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大人のためのメタル話⑦ 現在(2022)のメタルシーンを見渡す75曲 ~5.(20)10年代デビュー組編~
70年代からスタートした当連載もいよいよ最後の年代、2010年代です。すでに2020年代に入っていますが、10年代以降ということでまとめて紹介。
振り返ると、1990年代に主流となったNuMetal(≒ミクスチャー)の大きな流れがロックおよびメタル/ハードロックに多大な影響を与え、「それまでに存在していた音楽スタイルを組み合わせる」ことで新しい音像を産む、というスタイルがより一般化していきます。
大人のためのメタル話⑥ 現在(2022)のメタルシーンを見渡す75曲 ~4.(20)00年代デビュー組編~
当連載(現在のメタルシーンを見渡す75曲)も4回目、70年代からスタートして00年代に到達しました。最大のCDセールスを誇り、日本においてはHR/HM系ミュージシャンが最も売れた90年代を経て00年代へ。この時代のアーティストから、今度はUSと欧州だけでなく欧州と日本でも乖離が生まれている印象も受けます。欧州の人気度・知名度に比べて日本での評価がまだおいついていないアーティストが多い印象を受ける世
もっとみる大人のためのメタル話⑤ 現在(2022)のメタルシーンを見渡す75曲 ~3.90年代デビュー組編~
さて、当連載も3回目、70年代、80年代ときて90年代デビュー組です。90年代最大の出来事は91年~94年(Nirvanaのデビューからカートコバーンの死まで)のUSのグランジムーブメント。これは76年~78年のUKのパンクロックムーブメントと同様のインパクトを持ち、ロック音楽のメインストリームを塗り替え、大物バンド達を時代遅れにし、新しいバンドたちが飛躍するきっかけとなりました。そして、UKは7
もっとみる大人のためのメタル話④ 現在(2022)のメタルシーンを見渡す75曲 ~2.80年代デビュー組編~
80年代、USにおけるHM/HRの最初の黄金時代とされます。83年、クワイエットライオットの「Metal Health」がメタル初の全米1位を獲得したのを皮切りに幾多のメガヒットが連発。ボンジョビ、デフレパード、モトリークルー、ホワイトスネイク、ヨーロッパなど多くのバンドがミリオンセラーを連発しました。
UKにおいては76年ー78年のパンクムーブメントを経て、ポストパンクのムーブメント=ニューウ
大人のためのメタル話③ 現在(2022)のメタルシーンを見渡す75曲 ~1.70年代デビュー組編~
ヘヴィ・メタルは多くのことを教えてくれました。「メタル」と名前が付くから行ったことがない国の知らないバンドと出会い、そこから多くのことを知りました。北欧メタルがなければ僕がフィンランド、ノルウェー、スウェーデンの違いについて考えることはなかったでしょうし、ジャーマンメタルがなければドイツに強い親近感を覚えることもなかったでしょうし、オリエンタルメタルがなければイスラム世界における音楽の役割を考える
もっとみる大人のためのメタル話② あの人は今 ~90年代、日本でトップアーティストだったメタルアーティスト達の近況~
連休なので筆が進んでおります。さて、前回「90年代ってどれぐらいメタル系アーティストが売れていたのか」を見返してみたわけですが、そこで出てきたアーティスト達、「日本でビッグだった」アーティストたちの「今」を追っていこうと思います。それぞれ日本でゴールドディスク以上を獲得したアーティスト達。今でも現役バリバリのアーティストもいれば半ば引退モードのアーティストもいますが、全体としてはまだまだ元気なアー
もっとみる大人のためのメタル話① 90年代の”洋楽ファン”はどれぐらいメタルを聴いていたのか
20世紀に青春を過ごした方々のためのメタル話を書いていこうと思います。
トップ画像にした通り、現Burrn!編集長の広瀬和生が90年代を語る本「ビッグ・イン・ジャパンの時代」が発売されました。
disk unionの販売ページは→こちら
先だって炎やヘドバン誌で「1991年特集」が発刊され、90年代再評価、振り返りの機運を高めての出版。心待ちにしていました。個人的にもこの辺りを最近見返してい
Alternative(オルタナティブ)ロック史50年 Revisited:後編
本記事は後編です。前編はこちら。
Alternative(オルタナティブ)ロック史⑥:00年代前半オルタナティブロック(代替)がメインストリームへと変化した90年代を経た00年代。ロック観の大転換の後、どのような音像が出てきたでしょうか。
2000.新しいロックの幕開けWoodstock1999の大炎上(一部の暴徒化した観客による暴力と略奪、そして放火により大混乱に陥り、その荒廃した様子がメデ
Alternative(オルタナティブ)ロック史50年 Revisited:前編
※本稿はマガジンとして連載した記事を編集・修正したものです。大きな変更点は次の2点。
1.全連載を1記事(前後編)に集約
2.写真、音源へのリンクの削除(テキストのみ)
元のマガジンは初の有料マガジンにしています。ありがたいことに購入してくださる方がけっこういらっしゃったものの当然ながら閲覧数は減ったんですよね。ただ、オルタナティブロックに関するこれだけのテキストやデータってあまり日本語のwe
「自分で曲を作る(新曲を出す)」ということは特定の時代のブームだったんじゃないか
USでは音楽業界の売上で旧譜が新譜の倍(全体の3分の2)を占めている。
音楽史(人類史)を振り返ってみると、こうしてどんどん「新曲が出る時代」というのは一定のサイクルで起きていることが分かる。
たとえば西洋オーケストラ、中世以降の西洋伝統音楽(いわゆるクラシック)はバッハとかベートーベン、モーツァルトは新曲をどんどん出した。だけれどある時期から「過去曲」の演奏比率が増えていった。ある音楽シーン
女性アーティストに見るUSとUKのポピュラー音楽の違い in 2021 +宇多田ヒカルの新譜に聴く「USとUKの違い」
「洋楽」「邦楽」という括りがあり、定義としては「洋楽=海外の音楽」ですが、実際には「洋楽=英語(圏)の音楽」ですよね。非英語(圏)の音楽は「ワールドミュージック」とか「グローバルミュージック」と言われていわゆる「洋楽」とは違うジャンルとされる。で、洋楽はだいたい8~9割はUSかUKの音楽だと思います。他はカナダ、オーストラリアといった英語圏の国々と、非英語圏(たとえばドイツとかラテンアメリカ諸国と
もっとみるグランジムーブメントがメタルに与えた影響:1992-1995
1991年、NirvanaのNevermindやPearl JamのTenの商業的成功によってUSの音楽業界は地殻変動が起きました。シアトルのバンド群を中心としたそのムーブメントは「グランジ(薄汚れた)ムーブメント」と呼ばれ、80年代中盤からのメインストリームロックの座を占めていた(当時の)ヘヴィメタルから王座を奪い取ります。ただ、最近改めて1991年の再評価※1が進んでおり、それらを読むと多くの
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