【小説】ベリーハッピー・バッドエンド
昨日の夕方、姉と映画を見に行った。
10年以上一緒に映画なんか見ていなかったけれど、「チケットあるから」と言われたら貧乏学生の私はついていかないわけがない。
最近話題の美男美女が主演を務める、ありふれたラブストーリー。
この手の物語は少し苦手だ。
誰もが自分の恋と重ねて観ていると思うと、いかに自分が「良い恋」をしていないかが浮き彫りになってしまう。
苦労の末に主人公たちが結ばれ、シアター内に祝福と安堵の空気が流れる中、きっと私だけが苦い顔をしていたと思う。
被害妄想なのかも