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言葉の宝箱 0497【きちんと三度の食事が与えられ、清潔で住みやすい住居があり、やりがいのある仕事に就くことができれば、そうそう人間の心は荒れない】

『ゼロデイ 警視庁公安第五課』福田和代(幻冬舎2015/3/25)


警視庁の犯罪情報管理システムが何者かに破壊され、
更に同一犯らしき人物から大手企業幹部達に脅迫状が届く。
姿見せぬ犯人に捜査が混乱する中、
公安部の寒川警部補は新米エリート刑事の丹野と組む。
自らの足と勘に頼る寒川の捜査方法に反発する丹野。
世代もキャリアも異なる二人が巨悪に挑む緊迫のミステリー。


・日本という国は、
富士山の山頂から放たれた紙ヒコーキのようなものだった。
風さえあれば、しばらくは浮いていられる。
なかなか地上に墜落しないので、
実はうまく飛んでいるんじゃないかと誰もが勘違いをする P11

・OSやソフトウェアの脆弱性が見つかった時、
それが広く公表される前に攻撃することを、ゼロデイ攻撃という P22

・今とは別の人生。
振り返れば、人生は「if」の連続だ(略)
別の人生を創造して楽しむのも、時には悪くないが不毛だ P33

・加害者は自分の行いを忘れることができる。
被害者は死んでも忘れられない P59

・若い奴が悪いんじゃない。
向こうの感性についていけない自分たちがいけないのだ P103

・取り返しがつくことと、つかないことが世の中にはあるからね P133

・きちんと三度の食事が与えられ、清潔で住みやすい住居があり、
やりがいのある仕事に就くことができれば、
そうそう人間の心は荒れない P146

・放ってとくと誰でも悪人になりがちなんだ。
生まれた時から犯罪傾向を持っていると言ってるわけじゃない。
人間は、ちょっとしたことで簡単に堕ちるって意味だ P147

・この世に溢れる理不尽を、力で乗り越える充実感。暴力の快感。
――さあ、来い P154

・人間は嘘をつく生き物 P254

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