本好きたちの日常【今日の短歌】
積読が解消される気配なくむしろ気づくと山が増えてる
「積読が減らないんです」
「本って増えますよね」
「増えます。気づくと増殖してる」
「なんなんですかね、あれは」
「置ききれなくて床に積んでますよ」
「積みますね」
「積んでます」
「その山も気がつくと増えてるんですよ」
「増えますね。成長します」
「水をやったり日に当てたりしてないのに、なんで成長するんですかね」
「不思議です」
「不思議ですねえ」
「ある日ひょこっと増えてるんですよ」
「謎ですな」
「今度引っ越すんで物件探してるんですけど」
「引っ越し!」
「大変!」
「内見してて、部屋の床の強度が弱そうで気になって」
「本は重いですからねぇ」
「不動産屋の人に本が大量にあって床が心配って言ったら、鼻で笑われて」
「いやいや、大事なところですよ」
「おまえ、俺がどんだけ本持ってるか知らないだろって」
「うん、想像してる量がかなり少ないですよね」
「本の重さで本当に床が抜けるらしいですし」
「Iさん、本だけのための部屋ありますもんね」
「引っ越しで一番大変なのは、本」
「わかる」
「あと、窓いらないんですよね。本棚置けないから」
「本、日に当てませんしね」
「むしろ当てたくない」
「そこの一面に本棚置ければかなり違いますよね」
「わかります」
「なんで窓ってあるんですかね」
横で聞いていたら、きっとツッコミ所が多々あるであろう本好きたちの会話。ほぼ実話。
こんにちは。羽根宮です。
昨年末に詠んでいたものですが、今頃投稿します。
年末のシロクマ文芸部さんに投稿したものが、同じような内容のものだったのでずらしたのと、最近は短歌にショートストーリーをつけて投稿したいと思っているのですが、それがなかなか書けなかったのが遅くなった理由です。
なぜ短歌とショートストーリーを一緒にしたいかというと、その形で文学フリマに出せないかなと思っているからなのですが、なかなか進みませんね。とりあえず今回は、身近な本好き仲間たちの会話を会話文で載せてみました。
短歌だけの段階ではタイトルが「積読」だったのですが、会話文を書いてみたら違うなと思って変更しました。
シロクマ文芸部さんに参加した積読の短歌
今まで投稿した短歌関係はこちら
読んで下さってありがとうございました。
羽根宮でした。