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2024年2月の記事一覧

天才を殺す凡人 2024/02/29

天才を殺す凡人 2024/02/29

『天才を殺す凡人』というビジネス書を思い出した。概そ、才能のある天才の周りには人が集まり組織ができるが、だんだん組織が成熟していくと、天才が異物として邪魔になっていくという内容だった。

ZOCでまたハラスメント騒動が起きたようで、SNSがざわついていた。今日になってひとまずは収拾したようだが、またかという感じが否めない。グループ結成から6年が経ち、大森靖子がいないほうが安定するフェーズになったの

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駒 2024/02/28

駒 2024/02/28

フランスがウクライナへの派兵を検討しているというニュースが流れた。詳しく調べると大統領が口を滑らせただけだったようだが、国際社会では他国のために兵士が派遣されることもあるのかと思うと恐ろしかった。祖国への使命感で立ち上がった兵士でも、政治家にとっては駒のひとつに過ぎないのだろう。

私がよくする妄想のパターンのひとつに、もしも戦争が起きたら、というものがある。日本が戦争へと進んでいったら、私はどう

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許すこと 2024/02/27

許すこと 2024/02/27

東京15区の補欠選挙で、国民民主党から立候補予定だった候補者が、過去の違法行為の疑いで公認取消となった。その元候補者がSNSでゴネたためニュースに発展したものの、党はプライバシー保護を理由に詳細を明かさなかった。偉い判断だと思う。

その元候補者はまだ20代の女性で、これまで色々な苦労もなさったそうだ。選挙に出馬できなくなっても、人生は続く。なので、過去の罪は償って、潔く出直してきてほしい。

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ハック主義の虚しさ 2024/02/26

ハック主義の虚しさ 2024/02/26

昨日の続き。ハック主義的な思想について考えると、きまってテスト勉強というものにたどり着く。

テストのための勉強は虚しい。誰かの敷いたレールの上を強制的に競争させられる。良い点数を取ることに何の意味があるのだろう。それは競争であって勉強ではない。学生時代はそんなことをずっと思っていた。

社会に出れば、作問者はいないし、勝てばお金が貰える。勝てばモテるし良い生活もできる。けれども、突き詰めれば競争

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論破 2024/02/25

論破 2024/02/25

ライターの綿野恵太さんがAbema primeに出演していた。議題は「チート」「ハック」についてで、綿野さんはそれに詳しいジャーナリスト的な役割を任されていた。綿野さんが「チート」「ハック」に関する一般的な問題点を提示すると、隣に座るひろゆきが倍の速度で反論を始めた。

曰く、優秀な人間が考えだした妙案を、取り残された人々が「チートだ、ハックだ」と非難するが、学習もせず批判ばかりする人々のほうがよ

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専業画家にはなりたくない 2024/02/24

専業画家にはなりたくない 2024/02/24

千葉県民は京都府民に苦手意識があるという調査結果を目にしたことがあるが、私個人の実感としてもとてもよくわかる。地域差もあるだろうが千葉県民というのは根本的に漁師気質で、京都的な貴族文化とは真逆なのである。京都民は千葉県民など眼中になかろうが、千葉の京都への苦手意識が強い。

専業画家を目指す方法を勉強しようと書籍を買い求めたら、著者が京都出身だった。世にあるビジネス本がそうであるように、著者自身の

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バラエティの死 2024/02/23

バラエティの死 2024/02/23

昔テレビっ子だった私的には、昨今のテレビの凋落には目も当てられないものがあって、それは予算やコンプライアンス云々といった問題以前に、テレビが面白くなくなってしまったということに尽きる。楽しさを偽装するような時間が続く、嘘くさい番組ばかりになってしまった。

数少ないお笑い番組は、芸人の内輪ネタに終始するようになってしまって、いまのお笑い界が好きならば好きなのだろうけれど、社会一般に面白さを提示する

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コワーキングスペース 2024/02/22

コワーキングスペース 2024/02/22

毎日続く在宅勤務が窮屈だと上司に相談すると、外で仕事できる場所を探したほうがよいと薦められた。隣駅の商業施設内にコワーキングスペースを見つけて、今日初めて訪れた。

エスカレーターの裏にあるそのコワーキングスペースは、パーテーションで区切られた自習室のような雰囲気だった。10:30頃に到着すると1〜2割ほどの利用率で、手頃な席に荷物を置いて腰掛けると椅子がやたらと肉厚だった。

午前中に営業電話の

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カタルシスの外側 2024/02/20

カタルシスの外側 2024/02/20

オードリーが東京ドーム公演を成功させたそうだ。Twitterのタイムラインに感想や画像が流れてきていたので、かなり話題だったようだ。ライブビューイングだけでなくネット配信もあったそうで、動員は計16万人を数えたそうだ。評判もよかったらしい。

私が大学生だった10年前は、ラジオは暗い人間が聴くものというイメージが一般的で、少なくとも人前で公言するような趣味ではなかった。友達にもリスナーはほとんどお

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ぽやぽや 2024/02/18

ぽやぽや 2024/02/18

最近「ぽやぽやしている」という言い回しを気に入っていて、会話の端々で口に出てくるが、なかなか恋人に伝わらない。ニュアンスとしては、ボーッとして頭が回っていない+のんびりしている+呆けている、といった感じだろうか。話者本人が「ぽやぽや」しているのだから、「ぽやぽや」が連呼されるわけだ。

この週末は前々から計画していた旅行で、長瀞と秩父を巡っていた。昨日は川下りのボートに乗り、ツルツルの石畳の上を歩

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東京都同情塔 2024/02/17

東京都同情塔 2024/02/17

Twitterで、九段理江が水着姿を投稿したのがタイムラインに流れてきて、変な気持ちになってしまった。別に芥川賞作家といえどビキニくらい着るのだろうが、芥川賞と水着というかけ離れたイメージが艶かしく結び付いた姿に、心がざわついてしまった。

不純な動機を心の奥にしまって読み始めた『東京都同情塔』は、やはり少女が悪趣味な遊びに興じるような小説だった。ポリコレと自己検閲、犯罪者と同情、SNSと生成AI

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いちばんすきな花 2024/02/16

いちばんすきな花 2024/02/16

何か、大きな寓話的な物語が見られるような、そんな佇まいで始まった『いちばん好きな花』は、結局平板な人間関係を描いただけで終わってしまった。

役者はみな上手く、配役が適材適所で、演出もきちんと効果的な作品だった。特に齋藤飛鳥がハマり役だった。積み重ねられる会話はセンスが良く、脚本家の個性が光っていた。それは間違いないけれど。

物語は、全編に「生きづらさ」というモチーフが貫かれ、各々の「生きづらさ

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ファイナル・ボキャブラリー 2024/02/15

ファイナル・ボキャブラリー 2024/02/15

録画していた『100分de名著』はローティ特集の第2回目で、「ファイナル・ボキャブラリー」という概念が紹介されていた。自分の心を言語化するときに最終的に片付ける言葉を指すらしく、例えば江戸っ子が言動について咎められて「だって俺は江戸っ子だから」と答えるとき、この「江戸っ子」をファイナルボキャブラリーと定義するそうだ。自分を自分として納得させる言葉だろうか。

録画が終わってチャンネルを回すと、『水

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700日 2024/02/14

700日 2024/02/14

今日で連続投稿が700日になるそうで、何か幸せなことを書きたいと思いつつ、特にハッピーな出来事が起きるわけでもなかった。節目だからと気合を入れても文章が上達するわけでもなく、逆に意識しないようにしても不自然だ。こういう日はうまくいかない。匙を投げるしかない。

昼食にサイゼリヤに行くと、隣の席でママ会が催されていた。幼稚園のお遊戯会の打ち合わせをしているらしく、「〇〇さんはプログラム係で」「××さ

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