責任分界点の宣言と共通認識はトラブルを減らす特効薬
業界によってはこれが徹底されているので人によっては「何当たり前の事言ってんすかww」と思われるかもしれません!
いやでも、ホントにその通りなんです。これは本来当たり前だと思わなければいけないのですが、IT業界ではここを曖昧にしたまま、案件を進めるベンダーさんって、実はいまでも結構多いのです。
IT業界で働いている方!心当たりがあったりしませんか?
責任分界点とは「作業範囲」みたいなもので、要はどこまでがサポート範囲なのか・・という部分。
IT業界では、ここが曖昧なまま進んでしまう事がとても多くて、10年以上前はホントにここがグレーになるのは当たり前でしたし、今でも曖昧なまま進める企業はたくさんあります。
顧客と共通認識がとれていない・・というのは百歩譲ってまだいいとしても、同じ会社内でも作業範囲が明確になってないなんてのも、普通にあるんです・・。
では、例えばどんな感じなのか?解りやすいように極端な例で説明します。
あなたはブラウザ経由で見れるアプリケーションを利用しているとします。でも正常に利用できなくなりました。原因を調べたらこんな理由でした。
・顧客の環境のネットワークが混雑している
・IEなどメーカーもサポートを終了しているブラウザを使用
・PCやOSが一般よりも古いものを利用している
何とか正常になるように対応しろよ!御社のアプリだろ!と言われました。でも、これ提供しているベンダー側で治せる問題でしょうか?
利用環境にそもそも問題がある場合、アプリケーションを提供するベンダー側にはどうする事もできません。
こういう事があるので、顧客に何をどこまで責任をもってサポートできるかを先に線引きして、決めておくことが必要になるんです。
ITの世界では、この線引きを「責任分界点」と呼んでいます。
例えば今回の場合、このように責任分解点をあらかじめ定義して、導入前に顧客と認識合わせをしておくんです。
・アプリケーションの問題←サービス範囲内です
・PC・ブラウザの問題 ←お客様の責任範疇です
今回の例の場合、よくあるやり方として「前提条件」を明記したサポートページを用意して、担当者にそのページを導入前に確認してもらうように促すのが一般的です。
よく炎上するプロジェクトやトラブルの多い会社は、ここをグレーなまま進める傾向があるように見受けられます。
え?そんなグレーなまま進めるなんて許されるの?なんて思うかもしれません。でも残念ながら、今だにそういう事をしている会社はまだ見かけますし、定義はしてるが、顧客と共通認識が取れていないケースもよく見かけます。
グレーなまま進む事が多く、それを問題と捉えない事が会社のカルチャーだったりすると、これがまた厄介なんです。
こういう会社だと、トラブルは当たり前で、1個ずつ対応していけばいいじゃん、とか、クレーム対応が得意な営業とかサポートチームに丸投げすればいいじゃん。で済ませてしまうので、毎回毎回トラブルが起きます。
グレーになっている部分は、案件が進めば進むほど、後戻りができなくなり大きなツケとなり帰ってきます。
顧客と共通認識を協議し、できるだけグレーを早いうちにたくさん潰しておくことがトラブルを減らすポイント!
自分の会社でもときには疑い、グレーに思える点はとにかく関係者にたくさん確認をしましょう。それが改善への道です!
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