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古事記序文の暗号「天と地が分れた」
三貴子なのに、古事記ではほとんど活躍しない、月読尊。月弓、月夜見とも書き、暦を司るだけでなく、軍神でもある。でもツキヨミじゃなく、月の女神なのに、なぜツクヨミ?イザナギが命じた「夜の食国を知らせ」とは、「憑く黄泉」。天神地祇へ伽をして、邪馬台国を導いた、卑弥呼に相応しい。斎くはイタコに繋がり、食事の世話は斎王にも繋がる。尊は「マコト」とも読む、真、誠、実、良、理、亮、に忠。
日本神話の目的は神様仲間づくり、みんなで盛り上がろう。正確にはその神を信奉する、氏族や豪族の仲間づくり。だから全ての神を苦心して、みんなの神を登場させる。活躍しなくても、天皇家を陰で支えた氏族なら納得します。古事記全文を解読して、ツクヨミを信奉した氏族の謎に迫る。ツクヨミの秘密に迫ったら、日本古代史にきっと光が当たる。古事記に暗号が隠されているから、古事記から引用していく。
古事記は上つ巻、中つ巻、下つ巻に別れ、序文がついてます。上つ巻は神武天皇以前、下つ巻は仁徳天皇から推古天皇まで。序文も第一段から第三段に別れ、第一段が「過去の時代」。第二段が「古事記の企書」、第三段が「古事記の成立」です。「企書」は企画書、第二段は天武天皇の発議を説明する。第三段の「成立」は、元明天皇、天智天皇皇女の御代になる。
乙巳の変の主役天智天皇、蘇我蝦夷は歴史書と共に焼死する。天智天皇の太子、弘文天皇と壬申の乱を争った弟の天武天皇。翌年673年即位し、稗田阿礼に帝紀と本辭の誦習を命じる。誦習とは書物を繰り返し読み、深く理解して暗記すること。711年元明天皇の命を受け、太安万侶がその誦習を編纂。わずか1年後の712年に完成させて、元明天皇へ献上する。
したがって第一段の冒頭は、「太安万侶が申し上げます」。天武天皇の次代は皇后の持統天皇、持統天皇も天智天皇皇女。持統天皇孫の文武天皇が継ぐが、そのかかさんが元明天皇。しかし持統天皇と元明天皇の関係が複雑、異母姉妹にて嫁姑。文武天皇ととさんは草壁皇子、その妃が元明天皇だから。もちろん草壁皇子は、天武天皇と持統天皇の御子です。
一応天武天皇政権の事蹟になるけど、時系列がおかしい。稗田阿礼は28歳から、38年間も誦習していたことになる。天皇への奏上を後にしただけで、草稿はもっと早かった。持統天皇は女性初の天皇、前例を作るため歴史を捻じ曲げた。
日本書紀の完成は720年、古事記完成から8年もかかる。中国史にならい正史にするため、記録のない編年をふる。編年とは何年の出来事かを明記、編年のない古事記は物語。神武天皇即位が紀元前660年では、辻褄合わせが大変です。
古事記自体にも嘘があるけど、日本書紀はそれを糊塗する。古事記の知られてまずい事蹟を削除し、埋め合わせもする。だから書き換えられた事蹟は、ほとんど古事記が正しくなる。一見何を書いてるのか、意味不明な物語を人は無視する。しかし意味不明な中にこそ、古事記は暗号を潜ませました。そしてその暗号を解けば、本当の歴史が見えてきます。空白の150年は、中国史に記録が残っていないだけです。さあ古事記の暗号を紐解く旅に、一緒に出かけましょう。
序文の第一段いきなり意味不明、「乾と坤と初めて分れて」。乾と坤は乾坤一擲の乾と坤、乾が天、坤が地の意味です。乾坤一擲とは運を天にまかせて、伸るか反るかの大勝負。宇宙の始まりは混沌、名も無く形も無いと述べている。
そこから「天と地が分れた」と、中国の天地開闢の創世神。盤古が背を伸ばし天を押し上げ、一万八千歳の時に分離した。盤古が生まれた時、中国神話は天と地がくっつき窮屈とする。盤古が出現する前は、卵の中身のように混沌としていた。盤古の死後に万物が生成された、天地創造の神ともされる。右目から太陽が、左目から月が、吐息や声が風雨や雷になる。
天地分れた後、序文は造化三神とイザナギ・イザナミへ続く。造化三神とは、アメノミナカヌシ、タカムスビ、カムムスビ。しかしこれでは造化三神は、天地創造神ではないことになる。中国の神の方が偉いみたいだから、日本書紀は削除します。しかし深読みすれば、天地開闢についても暗号を読み解ける。
宇宙の始まりだから、天と言えば空、地は大地になる。「天地神明に誓って」、神明は神道における八百万の神。天地とは天神地祇の略、天神が天津神、地祇が国津神のこと。即ち「天地神明に誓って」とは、全ての神に誓うことになる。天と地が分れる前とは、天津神と国津神に分れる前のこと。天はなぜ「アマ」?海女、海人、海部、海士も「アマ」。
山幸彦と海幸彦は、天津神と国津神の国譲りのおとぎ話。山幸彦が天津神だけど、最初は国津神と同じ海人族だった。即ち天津神も国津神も、海からやってきた同じ渡来人の暗号。第一段は主な事蹟を並べ、国生み、神生み、黄泉坂から禊。目を洗って日の神、月の神が生まれたと、中国神話をならう。アマテラスとスサノオの誓約から、国譲り、天孫降臨と続く。
最後は特筆すべき天皇の事蹟、神武東征、崇神天皇の祭祀。仁徳天皇の仁政、成務天皇の国と郡、允恭天皇は氏姓を正す。序文にも暗号があった、本文の最初はイザナギとイザナミ。「天地の初発の時」で始まる、天と地が分れたと書いてない。
この「天地の初発の時」を由来にして、観光列車が走る。天地をひらがなにした「あめつち」、ブルーのボディが奇麗。神話の舞台の鳥取と島根に加え、城崎温泉へも乗り入れる。山陰海岸は絶景も多く、コスパも高いから評判も高い。
阿波を隠すため、神話の舞台に日向や出雲に選んだ。しかし阿波を神話の舞台にするべきじゃない。神話観光を潰しちゃいけない。阿波は史実で売ればいい。古事記の暗号は【やまとみずほの国に生まれて】にもかなり語った。まだまだ古事記に暗号が埋まってるから、全文解読していく。最後までお読み頂きまして、マコトにありがとうございます。
【仁徳天皇の国見歌なぜ誰も気づかない?】今回の暗号と組合せたら凄い?