!」みたいに怒っていたとしても、勢いに負け一緒になって「システム」の問題だと思い込まない事も、とても大事。
これは私の経験ですが、うまくいかなければ、不具合だと思い込んでしまうお客様は非常に多く、実際にヒアリングをしてみると、お問い合わせの大半は、操作ミスや、認識違いである事が多かったりします。
なので、人とシステムのどちらに問題があるかを切り分けるため、以下の状況をイメージします。
・何かできなくて困っているか?
・どのような状態を問題と言ってるのか?
・どんな操作をしてみて起きたのか?
・どんな事を試してみたのか?(やってたら)
情報が足りなくて上記が見えない場合は、ヒアリングも行います。
そして、ユーザーがどんな操作をしてできないと言ってるのか?自分の検証環境で再現するかを確認します。
そしてヒアリングした結果と、検証環境の再現性をみて、以下のようにお客様の状況を割り出すと、問題のポイントがどこかが解ります。
・そもそも出来ない仕様である(人の認識違い)
・間違った操作方法をしている(人の認識違い)
・設定が間違っている(人の認識違い)
・できる筈の事ができない(システムの障害)
・別PCでは問題が再現しない(PC環境の問題)
実は「再現テスト」はサポートでは、かなり重要なポイント!
うまくサポートが運用できてないチームは、これをまったくやれてない事が多かったりします。
これが出来ていないと、何も考えずユーザーの言う事だけを鵜呑みにし、来た文章をそのまま開発チームに投げるだけの仕事になっていきます。
こうなってくると、状況に認識齟齬が生まれ、サポート担当がお客と開発の板挟みにあったりなど、徐々に混乱や対立が増えてくるのです。
一昔前のサポートはSESや派遣で、形式的に人を配置するだけの目的で、無茶振りで集められました。そして右も左も解らずチャレンジして、よくこんな状況におちいってるチームをたくさんみました。
今は世の中のサービスが、サブスクリプション化してきた影響もあり、気に入らなければユーザーがすぐ解約できます。そのためサポートを手薄に出来ない現状もあるので、この辺もだいぶ変わって来たようです!
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