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旅支度【今日の短歌】【ショートストーリー】


歯ブラシやタオルなんかは忘れても本は数冊旅行鞄に


11月の終わり。多分今年最後となる旅行をした。
旅行と言っても行く場所はほぼ同じ県で、今年に入ってからこの土地を訪れるのは5回目だ。

自然豊かなこの土地はその自然が魅力で移住する人も多いらしい。自然を大切に生活していて、平飼いの養鶏場を営んでいる人、手作りの木雑貨の工房を持っている人、羊を飼ってその羊毛で毛糸を紡いでいる人など、自然の恵みを大切に生活に取り入れている人がたくさんいる。
カフェやレストランも、その土地で作られた滋味溢れる自然の素材を使ったものが食べられるお店が多い。

弟が結婚を機にこの土地に移住して数年。人懐っこく誰とでも友だちになれる弟は、この土地でもすぐに馴染んで多くの友人ができている。
私は都心での生活に心身共に疲弊していたので、自然豊かなこの場所で、のんびり過ごして気分転換することを弟に提案された。昨年初めて訪れてみたら見事にハマってしまったのだ。

住んでいる場所から3時間半くらいでたどり着け、わりと気軽に訪れることができること。
弟夫婦が住んでいるため、オススメのお店や行き方を教えてもらえること。
美術館やブックカフェ、美味しそうなパン屋さんなど興味をそそられる場所が多いこと。
森林浴や水の流れの音を聞いてリラックスできること。
色々と魅力が多いことに加え、弟が始めた仕事を一緒にすることにしたこともあり、気がついたら3ヵ月弱に一度は訪れるようになっていた。

安く泊まることができる定番の宿も見つけ、最初の頃と比べて準備も簡単に済ませるようになってしまった。
今回は当日の朝準備をして、家を出た後に歯ブラシとバスタオルを入れ忘れたことに気がついた。
わりと旅行の必需品だけど、宿に用意されているから、まあ、いいことにする。アメニティを使うのはもったいなくて、基本的に歯ブラシは自分のものを持っていくことにしているのだけど。

それよりも、旅先で読むための本を選ぶのに時間をかけていた。家にいると色々と目に入ったことをしてしまい、読書が進まないことが多い。家を離れた旅先では意外と読書が進むため、本を2冊は持って出るようになった。
今回は読み途中の本がもう少しで読み終わりそうだったので、それ以外に2冊選んで計3冊の本と一緒に旅をすることにした。

旅支度はできるだけ荷物を減らすものだけど、自分の場合、優先順位が高いのは本なのだ。


こんにちは。羽根宮です。
基本的にインドア人間なのですが、自然のパワー溢れる場所に行きたくなることがあります。
旅は基本的に一人で行きたい派。行く場所によるかもしれないけど、一人の方が気楽です。
非日常に触れることは必要なことだと思っています。
気軽に思い立ったら旅に出られるような、金銭的余裕があったらいいのですが。うん、頑張ろう。

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読んで下さってありがとうございます。
羽根宮でした。


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羽根宮糸夜
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