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手前味噌のススメ

季節に寄り添ったご飯を提供する、プラントベースの"よりどころ"店主のyoriです。
自宅の1階で営業許可を取得して予約制のマクロビオティックランチを提供したり、手仕事のワークショップを行っています。


味噌作りを始めたきっかけ


6歳年上の姉が結婚し福井県に移り住み、麹を作って販売をしています。
私が結婚した年に、姉に頼んで味噌作りに必要な麹、大豆を送ってもらったのが、私の味噌作り、手仕事の始まりです。

姉が作る麹はモフモフしてパワフル

味噌作りで思ったこと

材料は、大豆、塩、麹の3つ。
簡単にいうと、大豆を洗って一昼夜水に浸けて戻し、やわからく煮る(もしくは蒸す)、潰して塩と混ぜた麹と合わせる。
春前に仕込んでその年の暮れまで熟成させる。
仕込んだ時は薄ベージュ色だった味噌の原型は、年末に開けた時には艶やかな黄金にも見える明るい茶色になっていて、味噌のいい香りが漂っていました。自然の力って素晴らしい!と感動した気持ちは今でも忘れられません。

手仕事の良さを感じる


我が家の味噌は1月、2月に仕込み、年末まで寝かせます。

市販品の場合、コストをなるべく抑えるため、速醸させているものも少なくありません。
速醸とはアルコール添加をして発酵を促し、管理温度を上げて熟成発酵を短期間で行うこと。
流通させることを考えて、火入れをしてそれ以上発酵が進まないように処理をしているものがほとんどです。

自然の力で熟成させ、酵母の力を死活させていない”手前味噌”は日本が誇る素晴らしい調味料の一つなんだなあと自分で作って実感しました。

味噌作りの失敗から学んだこと


一般的に麹の量が多いと甘い味噌に仕上がります。
一度麹の量を多くして仕込む味噌作りのワークショップに参加したことがありました。
確かに甘くて美味しい味噌に仕上がりましたが、常温で保存していて味噌が傷んでしまいました。
味噌が傷むことなんて今までなかったのでびっくりしましたが、嗜好性と保存性のバランスを取るということも重要だと知りました。
昔ながらの作り方には、それなりの理由があるということです。


味噌作りワークショップ

味噌作りに限らず、各種手仕事のワークショップを行っています。
教えるのは、作り方だけではありません。
効率を考えコストを抑えることで失われていった、昔ながらの作り方。
そこには変え難い価値があります。長く未来に残したい。その思いを伝えたいのです。

1人1キロ仕込む味噌作り






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