連載小説《Nagaki code》第13話─同僚とのひととき
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「お疲れ様、長岐君」
前方から声がする。内務を担当する佐伯里花(さえき りか)さんだ。30代に見えるけど、ほんとは40代だそうだ。女性の年齢を挙げるのは失礼だけど……すごく若く見えるし、何よりとても美人さん。穏やかで優しく、一緒にいると自然と癒される。どこか不思議なオーラを纏った人だ。
「お疲れ様です」
「照内君のおつかい?」
「よ、よくわかりましたね」
「ええ。今、照内君ちょっと忙しそうだったから」
「そうなんです」
「彼、素っ気ないようでいて、長