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2024年7月の記事一覧

ストイックさ 2024/07/31

ストイックさ 2024/07/31

ワークショップの参加者に、実は養成所時代に同期だったんだよ、と声をかけられてびっくりした。終了後に詳しく話を聞いたが、一般コースだったらしく、まったく印象がなかった。当時は必死で視野が狭かったのかもしれないと、責められてもないのに言い訳をした。

コンビを組まないのかという話になって、同じ熱量がないと違いに難しいということを答えた。思えば、自分ばかりがストイックになって周囲から人が離れていくのに耐

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正直に 2024/07/30

正直に 2024/07/30

大喜利ワークショップ最終回。本番のリハーサルでトーナメント戦をやる。面白くない答えが浮かんでも正直に出すしかない。正直に出すしかない。

昨日のPholoshopyの講座のことが心の中で引っかかっていて、油断すると落ち込んでしまう。研究者の方は本気で哲学をやっているなか、生半可な気持ちで参加してしまってよいのか、逡巡してしまうようになった。けれどもこれまでの授業は楽しかったし、勉強にもなった。

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言葉の空気 2024/07/29

言葉の空気 2024/07/29

哲学は学問の世界で、言葉を厳密に使わなくてはいけない。私はあらすじを聞くだけで満足してしまって、実際に哲学的に言葉を解釈したり表現しようとするのは性に合っていない感じがする。私は「思う」とか「感じる」とか、曖昧な感覚を言葉に換えて載せているのだとわかる。

今日は職場にプロバイダの業者が来て、契約のあれこれについて説明を残していった。理解の追いつけない会話が、なぜか周囲ではつつがなく進んでいった。

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問題=思考の「場」 2024/07/28

問題=思考の「場」 2024/07/28

起きて少し勉強して、betcovor!!のフジロックを配信で観る。「翔け夜の匂い草」「狐」とアコギが続いて、続く「幽霊」からはスタンドマイクでボーカルに専念していた。曲中でアコギが床に投げ捨てられ、ごん、という音が鳴った。冷房の効いた部屋で爆音を浴びて、途中すごすぎて何度か笑った。betcovor!!のベストアクトだったという声も多かった。

吉祥寺に移動して、仕事場でPhiloshopyのレポー

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大陸 2024/07/27

大陸 2024/07/27

いつも行く安いマッサージ店が満枠で、別の店舗を探すことにした。古風な漢名の店が気になり、値段も手頃だったので予約を入れた。

エレベーターを上がると、中国人の男性にカタコトの日本語で「スリッパどうぞ」と案内された。丸っこい身体で、短髪が汗で光っている。冷たいお茶を出されて、飲むとトウモロコシの味がした。

大陸の接客は懐が大きい。器の大きさで客を受け入れるような態度には、隅々まで合理化と計算が行き

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質問と悩み 2024/07/26

質問と悩み 2024/07/26

今日は午前中から外部との打ち合わせがあって、半年以上ぶりに同僚と顔を合わせた。出社すると同僚は上司と馬鹿話で盛り上がっていて、性格悪いなと思いながら目を合わせずに耳を傾けていた。

上司が3時頃に帰ると同僚が話しかけてきて、敵意を示すのもなんだと思って話を合わせているうち、心のガードが下がってきてそのまま喋った。手持ちのカードをどこまで見せるか打算しながら喋るのは久しぶりだった。

夜は大喜利ワー

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入居 2024/07/25

入居 2024/07/25

今日は、待ちに待った事務所の入居日だった。7時起床、昨夜は体調が悪く早寝したので、今朝は早起きだった。9時半ごろ早稲田駅に降り立ち、時間を潰してからビルに向かった。

5階のドアを開けると、真新しいオフィスに事務机が島を作っていて、右奥に上司が座っていた。入居といっても大きな家具や荷物の運搬はなく、あれがあると嬉しいだの便利だの、喋るだけで手持ち無沙汰だった。

午後になり運送業者に手続きの問い合

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健康という不思議 2024/07/24

健康という不思議 2024/07/24

未成年者が飲酒しようが喫煙しようが、バンドマンが薬物を使用しようが、私には何の影響もない。というよりも、誰に何の迷惑もない。快も不快も彼らの体内で完結するだけで、社会には何の影響も与えない。

薬物が禁止されているという事実は考えてみれば不思議なもので、特定の具体的な被害者が在るわけではないにも関わらず、法律は薬物を禁止している。人は勝手に生まれて勝手に死ねばよいと思うが、さも自分自身のためである

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問題とは? 2024/07/23

問題とは? 2024/07/23

結局、振り回されながらも8時に帰宅して、Pholoshopyをリアタイした。暴力彼氏にいいようにされる都合のいい女のようだ。授業中に食べるスナック菓子はなぜこんなに旨いのか。

今日の範囲は「問題とは何か」というテーマだった。意味と指示という概念の対立を軸に、答えを先取りした影として「質問」としてではなく、複雑性をも包摂する思考の場としての「問題」という概念が検討されていた。

ナンセンスな「問題

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うわぁぁぁぁぁ 2024/07/22

うわぁぁぁぁぁ 2024/07/22

8時に間に合うように急いで帰ると、Philoshopyからメールが届いていて、授業が明日に延期になっていた。「うわぁぁぁぁぁ」と思わず叫んでしまった。

仕方がないのでエアコンの下で小一時間涼んで、台所に移動する。トマトを洗ってヘタを取り、カボチャはワタを取って一口大に切る。カレーの残った圧力鍋に投入して、水をコップ4杯分足して火にかける。5分ほどで蒸気が噴き出してきた。

テレビを点けるとアイド

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かき氷 2024/07/21

かき氷 2024/07/21

12時起床。夜中に寒さで目が覚め、寝直してもよく眠れなかった。恋人も寝苦しかったようで、朝食を食べたあとまた眠っていた。だらだらと過ごす。

16時を回って、ようやく外出する。南口の商店街を下りてアイスクリーム屋を目指すと、冷房故障により閉店だった。

仕方なく引き返して、越後鶴屋でかき氷を頼むことにする。休憩所があると貼紙があったので尋ねると、「案内します」と、住宅街の中にある従業員用の休憩室に

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自由とは 2024/07/20

自由とは 2024/07/20

未成年者が煙草を吸ったとして、人間には自由が備わっていて、本来ならば自分自身の身体や体調を自ら決定する権利がある。けれども実際は、そこには「健康」という口実で生権力が介入してくる。日本では未成年の喫煙は法的に禁止されており、国家によって未成年者が煙草を吸う権利は剥奪されている。それがあたかも本人のためであるかと偽装された形で。

朝郵便局の荷物を受け取り、屋外に出ると信じられない暑さだった。意識が

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免許返納してください(ただしその後は知りませんが) 2024/07/19

免許返納してください(ただしその後は知りませんが) 2024/07/19

タイムラインにドクター中松氏の近況が流れてきた。中松氏は私と同じ6月26日生なので、ちょうど65歳年長である。投稿では、車椅子に乗った中松氏が介護者に囲まれて、96歳にして免許証を更新した旨が報告されていた。案の定リプライには「免許返納してください」という声が並んでいて、ひとの尊厳に土足で踏み込むひとばかりだと悲しかった。

上司は私を引き留めようと躍起で、必要以上に社会人講座を受けるように薦めて

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なぜ働いていると本が読めなくなるのか 2024/07/18

なぜ働いていると本が読めなくなるのか 2024/07/18

三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読む。まず何より、紹介と引用が紙面のほとんどを占める文体に驚く。

信頼できる書き手である分余計に、同世代の三宅さんがここまで全方位に気を使わなければ意見を表明できない状況が、読んでて疲れる。

誰かが傷つかないように、当たり障りのない論旨が並べられ、仕事の手を緩めましょうという無難な結論に着地する。「読書とは?」「知識とは?」という森には決

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